レスがなくて、落ち込んでいた。
あたしが話したい事なんて、彼には全く関係のないことだ。 だから「聞きたくない」と彼が思っていても仕方がない。
仕事で行き詰まって、メールがなくて哀しくて サイアクの気分。
携帯が震えた。
サブディスプレイに流れるアドレスに泣きそうになる。
masayaだ。
「ただいま。」
ほんの一言。
「おかえり。ご飯食べた?電話して良い?」
それだけを送信。
「10分後なら良いよ。」
長い10分。 日付はもう1日に変わってしまった。 10分経った事を確認して、メモリからダイヤルする。
「はぁい。こんばんわ。」
少し疲れてる声?
「元気?」「そうでもないよ。」「そか。」
あたしは話し始める。 今日言われた事。仕事の事。 長々と続く話に、彼の的確な意見が時折挟まれる。
「数字を出してやればいいんだよ。具体的に。」
「数字?」
目の前の仕事の流れを追いかける事に精一杯で、そんな事に気づきもしなかった。
「それが~*Yuuちゃんの仕事だろ?」
そか。そうよね。 あたしがやらなきゃだめなんだもんね。
1時間ほど、話を聞いて貰って、電話を切った。
良かった。 話せて良かった。 時間をとってくれてありがとう。 指摘してくれてありがとう。
見捨てないでくれて、ありがとう。
またポンと背中を押してもらった気がした。
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