2002年11月05日(火) |
天国の口、終りの楽園。 |
監督:アルフォンソ・キュアロン 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル ディエゴ・ルナ マリベル・ベルドゥー、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 フリオとテノッチは高校を卒業したばかりの17歳。お互いの彼女が海外旅行でいなくなってしまったために、欲望にはちきれんばかりの男2人が侘しいサマー・バケイション。そんなある日、親戚の結婚式で偶然出会った美貌の人妻「ルイサ」に目を奪われた2人は、存在すら知らない伝説の海岸「天国の口」へ海水浴に行こうとちょっかいをかけた。 アテにしてなかったのに、ルイサから翌日電話がかかって来た。「天国の口に私も連れてって欲しい」と。 かくして若者2人に人妻の3人で「天国の口」へのアテもないドライブ旅行が始まったのだ。
【感想】 メキシコでは2001年度の年間興行収入第1位を記録し、社会現象にもなった映画なんだそーだ。 ふ〜ん・・・どんな映画なのかなぁ?と思ってたんだけど、映画冒頭から飛ばしまくってまっせー!!
ぼかしバリバリで エロ、炸裂!(笑)
こりゃ〜「R-15指定」にもなるわな。(^_^;)
で、映画自体は「友情」「愛情」「孤独」「人間関係」・・・青春時代の甘美で切ない様々な感情をドライブ旅行を通じて浮き彫りにさせて行って、この「一夏のバカンス」によって少年達が大人になって行く・・ってのが主題なんだろーけど、その主題を引っ張って行って全体を支配するのが「セックス」 ・・・これは、ダメな人はダメだろうなぁ。カタブツさんが見たら「なんてお下劣なのっ!」って叫んじゃうかも?実際、映画のかなり最初の方で席立って出てっちゃった女の人、いたよ(^_^;)
でもね、実際に17歳のヤローの頭の中なんて「エッチ」な事で爆発寸前状態でしょ(笑) それがホントに等身大・・・等身大以上?に赤裸々に表現されてて、でもぴよはちっとも不快には思わなかったけどね。
映像の作りも手持ちビデオを持って行って、旅行の過程をそのままそっくり流してるよーなロード・ムービー。 赤茶けた大地も、ひなびた村も、そこに息づく人々もそっくりそのままドキュメンタリーのように見せる。
それだけぢゃー映画として面白味に欠けるんだけど、この映画の面白いのはナレーションだと思う。 映像の途中で突然音が消えて、そして謎の男の声で淡々とナレーションが入る。このナレーションが決して話の流れを止める訳ではなく、かと言ってリードしている訳でもなく、でもナレーションが入る事で淡々とした展開をピリっと引き締める存在になってて、これは新鮮な演出だなぁと思ったね!
ルイサのその後の展開がこの映画ではオチらしいオチと言えるのかもしれないけど(伏線は映画の最初の方にある) でも予告編見た人ならこれは想像付いちゃうもんね。 はっきり言って「彼女は最期の夏、2人の少年と旅に出た…」っていう映画宣伝のコピーね、コレありがた迷惑よ(^_^;)
メキシコの美しい風景を堪能しながら少年が大人になるための「儀式」を見るような・・・そんな不思議で甘美な映画。
|