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■ 資本主義社会の中で
自宅にあるテレビは、なぜかCMになると 音が小さくなる。ちゃんと、そういうサイン も出る。小さくなりましたよ、というサイン。
小さいころ、戦隊モノが好きだった僕は、 ビデオに撮って何度も何度も繰り返し番組を 見ていた。
あるとき、CMになるとなぜか音量が上がる のに気付いて、父親に尋ねたことがある。
「おとうさん、なんでコマーシャルは音が 大きくなるん?」
僕の父親は、すぐに答えをくれた。
「資本主義社会だからだよ」
まだ幼かった僕は、その意味がほとんどわから なかったが、みんなが何か1つの大きな考え方 のもとに仕事や生活をしている(させられている) からなのだ、ということは理解できた。
もちろん、今なら十分にその仕組みが理解できる。
テレビがあれば無料で見れてしまう番組というもの は、そのほとんどが広告収入で運営されている。 番組が放映できるのは、CMのスポンサーのおかげ なのだ。
感動する番組の途中で、いきなり家庭用洗剤の CMが流れたりすると、とても嫌な気分になるけど、 そんなことは誰も逆らいようがないことなのだ。
うっかり「CMの間にトイレに行ってきちゃって ください」なんて言ったら、その発言者は翌週から 出演者ではなく、視聴者になってしまうのだ。
閑話休題。僕の家のテレビは、CMになると音量が 下がる。ちゃんと、そういうマークも出る。親切に。 僕にとってはすごくありがたい機能だ。CMはキライ じゃないけど、音量を上げられてまで見たくはない。 その意味で、僕はこのテレビが好きなのだ。
ちなみに、僕の家のテレビ(ブラウン管)は三菱製です。 なんてことを書くと、まるで「ミイラとりがミイラになる」 という感じですが。それが資本主義なのです。
2005年05月27日(金)
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