Food for Thought
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2004年05月28日(金) イラクに散った橋田信介

フリージャーナリストの橋田信介さんが甥の小川功太郎さんと一緒にサマワからバグダッドに戻る途中、車両を襲撃され死亡。この間の朝生に出演している橋田さんを見たが、気骨のあるジャーナリストという印象であった。こんな本も書いていた:『イラクの中心で、バカとさけぶ』
『竜馬がゆく』のなかで、「志士ハ溝壑(こうがく)ニ在ルヲ忘レズ、勇士ハソノ元(くび)ヲ喪(うしな)フヲワスレズ」(志を持って天下に働きかけようとするほどの者は、自分の死骸が溝っぷちに捨てられている情景をつねに覚悟せよ、勇気ある者は自分の首が無くなっている情景をつねに忘れるな)の一節を思い出す。冥福を祈る。

橋田信介おもしろエッセイ集


2004年05月26日(水) 和にふれたダビデ像


ミケランジェロのダビデ像が「生誕500年記念」に約50万ドルかけて清掃されたそうである。和紙を使って、というところが日本人としてちょっと誇らしい気分。そもそも元の材料のの大理石は品質があまり良い物ではないらしい。去年の春、ミケランジェロ三昧のイタリア旅行で念願の「生ダビデ」を見て、お土産にぜひレプリカを買って帰りたいと思った。が、売っていたのはなんとなく顔が変で、小さすぎたり大きすぎたり(そして高かった!)。ちょうどその頃はテロを警戒して海外旅行者が少なく、ウフィッツィ美術館のボッティチェッリのある部屋を開館直後の10〜15分ほどうちの家族だけで独り占めするという願ってもない贅沢を堪能できたのであった。またイタリア行きたいなあ。

「ビーナスの誕生」


2004年05月24日(月) 人間ピラミッド

米軍によるイラク人虐待の写真のうち人間ピラミッドのようなものは、歌川国芳の浮世絵「みかけわこはいがとんだいいひとだ」を連想してしまう。


浮世絵の方はユーモラスだが、「実写版」はなんと嫌悪感を催すことか。読売新聞の記事で、あまりにも権力の格差がありすぎて自分の意のままになる弱者がいる状態になると、人間とはこのような行動を取ってしまうとあった。また、New York Times掲載の投稿で、元刑務所の看守だったという人が同様の事を書いていた。
My Life as a Guard(読むには利用者登録が必要)

高齢者施設や障害者施設での虐待がしばしば報道されるのも、この「構造問題」が根底にあるのではないか。虐待はもちろん許されることではないが、道徳や倫理を叫ぶより構造を変えることのほうが虐待防止への近道のように思える。


2004年05月21日(金) タフネス遺伝子

日経夕刊「あすへの話題(宇宙物理学者 池内了)」より。新しい物好きで、いつでも元気があり、好奇心が強くて冒険したがる人や、反対に人見知りをし、シャイで口が重く、行動は保守的で冒険などには縁のない人の性格は遺伝的に決められているらしい。前者には「タフネス遺伝子」というものがあるという。(詳しくは『ヒトという生きもの』柳澤嘉一郎著)そして、アメリカ人にはタフネス遺伝子を持っている人が多いらしい。
 だれか、文化人類学的に(ネイティブ・アメリカンではない)アメリカ人を研究した人はいないのだろうか。


2004年05月20日(木) 岡田民主党代表が似ているもの

民主党の岡田新代表の顔は何かに似ているとずっと思っていたが、やっとわかった!トイ・ストーリーのバズ・ライトイヤーだ。

  
ついでにいつも思うのが
トヨタ自動車 奥田碩会長とねずみ男 
 


2004年05月19日(水) アーミッシュと江戸時代の共通点

全斗煥(チョン ドゥファン)韓国元大統領の義弟のチャンソクと名乗るものからマネーローンダリングの協力のお誘い(?)メールが来る。でもって、返信のメールアドレスが「世界最大のオンラインアラブコミュニティ」のフリーメールだったりする(笑)。アフリカ系のは時々あるけど、韓国バージョンは初めてだなあ。
いつも思うんだが、英語表記の韓国とか中国の人名は、日本語でなんと言うのかすぐにわかりにくくて困る。

今日の日経の文化面に、「信仰の共同体 アーミッシュ −現代文明を拒絶、絶対平和主義のクリスチャン撮る(菅原千代志)」という記事があった。自然と完璧に調和し、消費社会への抵抗する生活は、ちょっと江戸時代の日本に似ているかなと思った。


2004年05月15日(土) 『逝きし世の面影』読了

『逝きし世の面影』渡辺京二を読み終える、というかあと2章ほど残っていたが、図書館への返却期限があったので。まあ、だいたいわかったのでよしとする。今は滅んでしまった江戸文明、または徳川文明といわれるものが、どのようなものであったのか。「在りし日の姿を偲ぶには、異邦人の証言に頼らねばならない。なぜなら、私たちの祖先があまりにも当然のこととして記述しなかったこと、いや記述以前に自覚すらしなかった自国の文明の特質が、文化人類学の定石通り、異邦人によって記録されているからである。」
当時は「子どもの楽園」だったようで、例えば、おもちゃを売る店がずらっと並んび、その種類の豊富さや美しさ、いろんな工夫…たかが子どものおもちゃになぜそんなに凝るのか、外国人は感心しながらも呆れてしまうほどだったという。これを読んで、“日本のアニメがうける原点だ!”と思った。


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