監督:平山秀幸 出演:原田美枝子 倍賞美津子 室井 滋、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 夫のリストラと家庭崩壊に悩む雅子、夫に先立たれ寝たきりの姑の世話に明け暮れるヨシエ、カード破産寸前になってもブランド物に執着する邦子、妊娠8ヶ月で夫の暴力に耐える弥生の4人は、東京郊外の深夜の弁当工場で働くパート仲間だ。 ある日夫の暴力に耐えかねた弥生が思い余って夫を絞殺してしまった。どうしても捕まりたくない弥生はパート仲間の雅子に助けを求める。ここから4人の人生が狂い始めたのだ・・・
【感想】 桐野夏生原作の同名小説の映画化。だけど数年前にTVドラマ化されてますよね。 ぴよはTVドラマ版は結構面白くて見てたんだよねー♪
TVドラマ版とは大きく違うのは刑事が全然活躍しないところ。それから映画版とTV版ではラストも全然違う。まあこれは原作がある作品を映画化した時によくある事だと思うから(ハンニバル然り)そんなに気にならなかったけどね。
話題の「死体バラバラ解体シーン」は相当エグかったんだけど、この映画全般に流れる主婦のおちゃらけた会話が、そんなエグさを多少なりとも中和していてウマイなぁ〜と思ったね。 シリアスなシーンであればある程「日常ありがちな」おばさん達の会話がおかしいほど生きる。ま、実際こんな状況に置かれたら、どんなにすっとぼけたおばさんだってこんな会話してられないだろうけどね(苦笑)
ただ、夫を殺してしまった「弥生」のキャラはどうにも好きになれなかったなー。 これはぴよの個人的な趣味の問題だろうけどさー・・・それにしてもムカつく女だったわ(^_^;)
後ねー、やくざの「佐竹」こいつの存在が全然わかんなかった。どうもこの佐竹の存在の説明が少な過ぎて空回りしていると言うか。佐竹という人物はこの映画の展開を大きく動かす重要な役ドコロだと思うんだけど、それにしては描き込みが弱過ぎるような気がしたな。
原作は「ミステリー」なんだろうけど(ぴよは原作未読)この映画は全然ミステリーじゃない。ベースは小説なんだけど、あくまでこの映画は「どこにでもいる主婦の転落と再生物語」 それはそれでよかったと思うけど、各々の人物像が薄っぺらに感じてしまったのが残念。
でもね、さすがにいい女優を使ってるだけはあるね。とにかく「主婦の会話」に大笑い出来るだけでもこの映画は成功してると思うねー!それぞれの役ドコロがピタリとハマる。 室井滋なんて「アンタ、そりゃ演技じゃなくて素だろう!」って思っちゃうほどハマってたね(笑)
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