鈴木めぐみの徒然マンガ日記
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2006年06月15日(木) チョコレートコスモス

友だちから「小説版『ガラスの仮面』があるんだよ〜」という話を小耳にはさみ、貸してもらったのが恩田陸の『チョコレートコスモス』。
演劇を始めて数か月ながら、空恐ろしいほどの演技の才能を見せる飛鳥と、演劇一家に生まれ、幼い頃から演じることが当たり前の環境に育ちながら、もう一歩演劇の世界にのめりこみきれない響子の物語。このふたりが演劇界の鬼才と呼ばれる演出家が手がける杮落とし公演のオーディションであいまみえるのだ。
ストーリーの骨格は全然違うものの、オマージュ的作品というだけあって、随所に思わず2つの作品をオーバーラップさせてしまうようなエピソードやシーンがいっぱい!もちろんひとつの物語としてもヒキが強くてどんどん読み進んでしまうのだけど、『ガラ仮面』読者ならきっと2倍楽しめるはず。
細かいとこでは、「梅の木や椅子になる」エチュードが……なんてひと言に、思わずニヤリとしてしまいそう。
身内に歌舞伎役者がいるって設定だからってわけじゃないけれど、なぜか響子の方は松たか子に脳内変換して読んでた私。飛鳥はやっぱりマヤっぽい、うん(というか、ここまですごい女優さん、現実にはなかなか(絶対?)いないよねぇ〜)。

実は、夜中に目が覚めて、ちょっと続きを……と思ったら、後半の怒涛の展開に目が離せなくなって、結局朝の5時までかけて読破。あともう残りわずかなのに、まだまだ展開していきそうな勢いだったので、続編を期待!ともあれ、演劇フリークも『ガラ仮面』ファンも楽しめることウケアイ!ぜひご一読を!


2006年06月07日(水) 舞姫 テレプシコーラ(ネタバレありです)

※今回、ネタバレっぽくなってしまいそうなので、最新号を未読の方はご注意を!

昨日コンビニに行ったら、ダ・ヴィンチ最新号が出てた。あ、『舞姫』どうなったかなぁ〜♪と何の気なしに手に取ったら……。あまりの衝撃展開に、しばし外だということも忘れてボー然。
連載開始当初から、こんなにヒキの強さを堪能できる作品にめぐりあったのは、久々だなぁという感慨を持っていましたが、とにかく、本屋で購入して家に持って帰って……という時間ももどかしく、まず立ち読みしてしまうのが常なのです。姉の千花のバレエ団デビュー作となるはずだった「くるみ割り人形」の舞台のところでも、舞台をグランジュテで渡ってくるクララの姿に、思わず鳥肌が立ったこと、昨日のことのように憶えてます。

そして今回。苦難が続く千花がネット中傷されて、またもや波乱の幕開けながら、祖母の危篤をきっかけに彼女の心にも一条の光が射したのかと思いきや、予想外の結末に、思わず絶句。ただ、衝撃的なラストではありながらも、どこかで納得しちゃった自分の気持ちにもまたショックを受けてます。
この後どう展開していくのか、前回よりもさらにさらに次号の発売日が待ち遠しい!その反面、あふれる才能を持っていたがゆえに、赤い靴を履いてしまった千花の心中を思うと、その続きを読むのが怖いような気もします。

この年になって、マンガのストーリーでこんなにショックを受けるなんて思わなかった。色々な意味でしみじみしています。


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