2002年02月10日(日) |
地獄の黙示録・特別完全版 |
監督:フランシス・F・コッポラ 出演:マーティン・シーン マーロン・ブランド ロバート・デュバル、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 ベトナム戦争下のサイゴン、米軍大尉ウィラードに下された極秘指令は軍に背き密林の奥深くで現地民に信望され王国を築くカーク大佐の暗殺だった。 輝かしい経歴を投げ捨てて軍に背いたカーク大佐に疑問を抱きつつ、ウィラードは川をさかのぼりながら戦場の狂気と欺瞞にみちた世界を見つめ、カークに近付いていく
【感想】 子供の頃に1回見てる映画なんだけど、全然内容覚えてなかったのねー。 で、今回は20年前の公開当時にカットされていた部分を53分挿入しての豪華版!
ベトナム戦争下のアメリカ軍を通して人間の不条理、混沌、狂気、欺瞞、ありとあらゆる「戦争の膿」「人間の膿」をさらけ出している。 いわゆる戦争映画にありがちな『愛と勇気』とか『男の友情とロマン』みたいな、みんなが喜びそうなお題目は皆無。 ただただひたすら戦争がもたらす人間の狂気を混沌とした中に表現されている。
サーフィンがしたいからという理由で村を襲い、ナパーム弾で森を焼き払い、大量殺戮をした後で、今自分達が襲撃した事で傷ついたベトナム人を病院に搬送して手当てをしてやるアメリカ兵達。 自分達が傷つけたベトナム人を「怪我を負っている人を手当てするのは人道だ」と平気で正義ぶる矛盾と欺瞞。 これを「狂気」と言わずして何と呼ぼうか。
・・・アメリカがこの映画に非協力的だったのもうなずける内容だわよ。
ま、ネタがベトナム戦争なだけにアメリカ軍にとってあまり気持ちのいい内容じゃーないだろうけど、事をアメリカ軍に限定しないで見たい内容。 戦争って人を狂わせる。心を蝕む。 そういう事を知ってもらいたい、そして考えてもらいたい・・・淡々としているにも関わらず目をそらせない、引き込まれる映画。 是非、戦争未体験の世代のみなさんに見てもらいたい映画ね!
ただねー。 ウィラードが王国に着いてからの展開っつーか、カーク大佐の狂気がぴよには判らなかったのね(^_^;) 彼の作った王国の意義は?彼は何がしたかった? そしてウィラードは?カーク大佐と心がシンクロしてた?彼から何か感じ取っていた? ・・・わかりませーん! そしてラストの終わり方も何だかしっくり来ませーん!(苦笑)
正に・・・混沌とし過ぎ!
大人になってから見ても、ぴよにはやっぱり難しい映画だったなぁー
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