DOTFAMILYの平和な日々
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2011年03月31日(木) 可愛い息子に死ねというのか!: パート5

あっ、歯の保険、すっかり忘れていた!

歯の保険は持病があっても関係ないだろう・・・という訳で、1ヵ月千円ほどで入れる保険を申請してみた。1年に2回のクリーニングとレントゲンは全額払ってくれる。虫歯の治療は自己負担が結構高い。でもまぁ、愚息は歯は丈夫である。虫歯になったことは一度もないし。クリーニング以外で歯医者のお世話になったのは親知らずを抜いた時くらいだし、その時、一気に抜いてしまったから、これで充分だろう。

これは即答でOKでしたな。

2011年4月1日から有効だそうである。4月1日になったら早速クリーニングの予約を入れよう。

ちなみに、ただ安い保険を探して申請したのではない。その前に、かかりつけの歯医者がその保険で使えるかどうかを確認しなくてはならない。出来れば歯医者は変えたくない。どれにいくら払って貰えるのか、という長〜い表も読まなくてはならない。色んな会社の色んな保険の表をじっくりと見比べる。これは先日申し込んだ取り合えずの健康保険でも同じである。時間がかかるのだ。

次は目の保険か。う〜ん、愚息は目も悪くない。本、読まないし、最近バイトのためにゲームをやる時間も無くなったようだし、コンピュータは使えないヤツだし・・・

これはいらんだろう!


2011年03月30日(水) 可愛い息子に死ねというのか!: パート5

2010年10月から愚息を死なせまいと辞書片手に色々調べまわっている。ウェブサイトや電話を使って調べまくりである。神経はカリカリしている。ダンナはひっそりと息を潜めている。私が一触即発状態だからである。

愚夫「昨夜、君の鼾が凄くて眠れなかった・・・疲れてるの?」
愚妻「疲れてるに決まってるじゃないか!」
愚夫「でも、ちゃんとジムには通ってるし、最近運動量増やしたの?」
愚妻「疲れているのは身体じゃなくて、精神!」

何を言っても薮蛇なので、最近ダンナはおとなしい。

さて、薬である。

ほとんどの製薬会社にはParent Assistance Programというものがある。薬が必要だが金が無くて買えない人のためのプログラムである。アプリケーション・フォームをダウンロードして、記入し、必要な書類を揃えて医者に持って行き、処方箋をサインを貰って会社に送ると、薬が1年分無料で貰える。薬は医者に送られて来て、患者は医者に取りに行く。無料ではないが、1ヵ月500円ほどで買える、プログラムもある。愚息の薬は高い。全部で1ヵ月15万円ほどである。だからこのプログラムは有難い。

有難いのではあるが、このアプリケーション・フォームを探すのに時間がかかる。薬を作っている会社を調べて、その会社のウェブ・サイトへ行く。そのサイト内でPatient Assistance Programを検索すると、すぐにフォームをダウンロードする場所がわかるサイトもあれば、あちこち読んでみないと見つからないサイトもある。詳細は電話をするように書いてあるサイトに電話をすると、レコーディングでフォームをダウンロードするためのアドレスを教えてくれる会社もあった・・・レコーディングだと1回で聞き取れないから、数回電話をする必要がある。

でもまぁ、取り合えずは必要な薬全てのフォームをダウンロードした。次は収入が少ないことを証明する書類である。これは「昨年のTax Returnを添付して下さい。」と書いてある。

えっ、愚息のTax Return、まだやってませんけど・・・

3月15日に検査に行って、その後医者に行く時に全てのフォームを持っていくつもりだから、それまでにはTax Returnもやらなくてはならない・・・やれやれ、先は長いぞ!


2011年03月29日(火) 可愛い息子に死ねというのか!: パート4 

愚息の薬は1ヵ月毎に注文しなくてはならない。が、保険会社は3週間毎に注文を受けてくれる。で、2010年10月にダンナから愚息の保険が後3ヶ月で切れる、と聞いたときから、薬の注文を3週間毎にやってきた。つまり、保険が切れても1ヶ月分は大丈夫なように溜め込んだのだ。もっと早くわかっていれば、3ヶ月分くらい溜め込むことができたのに・・・

COBRAは高くて払えないので入っていない、という書類を取り寄せて、カリフォルニア州がやっている持病がある人のための保険にもう一度愚息の申請書を見直してくれ、という手紙を送った。もちろん、直ぐに入れるとは思っていない。この保険に申請している人はたくさんいるのだ。1年半後にではなく、今すぐウェイティング・リストに載せてくれ、とお願いしたのである。で、現在、返事待ち・・・それ程期待してないけど。

という訳で、現在愚息に健康保険は無い。

愚息は定期的に様々な検査をし、その後医者に行かなくてはならない。検査は1回いくらぐらいするのかまだ調べてないのだが、医者は1回1万円ほどである。1ヵ月10万円払うより、検査や医者に現金で払った方が安い。問題は薬である。薬さえ何とかなれば、保険が無くても生きていける、とは思うけど・・・

持病があろうが健康だろうが、人間いつ事故にあうとも限らない。交通事故以外にどんな事故?と聞かれても具体的には思いつかないのだが・・・事故だけでなく、突然、とんでもない病気になったりすることもあるだろう・・・癌とか。つまり、入院や手術を必要とした時、保険がないととんでもないことになるのではないか?可能性は低いだろうが、ゼロではない。愚息の場合は、もう肋骨を折ったくらいでは医者には行かないが、交通事故に合わない保障はない。そんな保障、誰にも無い。

