サミー前田 ●心の窓に灯火を●

2007年01月31日(水) 京都の朝

 28日、京都磔磔にてザ・サイクロンズのワンマン。
 深夜はなぜかサイクロンズ、片山(ブレイカーズ)といつもの木屋町のバー「ろくでなし」へ。
お酒はもう飲みたくなかったので、コーヒーや昆布茶で例によって明け方まで・・・。
 ここに来るとどうしてもニーナシモンをリクエストしてしまう。
かつて、新宿2丁目にあった伝説の店「バードランド」にはニーナシモンのサインが飾ってあったと記憶している。10代の頃に初めて聴いたニーナシモンは、中古でジャケ買いした『ヒア・カムズ・ザ・サン』。ジョージハリスンやディランのカバーが入ってるってのもあったけど、ここからハマったのだ。今思えばこれは異色作だよなあ。
 店を出た瞬間、サンディエゴから国際電話が。ザ50回転ズがあちらでレコーディングしてるんだとか。しかし、国際電話なのによっぱらってるサイクロンズや片山に電話を変わって、どうでもいい話をずーとしていて・・・国際電話なのに(笑)。



2007年01月27日(土) ハプニングス3デイズ

 ザ・ハプニングス・フォー、24日はUFOクラブにて、NHKBSのリハーサルを兼ねたライブ。曲よりお話が長くなってしまったゆるーいライブでした。今回もドラムは鈴木やすし氏の好サポート。
 
 25日はNHKホールにて特番『BS永遠の音楽〜グループサウンズ大全集』の収録。これすごいメンツでした。ハプニングス・フォーとブルーコメッツは楽屋が同室、その他ワイルドワンズ、カップス、ジャガーズ、真木ひでと、加橋かつみ、カーナビーツの喜多村次郎と末期ボーカルのポール岡田、湯原昌幸、パープルシャドウズ、ザ・リガニーズ、松崎しげる、司会が西条秀樹とモト冬木。
 ハプ4は3曲もやったし、ひでとの「オックスクライ」という選曲は珍しいのでは。ポール岡田というのもカルトだよね。あとはおなじみのヒットパレードだったけど。あいかわらずカップスのやる気ない適当さ、ハプ4の持つ異質さはTV画面でも際だっていると思う。
 弱冠22歳の俳優兼音楽家(平成の都倉俊一を目指す男)半田健人君も遊び来てくれたんで、待ち時間も退屈せず楽しかったけど、長かった〜。朝10:30に入って解放されたのが22:30!!
 放送は NHK BS2 で、2月17日20:00〜22:00の予定。これは必見!お楽しみに!!

 翌26日はクニさんとキャンティ飯倉本店で食事。元々ハプ4はナベプロ以前はキャンティを経営する川添家のアスカプロ所属だったのだ。クニさんはそれこそハプ4時代ぶりに来たというので、よくリハーサルをしていた4階は今どうなっているのか?と店員に訪ねたら、従業員の宿泊部屋だという。もちろん三島由紀夫や黛敏郎がゴーゴーを踊ったという2階のキャンティシモもとっくにない。昔から有名なバジリコのスパゲティが超絶にうまいんだけど、量が少ない。いつの日か3人前くらい食べたいって思う(笑)。
 昔からの友人が編集長を務める雑誌『団塊パンチ』でちょうどキャンティの連載をやっていて、最新号が送られてきた矢先だったので、なんだかリアルタイムだった。

 なんか最近、田中康夫の日記みたいになってきたかな(笑)んなこたあないか・・・



2007年01月26日(金) 悲しき天使

 あんまり書きたくなかったのだが、あえて記す。
 年末から毎日病院に通っていた飼い猫が19日間の闘病の末、亡くなってしまった。一時持ち直したのだが、最後の三日くらいは急激に悪くなり、本当に可哀想だった。動物は言葉がしゃべれないだけに「もっと早く気がついてあげられたらこんなことにならなかった・・・」とか、つい思ってしまう。生まれた時から自分のそばにいた猫だけに、いまだ立ち直れないくらいのショックなのである。有名な病院にて最新の医療、お金がどんなにかかっても(保険きかないし)治らないものは治らなかった。看病疲れもありこちらも体調を壊してしまった。

