もんすん日記

2007年10月28日(日) しなやか

前から見たかった「かもめ食堂」、ケーブルで放映してたのでようやく見た。
http://www.nikkatsu.com/movie/official/kamome-movie/
もう素敵、この世界観。おにぎりのころんとした形とか、シナモンロールの匂いとか、たまらん。すぐさまパンを焼く道具を買いに行きたくなったよ。

小林聡美さんって、昔からずっと変わらず良い。
私の中で「自立した女性」のイメージ。
自立した女性って鋼のように強いのではなく、植物の枝のようにしなやかな人のことを言うんだなあ、と。
自立してるから何でも一人で出来るんではなくて、自立してるからこそ他人の助けにきちんと甘えられるし、他人の助けにもなれるんだよなあと近頃思う。

子供ができて、ほんとに子育てなんてひとりでできるもんではないし、ひとりでやろうと思うこと自体無理があるんだなと実感。そういうときに他人の助けを借りるのは悪いことではないし、逆に自分に余力があるときは気軽に手助けできれば、もうちょっとみんな楽になるんじゃないかなと思う。
私は相当狭量で思い込みが激しいので、子供を通して外界と?接点ができるのはいいことかも。

それにしても、もてたい男性は、バッグを買ってあげるより、料理の腕を磨くといいんじゃないかな。おいしいご飯を食べさせてくれる人を信頼するのは、猫や赤ん坊だけじゃないもんね。



2007年10月11日(木) その境界線

ここ最近TVで「命の輝き?特集」といった特番を数日連続で放映していて(途上国でボランティア医療に携わる日本人とか、お産の中継とか、難病の少女とか)、コンセプトにほんの少しあざとさを感じなくもないが、やっぱり観てしまう。で、号泣。

けがを負ったイワトビペンギンが、飲まず食わずで卵を守るメスに魚を届けようと、それこそ最後の力を振り絞ってイワを飛び続け、ついに力尽きて果てる姿は神々しいくらいだった。

動物を看取った?ことのある人なら実感すると思うけど、動物はどんなに苦しかろうと状態が悪かろうと、最後のその瞬間まで絶対に生を諦めない。
「こんなに苦しいなら注射で安楽死の方が・・・」と考えた自分が恥ずかしくなるくらい、生きようとする力はすさまじいものがあります。

本来人間も動物の本能が備わっているはずなのに、自殺サイトで赤の他人と一緒に死んだり、幇助を依頼したり、というニュースを見るにつけどうしてなんだろうと思う。
うまく説明できないけど、生き物が生き物としての本能をこれだけ失っているのだから、そりゃあ異常気象が起こるのもさもありなんという気がする。

それから、罪もない人を平気で殺したり傷つけたりする人間と、何の見返りもなしに他人を助ける人間の間には何があるのかなーとぼんやり考えたりする。
自分も含め、どちらでもない人間が大多数なわけだけどさ。



2007年10月04日(木) 男性の育児休暇

女性の産前産後休暇と同じく、男性の育児休暇をせめて一か月は義務付けてほしい。
北欧、特にノルウェーなんかだと、男性の育児休暇取得率90%らしいやん。日本ってなんて遅れてるんやろう・・・・。
子供のお世話自体は、いろんな人の力を借りてなんとかなる。
でも毎日ちょっとずつ顔が変わっていくとか、今日は笑ったとか、ちゃんと生活のリズムができてきたとか、小さい宇宙人に見えた赤ん坊がどんどん成長していくこの時期に、育児に参加できないのはかわいそうだなーと思う。
大変だけど、大変なだけの充実感もある時期なのにな。
残業や出張続きでこの時期を逃してしまうのって、ものすごく残念なことではないかな。

男性の育児休暇もそうだけど、日本はもっと多様な働き方に対して柔軟にならないかんのちゃうかな。
本当に少子化に取り組む気はあるのかな?と疑問になる。
親の介護とか、自身の病気とか、育児等の理由で、長時間労働できない環境になったら、仕事を辞めざるをえないっていうのはやっぱりおかしい。
北欧のジョブシェアリングとかワークライフバランスの記事を読んでいると、理想的だなーと思う。(いろいろ問題もあるんだろうけど)

人生、120%の力で仕事できるときばっかりじゃないもんねえ。
50%、75%なら働ける、という人達が、それじゃあ使いもんにならんから、と働き場所を失う社会はどうなんだろう。
子供が産まれたら、手当いくら、と金銭的に支援するだけじゃなくて(それもありがたいけど)社会の枠組みや、意識が変わっていかないとどうしようもないかもと思います。

関係ないけど、自閉症の女性のインタビューで、専門家が
"They don' t want to be excluded, they don't want to be secluded, they want to be INCLUDED." とコメントしていたのがすごく印象に残っている。多様なひとたちを多様な方法で、社会にINCLUDEできる社会がいい社会なんじゃないかなーと思う今日この頃です。


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