が、愚息は普通の保険には入れない。という訳で、取り合えず特殊な保険に入った。特殊な保険とは、「これって健康保険なの?」と言いたくなるような保険である。医者は1年に5回まで払ってくれる。検査は1年に3回まで。処方箋の薬はほとんど払ってくれない。鎮痛剤だとか高血圧の薬だとか、ごくごく一般的な薬だけは払ってくれる。ま、そういうのが必要な事もあるだろうけど。が、入院した時や、大掛かりな手術が必要な時にはある程度は払ってくれる。例えば、入院費は1日10万円ほど、30日間払って貰える。保険料は高い。1ヵ月4万円近い。が、取りあえずは入っておかねばなるまい。
という訳で、2011年3月15日から取り合えず保険が有効になった。次の問題は薬代である。


2011年03月28日(月) 片付け読書ノート18: 量刑

夏樹静子著 光文社
2001年6月25日初版第1刷発行
ISBN4-334-92334-8

久々に読みごたえのある本。それでも途中で飽きさせずに一気に読ませるところは、さすが夏樹静子である。

実は、帯に「裁判官を苦悩させる誘拐事件!」「ミステリー大作1300枚」と書いてあったので、誘拐ミステリーが嫌いな私は読み始めるのをためらっていたのだ。多分、私の「ミステリー」という言葉の定義が間違っているのだろう・・・

「ミステリー」と聞くと、「謎」と思ってしまう。「謎」は大好きだ。推理小説のように犯人を推理する謎でも良いし、現実にはない謎を理屈をつけて説明してある小説でも良い。「そんなことあるはずないじゃないか!」とか「納得がいかないぞ!」と最後に思ったとしても、それなりに解釈があれば満足する。でも、誘拐物に謎があることはめったにない。犯人は最初からわかっている。問題は、いかにして誘拐事件を解決するかである。これは「ミステリー」ではなく「サスペンス」ではないかい?

実は「サスペンス」も嫌いではない。最初からサスペンスだと思って読めば楽しめる。ただ、ミステリーだと思って読んで、そこに謎がないとがっかりしてしまうのだ。

で、『量刑』。サスペンスだった。謎は無いがハラハラ・ドキドキさせられた。私が知らない裁判や法律の知識なんかもちりばめられていて、中々良い。こういうペダントリー(というと言葉が悪いか?)が入っている小説も結構好きなのだ。だから、最後まで楽しく読めた。

でも「えええっ、そうなるの?」という驚きは全くないので、「ミステリー」とは書いて欲しくなかったな。


2011年03月27日(日) 似顔絵、もらっちゃった!

「チャリティ似顔絵プロジェクト」は、最初アボカドバナナさん1人で行っていた。その時に、お願いしていた似顔絵が本日届いた。実物以上に異常に美しく出来上がっているので、嬉しくなって私のホームページにアップロードした。

みなさん、見てくださ〜い!
フッターの「ホーム」をクリックして下されば、ホームページが開きます。念のため、アドレスは
http://www.enpitu.ne.jp/usr5/55076/diary.html
です。

ついでに、似顔絵プロジェクトのページも見てくださると嬉しいです・・・というか、こちらの方がもっと見て頂きたい!


2011年03月26日(土) 東日本大震災支援 チャリティ似顔絵プロジェクト

アボカドバナナさんという人が、日本赤十字に寄付をして下さった方に似顔絵を描いて送るというプロジェクトをなさっていたことは以前この日記で紹介した。が、やはり1人では注文をさばききれず、一旦受付を停止せざるを得なくなった。その後、彼女は仲間を得て、このプロジェクトを再開した。

私も及ばずながらお手伝いをさせて頂き、アメリカ在住者向けにウエブページを作成した。アドレスは

http://rfujimoto.tripod.com/charity_nigaoe_project_home.html

本日から申し込みを受け付けています。アメリカにお住まいの皆様、ご協力お願いします。

尚、日本のお住まいの方はアボカドバナナさんのページをご覧下さい。アドレスは

http://www.avocadobanana.com/charity.html

です。

似顔絵を描いて下さる人達は皆さんプロなので、チャリティにばかり時間を使う訳にはいかない。そこで、注文が殺到してもお困りになるだろうと思う。

が、私は似顔絵はもちろんアートの事など何もわからない。似顔絵を1枚描くのにどれ位時間がかかるのか見当もつかない。大変だろうな、とは思う。でも、こういう善意のプロジェクトは是非応援したい。

皆さん、よろしくお願いします!


2011年03月25日(金) 映画: Hereafter

なんかほのぼのとした映画だなぁ。

サンフランシスコに住んでいるあの世と通信できるジョージ(Matt Damon)、臨死体験をして人生が変わってしまったフランス人のジャーナリスト、マリー(Cecile de France)、ロンドンに住む、双子の兄を事故で亡くし、どうしていいのかわからないマーカス(Frankie McLarenかGeorge McLarenのどちらか)。3つのストーリーがゆっくりと進んで行き、最後にロンドンで繋がる。繋がり方もゆったりとしていて、繋がったところでお終い。だからといって物足りない感じもしない。

あの世があるかどうかを考えさせられる映画ではない。ある、という前提で始まって、ある、という前提で終わる。もちろん、私が大切な事を見落としているという可能性は大きいが、ほのぼのと見終わってしまった。


