だらだら日記

2016年03月11日(金) LC外伝老双子編最終話感想

終わったぁあああああロストキャンバス外伝老双子編最終話「決意のとき」感想。

大トリをハクレイ様がぶんどっていった。
ちょっとくらいは本編主人公の影が出て来るかと思ってたけど、ちっともでした。そしてこれがシリーズ最終話ってことは、シリーズ全体のラストシーンをハクレイ様が、ハクレイ様がもってったっつうことでっせ! 似合う! そういう大トリもってくの似合う……!
とか書きつつ、実際には単行本描き下ろしマンガが16巻にも載るだろうし、真の大トリはまた別にいるのだろうとは思ってます。15巻がハクレイ様おまけだったから16巻はセージ様かな? あ、でも、アスプロス巻のおまけマンガほぼデフテロス話だった。16巻のおまけが今度こそセージ様だなんて分からないわこりゃ……。

とりあえずそんなハクレイ様インパクトは横に置いておいて、老双子編最終話の流れはすごく好きだしすごく良かったです。
残り一話でイティアさんとがっつり戦ってなおかつイティアさんを納得させてちょっとくらいゲートガードが救われる最終話って可能なんかどうなんか!……って心配してたけど、相変わらずこの手の心配は杞憂で終わってくれるのでした。

イティア様の「テロスジケオシニ」は一人で一時に全武器使えるハイパー技だし、しかもその場で回収できるみたいだし、正直「イティアさん&クレスト先生時代にこれでも聖戦勝てなかったのってどんだけだよー! 双子神戦もなかったのにー!」と思わされる強さ。……あ、そうか、あの時代だとアスミタの数珠がないから冥闘士の無限復活が防げないのか……。ハクレイ&セージ時代にOVA通りの流れで双子神が現れたなら、イティア&クレスト時代には同じ戦法(聖域に誘い込んで結界を敷く)を用いてなかった可能性も高いし、双子神戦もなかったのにというより、順番が逆で、双子神が出て来るまでもなかったってことなのかな。とはいえ、双子神は今回は聖戦が本格化する前から動いてるわけだから、単純に前回はやる気がなかっただけかもしれない。
双子神のささやき戦術は相変わらず効いてんなー。すかされたのはアローン相手くらいかね……。イティアさんが、自分の理想や人間を信じきれなくなったその考えを、良くないものとして自分の死と共に終わらせようとしている場面の一連のモノローグがじんわりと好きです。ゲートガードと違って正気の状態でアテナを裏切ろうとしてたわけでもないし、ハクレイ様とセージ様を倒して自分の理想にけりをつけようとしたのが全き彼の本心かといえばそういうわけでもない。だから、生前何が何でもイティアの味方であろうとしたゲートガードが、イティアさんの理想に初めて触れた時の姿で現れてハクレイ様を支援した場面は、アテナのためでも聖域のためでもなくイティアさんのためにイティアさんを止めに来たんだなあという感じでなんだかえらく泣けてしまったのでした。

セージ様が教皇になることが決定打になるのもすごい好きでなあ。
なるほどアテナの言う「全て」にこれも含まれるのか〜と思ったし、「継げと」のコマのセージ様めっちゃ美人だし、15巻読んだ後だとイティアさんが目をかけて教皇に指名しようとしていたハクレイ様が更に教皇に見込んだセージ様が実際に教皇になるという運命がディスティニーな感じだし、もう絶対教皇と教皇代理が支えあってる未来しか見えないし、世代交代しました感あるし、そうするとこれまで実現化できなかった理想の世界を次の世代では果たせるかもしれないし、少なくともその理想を追いかけてくれる子が立場を継いだわけだし……などなどあれこれ考えさせられて、まあこれなら成仏できるよなあと納得展開だったのでした。
この年で教皇ってめっちゃ若い教皇だなーとか思ったけど、考えてみたらアイオロス兄さん14歳で教皇になろうとしてたんだから実はそんなに若くもない……年齢的に……。
ロス兄さんがあのタイミングで教皇になったからには、射手座の聖闘士は次の育成をするつもりだったのではと思ってたけど、セージ様は教皇と黄金兼任(しかも結局マニゴルドに出会うまでずっと兼任……)してたわけだし、ロス兄さんも教皇と黄金と兼任してた可能性もあったのかな。

イティアさんは第二第三の自分とゲートガードの登場は予想してるし、正にハクレイとセージなら人間の理想に絶望しないだろうと言われてる横で思うところありそうな某先生なんか見事にその予想を体現してくれるし、理想の人間社会どころか理想の聖域でさえ18世紀じゃデフテロスは差別されるし20世紀じゃ日本人も差別されるし、実現化されちゃいない。
正に「そんなにも簡単に変わる」ことない世界という感じがするし、でもそれが簡単じゃないからこそ、いつかの未来に人間が辿りつけると信じる人たちの姿が眩しいんだよなあ、と最後の最後まで思わされた物語でした。それが話の全部ではないにせよ、星矢読んでもND読んでもLC読んでもそういった部分は通して感じるんですよね。

そんなわけでとうとうLCが終わってしまって、結構な虚脱感です。
十年近い連載かあ……すごいよなあ……。自分はそのうちの8年弱ってとこなのですが、それでもはまってる作品の連載期間(コンスタントなもの限定)はカルバニア物語に継ぐ長さじゃないかな。で、カルバニアは単行本派なので、雑誌で追いかけてる作品としてはLCがこれまでの人生で一番長い作品かも。
次回作はLCや七芒伝のようなアクションファンタジー系をまた読んでみたい気もしつつ、罪つづる街のような作品も好きなのでそっち方面も期待しつつ(しかし別チャンにはすごく合わない気がする)、ひとまず6月の単行本を心待ちにしています。
あとさ、ユズリハ外伝は単行本収録されたけど、耶人ユズとかテンサシャとかアローンとミーノスとか、小宇宙通信のオリジナルストーリーの耶人とテンマの過去エピとか、収録されそうにない話がいろいろあるじゃん!? その辺を収録したエピG0巻のような本が出てくれてもいいと思うんですよね私! 画集では収録が望めそうにない設定ラフやキャラプロフィール含めてさ……!
REDでまだ読切が載る可能性もゼロってわけじゃないしさ……!
終わったと言っても完全に終わったわけじゃなくない? 少なくとも16巻を読むまでは完結じゃないんだよ……!
そんな叫びでLCの感想を終えようと思います。手代木先生、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました!


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