2003年01月13日(月) |
フレイルティー 妄執 |
監督:ビル・パクストン 出演:マシュー・マコノヒー ビル・パクストン マット・オリアリー、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 「神の手」という謎の言葉を残すバラバラ殺人事件がテキサス州で発生。死体は1体しか発見されていないものの、犯人からはまだ数人殺したかのようなメッセージが残されており、全米を震撼させていた。とある嵐の夜、この事件担当のFBI捜査官「ドイル」の元へ「犯人を知っている。それは自分の弟のアダムだ」と語る「フェントン」と名乗る男が出頭して来た。 始めは話を信じなかったドイルだが、フェントンの話はそれだけではなかった。彼が語り出した過去・・・1979年の夏から始まったフェントンの父にまつわる信じられないような恐ろしい話を聞く内に・・・
【感想】 超低予算に加え、撮影日数はたったの37日。本当にB級の王道みたいな映画なのに、全米を震撼させ、そしてついには全米公開から世界公開にまで発展して行ったという、珍しいタイプのサスペンスホラー。 実際には血生臭いシーンはほとんどないにも関わらず、アメリカではR-12指定になったそーですが、これはぴよも充分納得出来るなぁ〜・・・別にスプラッタシーンなんて全然なくても、映画というのは見せ方一つで心理的に充分恐怖感が煽られる。この映画はそのお手本みたいなもんだと思うな。うん。
映画の作りは「フェントン」がFBIにやって来て、ドイル捜査官に「神の手」バラバラ殺人事件の犯人が、何故自分の弟だというのかというのを、自分の子供時代に起った恐ろしく忌まわしい過去の話の回想シーンと被せて進んで行くんだけど、この「フェントン」の子供時代の話ってのがとにかくスゴイんだ!
簡単に言っちゃえば「気の狂っちゃったとーちゃんに振り回された兄弟の話」なんだけど(笑)この話の見せ方が実にうまいんだなぁ〜!この話の作りが、実に上手に観客の目先を監督の意図する方向へ向けさせているんだ。
サスペンスホラーだと思って見ていれば「たぶんフェントンって・・・こーいう事ネ」っていう展開は途中で気付くハズ。 でもこの映画の面白いところは、 (以下、超ネタバレ?になると思うので、未見の人はドラッグしないよーに!) 【最後の最後になって、今まですっかり単なる狂人話だと思わされていた観客を根底からひっくり返すオチですわ!このどんでん返しには「まさかそー来るかぁー!!」と、思わず笑い出しそうになっちゃったわよ!!(^◇^;)】
話の系統としては「神の啓示を聞いた」だの「世界がもうすぐ終わる」だの・・・先頃公開になって日本では超大不評?だった「サイン」にネタは近い物がありますが、ぴよはこの映画の方が断然面白いと思ったねぇ〜! どーせなら「サイン」じゃなくて、この映画の方をもっと大々的に宣伝して欲しかったっすわ!(笑)
お金なんてかけなくても、血しぶきが飛ばなくても、こんなにゾクゾクして、しかも面白い映画が作れちゃうんだよね。 ネタ的には日本人好みしないとは思うけど、映画の作りは充分に邦画でも参考にしてもらいたい、そんな面白いどんでん返しのお手本みたいな映画だったね。 ・・・シャマラン監督にも是非見て頂きたい!!(爆)
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