2011年03月24日(木) 映画: American History X

現代のアメリカが抱える人種差別のお話。舞台は私が以前住んでいた街すぐ近くである。

始まって直ぐ、これはハッピーエンドで終わる映画ではないな、と思った。私は悲しい結末の映画は見たくないのだが、この映画は途中で止められなかった。怒りと憎しみを乗り越えたときにやってくるのは悲しみ、というのが救われない。救われないのだが、それが現実なのだし、その救われない現実の中で精神的に成長していく主人公についつい引きつけられてしまった。

最後に死んでしまったのは、私が「こいつは死ぬな」と思っていた人物ではなかった・・・やはり私は悲しい結末の中にも救いを期待していたのだろう。


2011年03月23日(水) 可愛い息子に死ねというのか!: パート3 

アメリカに国民保険は無い。メディケアとかメディカルとかいう高齢者向きの保険はある。低所得者のための保険もあるのだが、ナントこれがカリフォルニアには無い!では、カリフォルニアの貧乏人はどうするのか?病気になっても病院には行けないので自力で治すしかない。持病がある人は・・・死ぬしかありませんな。

会社を辞めた人、あるいはクビになった人が入れる短期保険がある。これがCOBRAである。連邦政府が援助しているのが1年、カリフォルニア州が援助しているのが半年。その間に次の会社を探せ、ということである。普通の人であれば、これは安い、1ヵ月5千円ほどである。が、私営の保険会社であっても普通の人ならば1ヵ月1万円ほどで保険に入ることができる。低収入の人や長期無職の人にはキツイかもしれないが、払えない金額ではない。問題は持病がある人である。持病があると保険金がど〜んと高くなる。愚息の場合はCOBRAが1ヵ月10万円ほど。私営の会社は入れてくれない。

さて、持病がある人専用の健康保険というものもある。連邦政府がやっているのとカリフォルニア州がやっているのと2種類。連邦政府がやっているのは保険料が1ヵ月2万円ほどと安いのだが、その保険に入るためには6ヶ月間以上無保険でいなくてはならない。持病がある人が6ヶ月間保険なしでやっていけるか?持病っつうたって肩こりとか腰痛とかじゃないんだぞ!これは保険無しでやってた人が発病した場合に入れてもらえるのであろう。

次に、カリフォルニア州がやっている健康保険。この保険料は1ヵ月3万円ほど。なんとかここに入り込むしかない。で、この保険に入るには、私営の保険会社から断られた手紙、COBRAの保険料金表、収入証明書、出生証明書等、様々な書類を揃えてから申し込まなくてはならない。私が片っ端から保険会社に電話をかけたのは、この「お断り」の手紙を集めるためだったのだ。

必要な書類を揃えてからカリフォルニア州がやっている健康保険に申請した時には、年が明けて2011年になっていた。スタートが遅いとこういうことになる!

で、受け取ったお返事・・・

あなたにはこの保険に入る資格がありますが、現在COBRAに入っているために、COBRAが切れてからウェイティング・リストに入れます。

COBRA、高くて入れないんだってば!

次はCOBRAに入っていないという証明書を取り寄せなくてはならない。そうこうしている内に、愚息の健康保険は切れてしまった・・・


2011年03月22日(火) 可愛い息子に死ねというのか!: パート2

そして月日は流れ・・・2010年12月。

愚妻「来月で保険切れるけど、どうなった?」
愚夫「今、問い合わせているところ。」
愚妻「どこの保険会社に?」
愚夫「〇〇」
愚妻「他には?」
愚夫「そこだけだよ。一度に色んなところに問い合わせると混乱するから、1つ問い合わせてみて、ダメだったら他のところに問い合わせる。」
愚妻「で、何時頃返事がくるの?」
愚夫「10日くらいかかるって言ってたから、後1週間位かな?」
愚妻「・・・」
愚夫「僕、一度に色んなことやれないから、プッシュしないでね。」

10月に保険会社を探し始めて、1社に問い合わせるのに2ヶ月もかかるんかい?一度に色んなことがやれないって・・・プッシュしないでって・・・

あと一ヶ月で愚息の保険が切れるんだぞ!!!
そんな事言ってる場合か!
出来ないなら出来ないと初めからちゃんと言わんかい!

という訳で、この会話の直後、私は片っ端から保険会社へ電話をかけまくった。もちろん、持病がある人が健康保険に入るのは簡単ではない。というかほぼ不可能。保険会社は持病がある人の申し込みを拒否する権利を有しているのである・・・これって凄くない?

それ以来、愚息の健康保険探しの旅が始まるのである。

えっ、愚息?いつもの如く、「母さんが何とかしてくれるだろう。」と楽観的である。愚夫も基本的には同様なのだ。なら最初から「自分がやる」と言わなければ良いのに。


2011年03月21日(月) 可愛い息子に死ねというのか!: パート1

タイトルが穏やかじゃありませんな。内容も穏やかではありません。

愚息だの馬鹿息子だのさんざん悪口を書いていますし、愚かで馬鹿なのは事実ですが、それでも私にとっては可愛い息子です。この日記は、愚息が生き延びていればアップロードするつもりです。つまり・・・穏やかな内容ではありませんが、取りあえずは何とかなっている・・・はずです。

ここだけの話だが(ってWWWで「ここだけの話」というのも変だな)、愚息には持病がある。この件に関しては、愚息の意思を尊重し、これまで一切触れなかった。読んで下さっている方の中には愚息の友人もいたし、秘密にしていたわけではないが、聞かれないのに自分から言うのを愚息が嫌がるからだ。「アイツは病気だから」と特別扱いされるのは、愚息が最も嫌うことである。

