欠けた透明感。


2002年07月26日(金)
本多孝好「Missing」(双葉文庫)を読了。
本のカバー裏の著者紹介のところには「透明感溢れる作品」とあったけど、
その言葉に嘘いつわりは全くなくて、その世界観は透き通ったもの。
そして、その中で描かれる人が持つ「欠けた」何か。
両立が難しそうなこの2つが見事に融合していて、作品に対して強い印象が残る。

2000年版の「このミステリーがすごい!」で10位の作品というけれど、
ミステリ性よりと同じくらい、それ以上の小説性がある感じ。
ミステリというより・・・文学といった方がシックリきそうな。
今年に入ってから読んだ作品の中では、かなり上の方に入ると思う。

買って損はないと思いますので、是非。
収録5編のなかでは、「蝉の証」がオススメですね。



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