失ひし故郷
思へど思へど 届かぬこの手
いつの日か 懐かしき顔ぶれと共に
盃を交はす夢に酔ふ
ノートのページを破り捨てるように、
かつての姿も人生の中から切り落とせたら。
「忘れろ」なんて言わないで
ここまで私を夢中にさせておいて
勝手だわ
でも分かってる
あなたに夢中になったのは私の勝手
あなたに責任は無いもの
でも酷いわ
私が
あなたを忘れられるほど薄情者だとでも思って?
此処で鍛えております
ひたすら 此処で。
あなたを失いたくない
そんな僕のエゴで。
この偶然をふいにしないために
ただ幻想ではなく可能な未来として。
夢などという危ういものは
持ち合わせておりませぬ。
望むものはいつか現実にする「予定」なのだから。
あなたの髪を撫でながら
話した絵空事 それさえも。
花が散っても
風が吹いても
雲が流れても
月が欠けても
草が枯れても
陽が沈んでも
僕が死んでも
なお
何一つ変わらないとあなたは言うのか
流れに手を浸して
ちゃぷん
清らかさ
透明さ
はかなさ
この身を蝕めばいいのに
さらさらと
いつか感覚さえ失うような
刺すような冷たさ
ただ
指の間をすり抜けてゆくばかり
少しでも長く君の横顔を眺めていたいから
僕は生きているよ
あんまり俺に構わないでくれ
たとえ
ぶっ倒れてても
血を流していても
野垂れ死んでいても
どうか放っておいてくれ
手を差し出される屈辱に負けそうになるから
自分で立ち上がる強さを手離したくないから
俺の選んだ道だから
語り描く 夢物語
いつか現実になればと願う
まどろみの4時
冷めたコーヒー、白い傘
あなたの言葉を胸に抱いて眠ります
かの地にはもう戻れないのだから
遥か目の眩むような熱気の向こう
冷めたコーヒー、白い傘
不ぞろいな靴音をどうか遠ざけて
わたしが欲しいのはそんな物じゃないのだから
きっとあなたはもう忘れてしまったでしょう
あの時 確かに私が在たことを
冷めたコーヒー、白い傘
ロールカーテンのその向こうの風景に
いつか地に還るこの身
埋もれるその前に
君の頬を撫でたいから
住み心地の良い部屋は 適度に狂気が散らばっている
書き殴られたメモ
結局出せなかった手紙
大切に仕舞われた写真も
自然と落ち着いて場所を確保
君
君を想って幾星霜
絶えることのない想い
今 風に乗って
今更ですが3000オーバー、多謝!