持病といっても薬さえあれば普通に生活できる。勉強にも運動にも差し支えない。(勉強が出来ないのは、持病のせいではない。断じてない!)できないことといったら酒が飲めないこととタバコが吸えないことくらいだろう・・・時々飲んでるみたいだけど。飲酒・喫煙は薬の効果が下がる、あるいは無くなる・・・と医者が言っていた。麻薬に関しては医者から注意は受けていないが、これは健康人でもダメだろう?幸い、愚息は麻薬には興味が無い。

さて、薬であるが、これは健康保険で払ってもらっていた。自分で買うと、月15万円から20万円かかる。愚息が入っていた健康保険は、ダンナの保険で、愚息が学生でいる限り、つまり、社会人になって会社の健康保険に入れるようになるまでは26歳まで入っていられるものであった。だから・・・

26歳になっても一人前になってなかったら、どこかに行って1人でひっそりと死んでね。母さん、あなたが死ぬの、見たくない。

というのがお約束であった。ところが・・・

2010年10月のことである。

愚夫「来年の1月に息子の健康保険が切られるよ。」
愚妻「えっ?26歳まで入っていられるんじゃなかったの?」
愚夫「うん、でも、規則が変わったんだって。」
愚妻「いつ?」
愚夫「ん〜と・・・3月か4月頃」
愚妻「どうして今までわからなかったの?
愚夫「忘れてたら、こんな手紙が来た。」

その手紙には、愚息の保険が2011年1月に切れる。そこでCOBRAという政府が援助している保険に入るオプションがあるから申請するようにと書いてあり、申請書が同封されていた。金額を見ると、月10万円ほどである。

愚妻「・・・1ヶ月10万円も払わないといけないわけ?そんなお金無いよ。」
愚夫「COBRAって高いらしいから、他の保険を探そうと思う。」
愚妻「うん、そうだね。探してくれるの?」
愚夫「うん。」


2011年03月20日(日) 独り言

ショーグンが負けてしまった・・・すっげー残念!


2011年03月19日(土) 売名行為?

アメリカではハイチ地震の時に比べると東日本大震災への寄付の集まりが遙かに少ないそうである。理由はわからない。不景気のせいなのかもしれない。という訳で、あちこちで個人が寄付を募り始めた。日系人がやっているTシャツ屋さんが売り上げを全額寄付するキャンペーンをやっているとダンナがどこかのニュースで見て、「どれが欲しい?」と聞かれた。Tシャツは必要ないけど、お金が寄付されてTシャツが手に入る、というのは悪くない。必要無い物を買ってしまったという罪悪感に苛まれることもない。で、自分でゆっくり見てから考える、と言って自分のPCでその店のサイトを開こうとしたら、アドレスがわからなかった。で、検索したら・・・あるわあるわ、売り上げを全額寄付しますのTシャツ屋さん。

ダンナがニュースで見た店は、従業員達は自分の仕事時間以外にTシャツを作ったり発送したりの無料奉仕をしているそうである。買う方はTシャツを買っているのに寄付をした気分になる。そして、その店は宣伝になる。もちろん、オーナーは宣伝をしようと思っているわけではない。普通の人が寄付する金額には限界がある。だから、たくさんの人に寄付をしてもらえばよい。自分はTシャツを作って売っているのだから、自分の時間を使って寄付を募ろう!という完全に善意の人である。

アメリカではこういう行為は売名行為とは言わない。

さて、私が検索したら、そういう店がたくさんあった。同じようなことを考えた人もいたのだろうし、ニュースを見て「自分もやろう!」と思った人もいたのだろう。Tシャツだけでなく、他にもきっとたくさんあるに違いない。不景気だから多額の寄付をする余裕がない。でも、地震の被害は毎日のようにニュースで流れている。自分も少しでもお役に立ちたい。で、他の人が自分にもできそうなことをやっている。じゃ、自分もやろうじゃないか!そうやって善意の輪が広まっていく。

アメリカではこういう行為をマネとは言わない。

さて、日本在住のグラフィック・デザイナーであるアボカドバナナさんという人が、「赤十字に二千円以上寄付をしてレシートと写真を送ってくれたら、似顔絵を描きますよ」というキャンペーンをなさっていた。彼女のブログでそれを知った時、「偉いなぁ」とひたすら感心した。私は彼女と面識はないのだが、彼女のブログは長いこと愛読している。そこから察するに・・・彼女は金持ちではない。日々の衣食住には困ってはいないようだが、贅沢な生活を送っている人ではないようである。多分中産階級であろうと思うのだが、不景気時の中産階級の暮らしは決して楽ではない。それで、彼女の技術と時間(と材料費)を使って自分にできることをやろうと考えたのだと思う。日系人のTシャツ屋さんと同じく、完全に善意の人だと私は思う。

彼女の行為は売名行為である、という非難があったそうである。

一体、彼女の行為のどこが売名行為なのだろう?

