Sotto voce
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2013年11月14日(木) Endless Waltz。

大丈夫、私はどこにも行かないよ。

隣に居たはずの私がいないと、
めったに見せない弱さを見せた
大切な人をあやすようにそう言い聞かせながら、
9年前の今日、突然旅立ってしまった
友人のことを思っていた今朝。

今日の昼間は、その友人が暮らしていた街にいた。
同行者もいたし、場所が遠いので
お墓参りにはいきたい、とはいえなかったけれど。

人は、いつどうなるかわからない。
それはわかっているけど、
会おうと思えばいつでも会える、
そう過信していたばかりに、
結局あえないまま、
彼を空へ送り出すことになってしまった。

まるで昨日の事のように、あの日のことは思い出すのに。
来年で満10年なんて信じられない。

毎年毎年同じようなことを書いてるかもしれないけど、
やっぱり11月14日が近づくと、
翌日、彼の家族から届いた携帯メールを受け取ってから
葬儀で彼を送り出すまでの一連の流れを思い出さずにいられない。


同じアーティストが好きで、
彼がいなくなって10日後にそのアーティストのライブを見に行き、
いないはずの彼の姿を会場の中に探したり、
ある曲を聴いて立ち上がれなくなるほど泣いて、
未だにその曲は聴けなかったり。

友人のことを、いつまでも忘れないでいるのは
罪だと思っていた。
いつまでも引きずったらいけないと思ってた。

でも、数年前から考えを変えた。
誰かひとりでも、彼のことを覚えている限り、
私たちの心の中から彼は消えない。
だから彼のことは忘れない、
私が最後の一人になったとしても。


同い年だった彼、できるならこれから先も、
同じように年を重ねていきたかった。
弟のようで、兄のような、私にとって初めて出来た「異性の友達」。


安積 紗月 |MAILHomePage

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