どんな言葉も意味がないね
どんな思いも届かないね
ただ君さえ居てくれたら良いのに
きらりと光を零す胸元に
手を差し伸べたいだけなんだ
つんと雪の冷たい夜に
タイトに抱き締めたいだけなんだ
温かな光がどうか君を包み込むように
静かに今
祈りを捧げよう
花びら浮かべた盃に
あなたの安否を問う
あなたの部屋にも
この月の光りは射しますか
揺れる可憐な黄色に問う
病にも伏せず
ひどく困窮もせず
かの地は穏やかな風ですか
できれば会いたいものだけどね
日が短くなることで咲く花は
あなたの町でもそろそろ咲くだろうか
ひやり 夜風に
笑み一つこぼれて
さざ波立つ 盃
鮮やかに 黄色
高台から見下ろす町が
灯る明かりで暖かく
瞬く星が確実な秋の訪れと
あなたの居ないこの町を
静かに静かに照らしているのです
その想いが結局
誰かを傷つけるものでしかないのなら
僕はもう
誰も愛したくない
抱いた肩の細さも
瞳の温かさも全部
大好きでたまらないのに