できれば、そう非難した人に直接聞きたいのだが、誰か知らない。その人に対して怒っているわけではない。世の中には色々な考えがある。私は自分の考えを主張できる世の中というのが好きだ。私と違う意見を持っている人がいるのは当たり前だし、その人の意見も理解したいと思う。純粋に知りたいのだ。

私が被害者だったら、どのような目的で寄付された金であっても、そのおかげで飢えや寒さを凌げれば感謝する。売名行為であろうが何だろうか、生きるか死ぬかの瀬戸際には関係ない。まして、どう考えても善意からとしか思えない名も知れない人からの寄付なのである。非難する理由は無いとしか思えない。

私は日本を離れてから長い。日本にいた時から常識や礼儀というもの欠いていた。当時は「そんなもの関係ねぇよ」と思っていたのだが、この歳になってやっと、「やはりそれじゃいかんのではないか」という気がし始めている。だから知りたい。

どなたか、説明して下さい。お願いします。


2011年03月18日(金) 片付け読書ノート17: アニバーサリー50

綾辻行人、有栖川有栖、他 光文社
2009年12月25日 初版第1刷発行
ISBN978-4-334-07690-0

綾辻行人と有栖川有栖が好きなのだ。島田荘司と田中芳樹もわりと好き。だから買った。

カッパ・ノベルズ創刊50周年記念作品だそうである。小学生の頃、叔父さんの本棚にカッパ・ノベルズがずらっと並んでいた。母に読みたいと言ったら「大人の読む本だからダメだ。」と言われた。それ以来、ずっとカッパ・ノベルズとはいかがわしい本なのだと思っていた。後で知ったのだが、叔父さんが読んでいたのは松本清張や笹沢佐保だった。南條範夫や梶山季之ではなかった。(彼らの小説がいかがわしいかどうかは読んだことが無いので知らない。本屋さんで見かける文庫の表紙から判断しただけ・・・もしかして、面白いのかな?)中学校に入ったばかりの私に谷崎潤一郎の『痴人の愛』を借りてきてくれた母は、一体どういう感覚の持ち主だったのだろう?思春期の頃、恋愛よりも殺人に興味があったガキの母親の感覚なのだろうな。(小説の話である・・・念のため。)

短編集であるから、複雑な話は入っていない。でも、全て楽しめた。面白くない話は1つもなかった。流石は記念作品だけのことはある。作者達も気合が入っていたのだろう。

アンソロジーが面白いのは知らない作者に出会えるからである。が、残念ながらこの本に私が知らない作者は道尾秀介だけだった。他の作者は本を読まない人でも知っているだろうと思えるほど有名人ばかり。そこに何故私が知らない人が・・・と思ったら、デビューが2004年だった。2004年といったら、世の中で起こっている事を気にしている場合ではない、毎日がサバイバルの時代。その頃デビューした面白い作家、他にもたくさんいるんだろうな。


2011年03月17日(木) Earthquake in Japan: Can you Help?

個人的な事情で日記の更新が滞っております。
本日は番外編・・・アメリカ在住の方を対象にしていますので、英語で書かせて頂きます。

Avocadobanana has reached her goal and closed her project for now. Thank you for your support!

Avocadobanana, a graphic designer living in Japan will draw your portrait!
Her profile: http://www.avocadobanana.com/profile.html
Sample: http://www.avocadobanana.com/nigaoe.html

She has volunteered to draw a portrait of whoever donates more than $25 to Red Cross “Japan Earthquake and Pacific Tsunami.”
This is how it works.

1. Donate more than $25 to “Japan Earthquake and Pacific Tsunami” in American Red Cross’s Donate Funds. http://american.redcross.org/site/PageServer?pagename=ntld_main&s_src=RSG000000000&s_subsrc=RCO_ResponseStateSection

2. Scan the receipt or proof and send it along with your photo. (The photo can be somebody else or a pet you want her to draw a portrait of.)
Her Email Address: acid@avocadobanana.com

When you make donation to American Red Cross, you will receive the receipt via Email. You can forward it to her. If you do not let her know your name and address, print the receipt, cover the information you don’t want to show, scan and send it to her. The amount and tracking code must not be covered.

3. She will draw a portrait from the photo you sent, scan it, and send it via email.

You are donating directly to the Red Cross and Avocadobanana is not making a cent off of this. Many people are participating in her project, so it may take a while till you receive the portrait. Please be patient.

She will end this project when the total reaches to $2,500.

Please remember you are making a donation to help the earthquake victims, not getting a pretty portrait. So if the portrait you receive does not look like the photo, do not get mad. Your purpose has already accomplished.

I am sorry but I cannot make link from this site. Please copy and paste the above web addresses.

アメリカ在住の日本人の方、及び日本語が読める方は、以下のアボカドバナナさんのブログを参照下さい。
http://d.hatena.ne.jp/avocadobanana/

彼女は日本赤十字への寄付をお願いされているのですが、American Red Crossでも良いそうです。但し、似顔絵は郵送できません。Eメールでの添付となります。


2011年03月16日(水) 片付け読書ノート16: 敵

筒井康孝著 新潮文庫
平成12年12月1日発行
ISBN4-10-117139-4

学生の頃、筒井康孝の本を片っ端から読み漁った。ナント、文庫ではなくハードカバーである。あまりに面白いので母にも勧めたら・・・彼女は一冊読んだだけで拒絶反応を起こした。どうしてだろう?どこが面白くないのだろう。

月日は流れ、私の筒井康孝熱はすっかり冷めてしまった。(余談だが、筒井康孝熱の前は大藪春彦熱だった。『汚れた英雄』にはまりましたな。『蘇る黄金』が流行った頃には冷めてたけど)筒井康孝のハードカバーは手元には一冊もない。読み返そうとは思わない。ストーリーもほとんど忘れてしまった。で、久々の筒井康孝。

