監督:ビガス・ルナ 出演:アイタナ・サンテス=ギチョン ペネロペ・クルス ジョルディ・モリャ、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 1802年7月、スペイン社交界の華としてサロンに君臨した「アルバ公爵婦人」が謎の急死を遂げた。アルバ公爵婦人と時の王妃「マリア・ルイーサ」の確執は誰もが知るところだ。2人は貴族社会の覇権争いに加え、宰相「マヌエル・ドゴイ」の愛を巡って激しい闘争を繰り広げていた。更にドゴイは「ペピータ」という愛人を囲い、寵愛して止まない状態だ。 アルバ公爵婦人、ルイーサ王妃、そして愛人ペピータ・・3人の女性と宮廷画家「ゴヤ」が描いた「裸のマハ」の絵を巡ってドラマは複雑に絡み合うのだ・・アルバ公爵婦人は自殺したのだろうか?それとも誰かの手によって毒殺された・・?
【感想】 世界の名画、ゴヤの「裸のマハ」と言えば誰もが一度は聞いた事くらいあるでしょう。ぴよも大好きな絵の一つです。 この絵はかの「モナ・リザ」に並び、そのモデルが誰なのか今でも諸説飛び交う謎の絵の一つであり、また美術史上初めて女性の裸体画に陰毛が描き添えられた作品としてあまりに有名ですね(知らなかった?だったら今知ってね♪笑)
一番有力なモデル候補はアルバ公爵夫人と言われていますが、当時アルバ公爵婦人はフランスで流行していた「陰毛の脱毛」をしていたので(映画中にもそのシーンが出て来てかなり官能的です♪)マハのモデルとしては辻褄が合わない・・・では誰が本当のモデルだったのだろうか?
映画としてはそのクエスチョンに何かしらの回答?を提示しなければいけないので「まぁ、そー来るしかないだろうねぇ」っていう展開になるんだけど、今回も書いちゃうぞ・・・
何もかもが中途半端で脚本弱過ぎなのよぅっ!(涙)
アルバ公爵婦人の死の真相、それから「裸のマハ」の本当のモデルとは?・・これをうまく組み合わせて収めたいっていう製作者側の意図は痛いほど判る。それにしてもどれもこれも繋ぎ合わせて詰め込んじゃえ!的な雑な感じが否めないっす。
複雑に絡み合う人間関係を説明していくだけで精一杯だったのか、映画の視点と言うか主題がぼやけてしまってダレるんですよ。人間関係は説明しても、その登場人物の誰にも焦点を合わせていない為に描き込みが中途半端。強いて言えばアルバ公爵婦人に一番ウエイトが占められているとは思うものの、そのキャラクターはあまり魅力的に見せてはいない感じがしたんだけど・・・(^_^;)
映像はいいね。当時のスペイン社交界の豪華絢爛な衣装に装飾、それから宰相ドゴイが馬を駆って行く壮大な風景、室内の隅々まで手の込んだ調度品の数々、実に美しいです。 当時のスペイン王朝と貴族社会の乱れた風俗(?)性描写にもかなり力が入っていて、官能的・・・
映像がキレイなだけにこの内容は惜しい気がするよねぇ〜。 ま、メジャーになる前の(この映画は1999年製作)ペネロペ・クルスちゃんの愛らしい表情と、惜しげもなく晒してくれるおっぱいに舌鼓を打つってトコロでご勘弁して頂こうって事ですか?(笑)
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