「キスをしてあんなに悦んでくれたのはかすみが初めてだよ。」

通俗な場面で。
私達は通俗なキスをした。
其れが余りにも通俗過ぎて。
何だか嬉しくなってしまったのです。
優しく舐めあげる様な彼のキスは。
冷たく閉ざされたあのひとのキスとは全く違った。
体温があった。
舌が動いた。
唾液に濡れた。
きっと此れが本物なのだろぅ。
私の眼が可愛いと言ってくれた。
私の唇は柔らかいと言ってくれた。
私を。
私を知ってくれた。
同時に私も彼を知った。
其れはとても奇跡的な事で。
恐らく此の先。
2度と訪れる事の無い束の間の夢。
目覚めてしまって。
何時か色褪せてしまったとしても。
此の奇跡は私の中の誇りとして。
生き続ける事でしょう。
2004年04月26日(月)


なるべくベクトルを上向きにしよぅと必死。

買い物行った。
勿論靴を買いに。
前々から目ぼしいものを見つけておいたのだけど
いざ試着してみたら
どれも全然似合わなくて撃沈。
結局買わずに帰ってきた。
あーどぅしたものか。
次のデェトで履いて行きたいのだよ。
恐らく沢山歩くと思われるから疲れないのが良い。
でもヒールは必須。
スカート派だから。
そして華奢で御洒落でなくては駄目。
楽な靴って大抵のっぺりした形だから嫌い。
モカシンとか。
バレエシューズみたいのが良いのかな。
悩む悩む。
実は着て行く服も決まって無いんだよね。
去年自分は一体何を着ていたのかしらん。
ってよくよく考えたら
1年前はずっと引き篭もっていたから
外出用の服をそんなに買っていなかった事実に気付いた。
これぢゃ故いかりや長介さんに
「駄目だこりゃ。」
と言われてしまうよ。
買わなきゃ。
春っぽくて可愛くて御洒落なの。
グリーン系に挑戦したいけど似合わないだろぅな。
でもピンクばかり着ているから
『またピンクか。』
って思われるのはつまらない。
ミントグリーンでゆったりした感じ(意味不明)のトップスが欲しい。
明日の御昼休憩は買い物タイムに決定。
2004年04月18日(日)


当然の様に手を握ってくれる彼は素敵だ。
恋人同士ならスキンシップは当たり前。
そんな環境で育ってきたのだろぅ。
其れが不可能な世界が在る事も知らずに。
私は。
少し緊張して。
少し戸惑い。
少し照れて。
少し嬉しく感じながら。
其の手を握り返す。
心の中で。
「ごめんなさい。」
と呟きながら。

母が入院した。
明日は御見舞いに行って
其の後買い物。
靴が欲しい。
ヒール低めで華奢でベーシックででも御洒落なのが。
2004年04月17日(土)


「嘘を吐くなよ。」

ささやかな幸せなんて風が吹いただけで飛ばされる。
生温い温もりなんて雨が降っただけで乱される。
解っているけれど。
偽愛情でさえも私には優しいから。
別に証明なんて必要無くて。
真実なんて知りたくも無くて。
偽りの世界で夢見る事がとても幸せだから。
目の前のLSD色の風景と正面から向き合う事が。
現在の私の選ぶ冪道なんだ。
2004年04月14日(水)


春なんて大嫌いだった。
明る過ぎる日差しも。
桃色に飛び散る桜も。
生温い風も。
全部全部。
大嫌いだった。
私ひとり。
置いてきぼりにされているみたいで。
閉ざしている心を嘲笑うかの様で。
大っ嫌いだった。

だけど。
こんなに穏やかな気持ちで桜を見上げたのは。
とても久しぶりで。
春って。
こんなに優しい季節だったのだなぁ、と。
何故現在迄あんなに嫌っていたのか。
自分でも可笑しくなってしまうくらい。
今年の春やっと。
満開の桜を悦べる程に成長致しました。

どんなに嘲笑されようと。
私は前に進みます。
2004年04月07日(水)


独りでゆっくりする時間が欲しいんですね私。
何にも考えない時間とゆうか。
考えずにはいられない性格なので
限りなく不可能に近いのだけど。
好きな音楽でも聴きながら
くだらない本を読んだり
こうやって思考を文章化して整理したりする時間が
現在の私には足りない。
別に独りで居るのが好きな訳では無いのだけれど
常に興奮状態で生活しているから
偶には休みたいんだよ。
其れはつまり
全てを閉め切って
此の身体に溢れかえる感情に浸りたいって事。
言葉では表現出来ない程の感情にね。

自分の鼓動に耳を澄ます。
何なのだろぅ。
何に緊張しているのだろぅ。
彼はとても優しい。
そしてまともだ。
届かないのは眼に見えて解る。
だけど私の全てを彼の前にぶちまけたい。
多分受け止めてくれるとかくれないとかの問題ぢゃ無くて。
ぶちまけると言う行為に意義がある様な気がする。
『開我』と言う言葉を最近知った。
我を開く。
長らく拒絶していた行為。
だけど。
拒絶するばっかりぢゃ。
余りにも。
余りにも。
余りにも。
余りにも。
余りにも。
余りにも哀しいって事に。
気づいたの。
2004年04月04日(日)

かつて・・。 / 桃色少女

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