これ・・・怖い。怖かった。私はホラー小説または映画を全く怖がらないのだが、普通の小説や映画でもの凄く怖くなることは良くある。この小説はホラーではないと思うのだが・・・怖かった。歳のせいかな・・・死都死都。


2011年03月15日(火) 片付け読書ノート14: TUGUMI

吉本ばなな著 中公文庫
1992年3月10日発行
ISBN4-12-201883-8

第二回山本周五郎賞受賞作品だそうである。恋愛小説なんだろうな。愉快な若者達の物語。うんうん、愉快だった。生意気なつぐみ、語り手のまりあ、優しい優しい陽子ちゃん、つぐみのボーイフレンドの恭一、みんな良いね。

若い頃、吉本隆明の本を貪り読んだことがあったよな・・・そういえば娘なんだ、この人。


2011年03月14日(月) 片付け読書ノート13: 天使の卵

村山由佳著 集英社文庫
1996年6月25日第1刷
ISBN4-08-748492-0

第6回「小説すばる」新人賞受賞作品だそうである。「みずみずしい完成で描かれた純愛小説として選考委員も絶賛した大型新人のデビュー作」だそうである。

・・・ふ〜ん。


2011年03月13日(日) 片付け読書ノート12: 人間溶解

森村誠一著 角川ホラー文庫
平成9年8月10日初版発行
ISBN4-04-175340-6

森村誠一の自選恐怖小説集。全部で7作あって、面白いものもあれば余り面白くないものもある。好みの問題なんだろうな。でも、私の好みの「暇潰し小説」である。読んだ端から忘れそうなので、数年後に読み返してもそれなりに楽しめるとは思うのだが・・・止めておこう。

しかし、懐かしいね、森村誠一・・・昔流行りましたねぇ。


2011年03月12日(土) 片付け読書ノート11: 空夜

帚木蓬生著 講談社文庫
1998年4月15日第1刷発行
ISBN4-06-263747-2

私は文学は読まない。恋愛小説も読まない。だから帚木蓬生という人が何者で(って小説家だろう?)どういう小説を書いているのか全く知らない。一体誰が読んだんだ、恋愛文学小説なんて!

とは言え、目の前に本があると読んでしまうという悲しい習性なので・・・ついつい読み始めてしまった。

いやぁ、流石に文学ですな。読ませます。一気読みでした。

私は推理小説が好きなのだが、読み始めると犯人が気になって気になって、ついつい速読をしてしまう。そして、二回目にじっくりと読む、という読み方が習慣になってしまっているのだが、この本は結末を気にすることなく、最初からじっくりと時間をかけて読んだ。

そう言えば、高校生までは文学を片っ端から読んだものだった。私が文学嫌いになったのは、大学に入って文学を学び始めてからだったっけ。面白い本はジャンルを問わずに面白い、ということをすっかり忘れていた。でも、重松清の『ナイフ』同様、文学って敷居が高いんだよね。開くまでに時間がかかる。

それにしても、ハッピーエンドで良かった。


2011年03月11日(金) 片付け読書ノート11: 夜市

恒川光太郎著 角川ホラー文庫
平成20年5月25日初版発行
ISBN978-4-04-389201-3

『雷の季節の終わりに』書いた人だ。こっちの方がデビュー作らしい。裏表紙に「奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング!」と書いてあるけど、それほど美しいは思わなかったし、感動もしなかった。こういうエンディングなんだろうなぁ、と予想されるエンディング。でもまあまあ面白かった。
それより、この本に収録されている『風の古道』の方が面白かったな。『雷の季節の終わりに』を思わせる世界ではあるけれど、こういう世界は・・・はやり好きだ。好みの問題なんだろうな。この人の文庫を見つけたら、多分買ってしまうだろう。


2011年03月10日(木) 片付け読書ノート10: ナイフ

重松清著 新潮文庫
平成12年7月1日発行
ISBN4-10-134913-4

貰った本。貰ったまま読まずに放っておいた。テーマがいじめだからだ。ものすご〜く暗そう。ものすご〜く重そう。寝転がって気軽に読める内容ではないと思ったからだ。でも、いらない本を処分してしまおうと決めたからには読まずに処分するわけにはいくまい・・・いくけど。で、覚悟を決めて読んでみた。

・・・面白かった。

重い内容ではあるのだが、暗くはなかった。暗いどころか、登場人物達は皆前向きに頑張っていた。では、重松清の他の作品を自分で買って読むかと聞かれたら、Noと答えるだろうけど、誰かから貰えるならまた読んでも良いな。


2011年03月09日(水) 片付け読書ノート9: 草の経

松本清張著 文春文庫
1994年8月10日第1刷
ISBN4-16-710682-5

よくわからない短編集である。単行本が1991年に同社から発行されている。わずか10年前である・・・10年前に松本清張?なんか、出版するほどの作品ではない遺稿を集めて無理矢理本にした、という感じ。統一性が全く無い。「巨匠の最高傑作」って書いてあるけど、そりゃないだろう。

松本清張ファンならたまらない短編集なのかもしれない。でも特に松本清張のファンでない私は、まだ読んでない傑作がたくさんあるよな。

もちろん、誰かから貰った本だけど・・・買って読んだのは誰だろう?