 治らないものは治らないのはもちろん人間も同じで、生きているからいつか死ぬ。しかし、やっぱり生きているうちが花である。才能溢れる知人のミュージシャンが昨年自殺していたというニュースをきいたばかりで、なおさらそう思っている。
 死んでしまった伝説の音楽家よりも、今も頑張っている、転がり続けている人たちを応援したいのだ。みなさん、例えば60年代から活動しているようなベテランのアーティストで好きな人がいるのなら、極力、今、生の姿を見ておくべきですよ。
 



2007年01月14日(日) 還暦の宴

 1月13日、エンケンさんの還暦を祝う宴が、渋谷の老舗ロックバーBYGの地下を借切って開催された。普段から親しい友人を呼んで少人数で、と聞いていたのだが、ものすごい濃厚な人ばかりが来場し、楽しくバカ騒ぎの深夜までの酒宴となった。
 さすがエンケンさんならではの交流の深さ。たくさんの音楽家をはじめ、落語家、俳優、漫画家などが壮絶な顔ぶれの客席で、平山みきさんとエンケンさんのデュエットによる「哀愁の東京タワー」という夢のような一幕も。ひさしぶりに逢った平山みきさん、現在独身だとかで(笑)相変わらず若く美しく服は黄色、あと2年で還暦とは信じ難い・・・。
 俺もDJをやらせてもらって、後半は青山ミチやGSでみんな総立ちゴーゴー大会!今夜は最高!!

 



2007年01月11日(木) いよいよ『遠藤賢司実況録音大全 [第一巻] 1968〜1976』

 いよいよエンケン60歳の誕生日、13日に発売になる『遠藤賢司実況録音大全 [第一巻] 1968〜1976』。
 豪華な特大ボックスに収められたCD9枚とDVD1枚。
 もしもエンケンファンでなくても、60年代後半から70年代前半のロックやフォークや歌謡曲や映画などが好きな人なら充分に楽しめる内容かもしれない。前も書いたが、代表曲「カレーライス」は14バージョン入っているがすべて歌詞が異なっている、というのもそのときそのときの世相やエンケンのメッセージが歌い込まれているのだ。三島由紀夫の割腹自殺だけの歌ではないのである。
 当時の資料満載のブックレットや69年のFC会員証までついた大満足の大河長編宇宙絵巻。しつこいようだが(笑)これで、15000円は安い! 限定版なので、3つくらい買っておいても損はないでしょう。18年前くらいに出て即完売した「ジャックスCDボックス」以来の衝撃という人もいる。しかし未発表音源がほとんどなだけにエンケンの方が衝撃である。

 このボックス、恐れ多くも自分の名前がプロデューサーとしてクレジットされている。作った作品、関わった作品、たくさんあるけど、本当にこれは最高峰だ! まったく栄光の極みである。

 ロフトグループのフリーペーパー「ROOF TOP」の1月配布号では、ロフト会長の平野さん(レミとは親戚)とエンケンさんの対談が載っていて、俺がまとめ役で参加している。学生運動世代の平野さんは「昔のようにロックは政治運動や反体制とリンクするべき」という主張の持ち主だが、エンケンさんは「音楽は音楽であり、もっと個人個人が自己主張したらいい。それが真の反体制」という思想の違いがあり、逆にそれがおもしろい内容になっている。
 
 そしてロフトプラスワンではこんなイベントをやります。パーティーといっても、ケーキやプレゼントコーナーがあるわけではなく、今回のボックスには入らなかった貴重なビデオや音源を公開したり、話したり、特別ゲストの余興があったりという内容である。

  
  <『遠藤賢司実況録音大全 [第一巻] 1968〜1976』発売記念&還暦記念パーティー>
  1月16日(火) 東京・新宿歌舞伎町:ロフトプラスワン (TEL.03-3205-6864)
  
