この世は不条理だから。
何時何が自分の身に起こるか解らない。
そんな当たり前の事が。
今更身に沁みる。

アロマセラピストになろうと思った。

面倒な男関係を清算して。
リフレッシュの為にひとり旅した箱根で。
たまたま素敵なセラピストに出会ったのがきっかけ。

今年の4月から学校に通って勉強中。
仕事をしながらの通学は。
想像以上にきついけど。
エッセンシャルオイルの香りに包まれていると。
過去の厭な思い出とか
死のうと思ってた自分とか。
全て馬鹿らしく思えてくる。

誰かを癒して。
誰かを喜ばせてあげる。
誰かの為に自分が役に立てる。
私は。
きっとずっとこんな仕事がしたかったんだ。

3月に卒業して。
4月から某サロンで本格的に働き始める予定。

同じ時期に。
Dと出会った。
都内某所でバーテンダーをしている。
低い身長。
細い身体。
弱弱しい。
けれども瞳は子犬みたいで愛くるしい。
仕事もテキパキとしている。
夢もある。
少し格好つけたがる癖があるけれど。
男ってそういうもの。

私を大切にしようと。
私を喜ばせようと必死な姿が気に入った。
それも押し付けがましくなく。
嫌味もなく。
純粋で。
真っ直ぐだった。

一緒にいると安心出来た。
Dの手から伝わる温度が。
私の体温とシンクロして。
これ以上無い安らぎを感じた。
辛い時。
不安な時。
Dのエネルギーが私の心を満たした。
私のエネルギーがDの心を満たした。
まるで兄弟の様に。
私にとってDという存在が当たり前になっていった。

先日。
プロポーズされた。
この私が。

何で。
って聞いたら。
好きだから。
って。
好きだから、ずっと一緒にいたい。
だって。
馬鹿みたい。
そんな理由で決めちゃっていいの??
笑う私にDは真顔で。
他に理由なんている??
だって。
本当。
馬鹿よね。

Dと結婚しても。
決して裕福な生活は送れないだろう。
でも。
一体どれだけのひとが。
理想のひとと結婚しているのだろう。
経済力があって頼れて容姿も良くて優しくて。
そんなひとが果たして。
私を好きになってくれる??
私も好きになれる??

条件をとるか。
感情をとるか。

私は。
感情を優先したわ。

だって。
こんなにも真っ直ぐ私を好きになってくれて。
私も好きになれて。
お互いを大切だと思える。
お互いを必要としている。
これって凄い奇跡。
勿論。
人間の感情なんていい加減だから。
何時か心も離れてしまうかもしれない。
でも。
こんなにも好きなひとから大切になれて。
こんなにも好きなひとから愛されて。
そして私も愛して。
この事実は。
永遠に私の誇りになるわ。

いろいろありました。
神様から反対された恋もありました。
何時の間にか好きになって。
本気になって。
手痛く振られた事もありました。
遊ばれた事もなりました。
遊んだ事もありました。
ひとを恨んだ事も。
死のうと思った事も。
本当に。
本当に。
いろいろありました。
けれど。
全て『私』に必要な出来事でした。
現在の『私』が存在する為に。
必要でした。

今。
私は。
何も怖くありません。
全てを受け入れられる自信があります。
この自信を手にする為に。
私は生きてきたのだと思います。

沢山の出逢いと別れに。
感謝。
ラヴ&ピース。
2006年10月24日(火)


「綺麗な夜だから。」

あれから1年が過ぎました。
私は生きています。
1年前の今日。
私は死のうとしました。
それなのに卑しいこの身体は。
しぶとく生きようともがいたのです。

それから色々ありました。
沢山のひとを傷付けました。
今迄散々傷付けられてきたのだから。
これくらいどうって事ないでしょ。
なんて。

ひとを騙しました。
貢がせました。
寂しい想いもさせました。
本当に。
汚い生物だったと思います私は。

けれどもふと。
2万円の仏蘭西料理コースを御馳走して貰った夜に。
想ったのです。

「もういいや。」

私が本気を出せば。
こうやって貢いでくれる男がいる。
こうやってちやほやしてくれる男がいる。
こうやって跪いて別れないでくれと哀願してくれる男が存在する。
その事実だけで十分だわ。

私には女としての価値が在る。

同時に。
好きでもない男達と。
数万円のジュエリーや。
老舗の御寿司や高級料理や。
仕事帰りの送り迎えの為に。
一緒に過ごすのが厭になったのです。

それよりも自分がハッピーに過ごす為の時間が欲しいわ。

そうして私を取り巻く男達に。
笑顔で別れを告げ。
より自分を輝かせてくれる世界を探したのです。
2006年10月18日(水)

かつて・・。 / 桃色少女

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