2011年03月08日(火) 片付け読書ノート8: 連鎖

真保祐一著 講談社文庫
1994年7月15日第1印発行
ISBN4-06-185719-3
文庫になってすぐに買って読んだ・・・はずだが、全く覚えてなかった。今回は面白くて一気に読んでしまった。チェルノブイリ原発事故による放射の汚染食品がヨーロッパから検査対象外の別の国経由で輸入されているという、実にありそうなお話。社会問題を取り扱っているので、難しい知識が長々と書いてあるのではないかと思ったが、そういうことは全く無く、純粋にエンターテイメントである。1991年に江戸川乱歩賞を受賞した作品だから、10年前のお話だけど、今読んでも充分恐ろしい。

関係ないけど、ジャパン・バッシング(だと思う)で、日本食の輸入規制が厳しくなって以来、一部の日本食を一旦中国に送ってから、中国からアメリカに輸入されるようになった。規制は原材料に対するものなので、何故日本からがいけなくて中国からなら良いのかわからない。でもまぁ、そういうことがある。汚染食品だって、そういう手はあるだろうな。


2011年03月07日(月) 片付け読書ノート7: 雷の季節の終わりに

恒川光太郎著 角川ホラー文庫
平成21年8月25日初版発行
ISBN978-4-04-389202-0

異界の話は大好き。そこでの暮らしが詳しく書いてあればあるほど嬉しい。しょせんフィクションではないかと言ってしまえばそれまでだが、新しい世界を構築するのって楽しいだろうな、と思う。裏表紙に書いてある説明によると、長編ホラー・ファンタジーだそうである。ファンタジーというジャンルがどういうものか知らないし、ファンタジーと書いてあるとついつい手が遠のいてしまうのだが、ホラーの部分に引かれた・・・全然ホラーじゃなかった。でも、こういう話ならファンタジーも悪くないな、と思った。面白かった。


2011年03月06日(日) 片付け読書ノート6: 60歳でボケる人 80歳でボケない人

フレディ松川著 集英社文庫
2005年4月25日 第1印
ISBN4-08-747815-7

歳を取ってボケる前に予防をしておこうと思い立って自分で買った本・・・買わなきゃよかった。書いてあることが情けないくらいに当たり前。お役立ち情報無し。


2011年03月05日(土) 片付け読書ノート5: 延長戦に入りました

奥田英朗著、幻冬舎文庫
平成15年6月15日 初版発行
ISBN4-344-40367-3

スポーツに関するエッセイ集。読んだ→笑った→忘れた。そういう本って結構ある。

10年もすると絶版になってしまうのではないかと思われる本を処分するのは勇気がいる。でも、処分するといっても捨てるわけではない。知り合いの日本人に回すのである。だから・・・やっぱり処分しよう。


2011年03月04日(金) 遺産分割協議証明書

父が亡くなったのは4年ほど前である。葬式には参加できなかったので、1回忌に帰国した。兄一家が住んでいる家と兄の隠れ家(そういうものを持っているのだ)が建っている土地は父の名義である。順番通りにいくと、次に死ぬのは母である。そうなると、その土地は兄と私が受け継ぐことになる。が、物事順番通りに起こるとは限らない。突然兄が死んでしまう、ということがないとは限らない。そうなると、その土地を受け継ぐのは母と私ということになる。が、実際に住んでいるのは兄一家である。この際、名義を兄に変えた方が良いであろう。と思って、必要と思われる書類を日本領事館で揃えての帰国であった。

月日は流れ・・・

先日、珍しく兄から電話があった。この度、土地の名義を変更するので、必要な書類を送って欲しい、ということであった。3年前に私が持ち帰った書類は期限切れであるらしい・・・当然だろう!どうして3年間もほっとくんだ!兄が死んだら困るのは残された兄の家族ではないか!

私が帰国することはできないので、土地名義変更に必要な「遺産分割協議証明書」とやらが兄から送ってきた。これを持って領事館へ行き、領事館の人の前で署名し、さらに、「署名及び拇印証明書」と「在住証明書」を貰って送り返してくれ、ということであった。

遺産分割協議証明書の内容は、要するに私が遺産を授与する権利を放棄するというものである。具体的な遺産とは、兄が住んでいる家と兄の隠れ家が建っている土地。これはまぁ良い。が、3番目に「その他、今後いかなる遺産が発見されても、相続権を一切放棄します。」と書いてあった。そんなものあるわけがないが、そういう書き方をされると気になるよなぁ、という話をしていたら・・・

愚息「おじいちゃんのことだから、きっとまだ何かあるよ。後で出てくるよ。」
愚母「一体何が出てくるっていうの?おじいちゃん、金もって無かったよ。」
愚息「でもほら、おじいちゃん、色んな国に長期出張してたじゃない。」
愚母「うん。」
愚息「だから、ブラジルに牛3頭とか、ロシアに戦車1台とか・・・」
愚母「ほう、そんなに安いとならいっちょ買っとこうか、とか言って?」
愚息「うん。」

ありそうな話ではある。が、そんなもん後で出てきても、私はいらない。


2011年03月03日(木) 片付け読書ノート4: 狙われた男 秋葉京介探偵事務所

西村京太郎著、徳間文庫
2002年10月15日 初刷
ISBN4-19-891780-9

これも「BookOff350円」の値札がついているから貰い物。貰い物だとそれほど面白くなくても損した気分にならないから良いよね・・・西村京太郎が好きな人がいたんだろうなぁ。それにしても、片付けのための読書が今年に入ってまだ4冊目。遅々として進まず!

