監督:マイケル・ペトローニ 出演:ガイ・ピアース ヘレナ・ボナム・カーター フランク・ギャラチャー、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 15歳の「サム・フランクス」は夏休みに寄宿学校から故郷のジェノアに戻った際、幼馴染みで淡い恋心を抱いていた少女「シルヴィ」と川遊びをしていて、彼女が川で行方不明になってしまう。 20年後、メルボルンで精神分析医になったサムは父が亡くなった事で、あの事件以来足を向ける事のなかった故郷ジェノアに戻って来た。ある嵐の晩に川で溺れている1人の女性を助けた。彼女は事故のショックで記憶喪失になっていたのだが、何故か幼い日にシルヴィとした「言葉あそび」で彼女と同じ答えを導き出し、そしてシルヴィが好きだった詩をそらんじ、そして催眠療法によって彼女が口にした言葉は、正にシルヴィとの記憶を呼び起こすものだったのだ・・・
【感想】 ガイ・ピアース好きなのー♪あのサル顔!可愛い!(一応誉めてるのね。汗) この映画名古屋では1館だけ、しかもレイトショーのみの上映。更に今日が最終日だった!(やばい・・見逃す所だったぜ)
えと。 これはもう、ただ単にぴよがいけなかったんですけど(ノッケから言い訳入ってます)予告編見た時から勝手にサスペンスだと思ってたのね。幼い日に失ったシルヴィの記憶と被るこの女性の正体は一体誰なのか!?みたいな謎解きサスペンスだとばーっかり思ってたのねっ!
全然違った・・・って、だからがっかりするのも何なんだけど、予告編見て勝手に自分で脚本考えて期待しちゃーいけないという好例ですわね(そう言えばサインもそーいうクチだったなぁ。苦笑)
この映画、途中まではすっごくそういう「サスペンスちっく」な何かを予感させる作りのよーな気はするの! なのに・・・段々話が佳境に入って来て「あれ?」「あれ?」「・・・これって、もしかして違うの?」みたいな、怪しみながらもオチを期待して・・・そしてラストはやっぱり【ファンタジーオチかい!】(←超ネタバレだと思うので文字隠しましたわ。未見の方はドラッグしないよーにな)って、スコーンと脱力する、みたいな。(^_^;)
でもね、見終わってからよくよく考えると、サスペンスを期待しないで見れば確かによく出来た面白い作りなのよ。 たぶんこの映画がサムの【トラウマの解放】を主題にしているのだと決定付けるシーンは、川で助けた女性「ルビー」が綴ったスクランブル・タイル(アルファベットが一文字ずつ書かれたタイル)の文字「ruby me(ルビー、私)」を、彼が本能的に並べ替えるシーン・・・だと思うんだけど。
それにしてもね、どうしてぴよがこの映画を予告編だけではなく、見始めても尚サスペンスだと途中まで疑わなかったのかと考えると、「ルビー」の存在があまりにリアル過ぎたせいなんじゃないかと思うのよ。 これ系の秀作は【ゴースト】だと思うんだけど、あれくらい判り易く彼女の位置付けを提示してくれれば、こんなに混乱しなかったと思うし、割といい話になったと思うんだ。
そういう意味では、脚本は決して悪くないのに、見せ方が悪いから観客を悪い意味でミスリードしてしまった作品なんじゃないかと思うんだけど・・・つーか、勝手に勘違いしたぴよの負けなのですか?(涙)
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