日々の戯言置き場。
**ユリ**



 最後の日。

最後の日だった。試験があった。
そのあと、上海財経大学の友達に付き合ってもらって
今度こそ豫園にいくことにした。
上海財経大学で待ち合わせだった。
だけどちょっと遅れてしまった。
私は焦って大学の方とは流れが
逆のタクシーを捕まえてしまった。
だからちょっと遠回りになるので
あらかじめ、値段が高くなることは予測していた。
だからタクシーの運転手さんに色々話し掛けた。
彼の家族のこと、生活のこと、上海の人の事。
いろんな話をしてもらった。凄く優しそうな人だった。
でも予想通り、ちょっといつもより高くついてしまった。
ダメ元で、いつものように「高いよ。まけてよ」
と値段交渉をしてみた。
タクシーで値段交渉したことはないし
値段交渉することなんて聞いたこともなかった。
だけど、運転手さんはあっさりいいよっていって
安くしてくれた。仲良くなってよかった。
ほんと、申し訳ない、ありがとう。
よく、上海のタクシーはぼったくられるって聞くけど
私はラッキーなことにそんなことはなかった。
一人でのったりすることもあったけど。無傷だった。

友達に会って、再度タクシーに乗って豫園へ。
タクシーの中で運転手さんは
周杰倫をききながらのりにのっていた。
「すきなのか?」ときいてみたら「そうだ」といって
ますます音量を上げた。うるさいっつーの。
豫園は凄くたくさんの人がいた。日本人の観光客も多かった。
建物は確かに中国っぽい。ちょっと圧倒された。
店の人も、日本語が微妙に話せる。
こっちが中国語で話そうと思っても返ってくるのが
片言の微妙な日本語なのでつまらなかった。
もちろん、買い物する時は値切った。
あまり時間がなかったので、庭園を見ることもなく
すぐに出て外灘へまわった。
外灘で、友達と別れて一人バスに乗った。
5時には終了式もあったのでかなり焦っていた。
バスの中で、私の腕時計は止まっていて更に焦った。
青ざめて隣に座っていた中国人の人に時間を聞いたら
既に5時は過ぎていた。

ダッシュで帰ったら既に始まっていた。
偉い人のお話の最中だった。
終了式は食事付きで北京ダックや豚の丸焼きが出てた。
何だかちょっと怖かった。
今回はスイカは遠慮したけど、ビールや
ゼリーをもりもり貰った。

部屋に帰ってからも残ってた桂花陳酒で
宴会は続いていた。

明日はついに帰国・・・・・
やり残したことだらけのような気がする。
上海は充分満喫した。だけど、
もっともっと仲良くなりたかった人がいた。
お別れの挨拶を出来ないままの人もいた。
凄く残念な気がした。

2002年03月22日(金)
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