この本は「十津川警部」シリーズでも「トラベル・ミステリ」でもない。ハードボイルドっぽい(がハードボイルドではない)私立探偵秋葉京介の事件簿。期待していなかっただけに、わりと面白かったが、取り立てて感想は無い。いや、あるかな・・・女性の服装の描写に『パンタロン』がやたら出てくるのが、作者の年齢を感じさせますな。


2011年03月02日(水) 片付け読書ノート3: 神話列車殺人事件

西村京太郎著、徳間文庫
2002年10月15日 初版発行
ISBN4-19-891394-3

「BookOff350円」の値札がついているから、これも誰かから貰った本であろう。

西村京太郎と聞いて思い浮かべるのは、「十津川警部」と「トラベル・ミステリ」だ。この人が「十津川警部シリーズ」を書いたというのは覚えているし、数冊読んだ記憶もあるのだけど、内容は全く覚えていない。「トラベル・ミステリ」と聞くと、テレビのサスペンス・ドラマを思い浮かべてしまって、「面白くないんだろうなぁ」と思ってしまうが、これは偏見というものだろう。

基本的には「トラベル・ミステリ」は嫌いではない。ミステリとしては興味が無いが、旅行ガイド・ブックとしては面白いものが多いからだ。読むとそこへ行ってみたくなる。その土地の歴史なんかはガイド・ブックを読むよりも読みやすく解りやすい。

この本は「トラベル・ミステリ」ではない。「トラベル・ミステリ」とはどこにも書いてない。が、「神話列車殺人事件」なのであるから、神話について書いてあるのだろう、と期待して読んだのが間違いだった。確かに神話は関係しているのだが、その神話自体についての記述は少ない。私は地理や歴史に詳しくないが、神話に関しても全く詳しくない。神話に関する本は、地理や歴史の本と同様、難しいので読みたくない。でも、ミステリに書いてあると、内容が非常にすんなりと頭に入ってくる。だいたい私の知識というのはミステリから得たものが多いのだ。(そこから興味を持って深く勉強する、ということは全く無い。)で、本書も期待して読んだのだが、神話についての説明は無かったのでがっかりしてしまった。

私はこの類の本は「推理小説」のカテゴリーには入れない。


2011年03月01日(火) DOTMANの能天気な日々: 自慢になってないと思うぞ

私は愚息のバイトに反対である。いや、バイトをするなと言っているのではない。ウエイターとかコンビにの店員とかもう少し普通のバイトをやって欲しい。ストリップ・クラブの用心棒というのはいささか剣呑なのではないだろうか?

とはいえ、やっているものは仕方ない・・・そうなると、私が知らない世界であるだけに、ストリップ・クラブなるものがどういうところか、という興味が沸いてくる。で、聞いてみた。すると・・・

「売り上げが全米第3位。カリフォルニア州で第1位」という誇らしげな答えが返ってきた。

・・・それって君が自慢することじゃないだろう!

ま、兎に角、流行っている店ではあるらしい。ストリッパーは、「どうしてこんなに若くて綺麗な人がストリッパーなんてやっているんだろう?頭も悪そうじゃないし・・・」という女の子がたくさんいるらしい。が、「金を貰っても見たくない!」というストリッパーもいるらしい。

若くて綺麗で頭も悪くなさそうな女の子が何故ストリッパーなんぞをやっているのか・・・金のためである。自分で生活費を稼ぎながら、かつ大学に通うには、時給が良いバイトに限る。割り切ってしまえば、ストリッパーも悪くないのであろう。将来、医者とか弁護士になったりして。私も学生時代、時給が良いというだけの理由でバーでバイトをしたことがあるが、ストリッパーは考えつかなかったな・・・あ、あの身体じゃどっちみち無理だったか。

ストリッパーの他に、サーバー(ウエイトレス)、ドアマン、セキュリティ(用心棒)、そしてマネージャーがいるそうである。マネージャーは3人いて、その中の1人が愚息をリクルートした人。(MMAジムのトレーニング・パートナーは用心棒で、愚息をリクルートした人ではなかった。)愚息は彼のことを自分の上司だと思っているらしい。もう1人は、「おいおい、お前、大丈夫かよ?」と言いたくなるような、かなりいい加減なマネージャーであるらしい。愚息は彼のことを上司ではなく、仲間だと思っているらしい。そして残る1人・・・

「ラスボス!物凄く背が高くて、バフで・・・前に出た途端『ごめんなさい。』と謝ってしまいそうになる。もう、本当にゲームに出てくるラスボスそのもの。そういう人がいつもオフィスで静かに札束を数えてるの。本当は、偉い人の後ろに黙って立ってる方が似合ってるんだけど・・・その偉い人が止めてしまったから仕方なく自分が偉い人になりました、っていう感じの人。」

もちろん、これは愚息の感想であって、事実ではないのだろう。でも、ありそうな話。

客種は実に様々らしい。年齢も人種もバラバラ。

先日、18歳未満としか思えない、という東洋人が来たらしい。で、ドアマンが身分証明書を確認すると、誕生日が読めない。一体どういう身分証明書なのか疑問であるが、「とにかく客を入れたい・・・でも、違反行為はやりたくない。」とドアマンが困っていた所に愚息が通りかかったそうである。ひょいっとその身分証明書を取り上げた愚息・・・

「平成元年・・・22歳?」
「うん。」
「じゃ、OK」

日本人?もしかして、日本の免許証かなんか見せた?それとも偽造?ま、良いけど。

それ以来、東洋人が来る度に、ドアマンが愚息の方を見る。そしてその度に・・・

僕、中国語は話せないってば!

と言わなくてはならないそうである。


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