  【司会と解説】湯浅学、根本敬、サミー前田 他
   ※遠藤賢司本人の出演はありません。
 



2007年01月10日(水) 大物は謙虚

 ある人に呼ばれて新年会というか食事会に呼ばれた。30分遅れて指定された料亭に行くと3人が自分を待っていて、一人は日本国民なら半分以上はその名を知っているであろう、大物女優兼歌手Nさんであった。自分はその人のファンではなかったが、やはりテレビでもおなじみの顔なので、一瞬緊張したが、非常に気さくなすばらしい人間性の持ち主で、すぐに打ち解けてしまった。
 以前発売直後に会社側のトラブルで回収された幻のシングルがあり、それは祇園の端唄/小唄をアレンジしたものだというので、ぜひとも聴いてみたくなり、探してみようかと思ったほどだ。
 6年程前、仕事でイタリアに行った時に、やはり有名女優のZさんがスタッフ一行みんなと同じようにエコノミークラスでおとなしくしていたことがあり、本当の大物というのはこうじゃなきゃ、と感心したことがあったが、この日の会合もまさしくそんな気持ちであった。



2007年01月09日(火) 発掘ライブテープ

 日帰りながら実家に帰ったのだが、物置の自分のものをそろそろなんとかしろと親が言うので、物置を開けてみると、段ボールにカセットテープがどっさり出てきた。客席で録音したライブテープもたくさんあって、79年後半くらいから、いろんなライブにいくたびに携帯用テープレコーダーを持参していたのだ。いくつか主要な音源は整理していたが、特にフールズは結成直後のライブからあって、音質、演奏の出来といった試聴や選択はさておき、こんどまとめて宅急便で某レーベルのオーナー氏に送りつける予定である。そのうち形になるかしら・・・。やっぱり午前四時はかっこいいなあ。



2007年01月02日(火) 青春の光と影

 ジュディ・コリンズの歌う同名映画の主題歌。いい曲だよね。
オリジナルはジョニ・ミッチェル。69年の青春像を見事に描いている名曲。

 全てのものごとや現象には、表と裏、光と陰がある。
 A面とB面。表通りと裏通り。昼と夜。 
 本質や真理というのは、裏側に潜んでいるのだと思う。
 どちらかというと自分は生まれつきB面や裏側が好きな人間なのである。
 勝新太郎は「影を愛せ」と教えてくれた。
 ようするに上っ面だけ見てもダメ、騙されるなよ、影を見ろ。ということである。
 
 どうでもいい話、六本木とか表参道ヒルズでもいいが、そうゆう庶民性のかけらもない場所には仕事以外ですすんで行かないし、行っても気分がよくない。それに比べ、先月もわざわざ行った大阪の商店街巡りの楽しさったらない。南森町のコロッケ、とか十三のタコヤキとか、至福のB級グルメだね。大阪の商店街は遊園地であり宇宙だと思う。
 東京の商店街はパワーがなくなってるものなあ。まだアメ横とか中央線あたりはいいけどね・・・ついでに言ったら、立ち食いそば屋が駅前にない街ってダメだと思いませんか?

 というわけで、今年はもっと、「B」や「夜」や「裏」を極めたいと思います。



2007年01月01日(月) 謹賀新年2007

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
 
 こんな年末年始ははじめてである。 
 毎年恒例の暮れの関西方面のイベントがなかったので(三国ヶ丘FUZZ、05年暮れのギャラというか交通費を振り込むって一年間なんども言われてるが、未だに入金されず)、年越しは東京にいたのだが、暮れから飼い猫が病気になってしまって、ずーと看病の明け暮れなのだ。
 日本一の動物病院としてあまりにも有名な野村獣医科が、ありがたいことに近所にあり、そこに通っている。年中無休でもいつも込んでて、2時間待ちは当たり前みたいな状況。常に患者のペットは9割近くがフェレット。そんなにイタチを飼ってる人がいるなんてビックリである。

 そんなわけで正月らしいこともあまりしなかったが、おみくじをひいたら「負けるが勝ち」って書いてあった・・・。


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