朝日新聞を取っているわけではないのですが,なかなか興味深い記事を見つけました.なぜとれないノーベル経済学賞というものですが.記事の中身や図はまあともかくとして,被引用回数の一覧表というのが最後に出ています.トップがダントツで雨宮健(Stanford,2988回),以下,青木昌彦(RIETI/Stanford, 1346回),速水佑次郎(政策研究大学院,1332回),林文夫(東京,1167回),藤田昌久(京都,915回)が上位5人,青木正直(UCLA,835), 森嶋通夫(828), 宇沢弘文(815), 清滝信宏(720), 伊藤隆敏(597), 根岸隆(539), 浜田宏一(490), 松山公紀(460), 神取道宏(451), ホリオカ,チャールズ・ユージ(414), 金子守(351), 奥野正寛(339), 佐和隆光(332), 金本良嗣(292), 小宮隆太郎(285) と続くんだそうです(敬称略).ええとべつにだからなんだというわけじゃないんですが.そんなもんかなあ,とおもっただけで.で,きょうは明治学院大学のセミナーに行ってきました.犯罪関連の論文が2本ですね.カナダの公共経済系の論文でした.1本目の証明がちょっと違う気もしますがまあいいです.
だったんですが,予習が1週間前ということが響いたのか,どうもうまく説明できませんでした.すいません.たぶんあれでは「わかってるひとはわかるけどわかんないひとにはわかんない」という極めて無益なものに終わってしまったのではないかと危惧することしきりです.で,彼らは宿題といてんでしょうかね.よくわからんですが.ま,なんにせよ,来てくれたヒトにはすいませんでした.「税と貯蓄」というテーマでごぞごぞと探してまとめようとしているんですが,ここへきていろいろと発見されています.日本語文献が.よかった日本語で.しかしこの分野,意外にも(でもないですが)指導教官があっちこっちでいろいろ書いていて,やっぱりタダモノじゃないです.おそるべし.でも理論なんですけどね.すごいですね.
「A Theory of Justice」や「ロールズ型厚生関数」で知られるJohn Rawlsが24日にお亡くなりになっていたようです.うーむ.こんな顔の人だったんですねえ.そういえば,スタニスラフ・アンドレスキー[1983]『社会科学の神話―通説にごまかされないための18章』日本経済新聞社を読み終わりました.非常におもしろい本ですがすでに「取り扱い不可」だそうです.残念.図書館にはあるようですが.社会学者が書いた本のようで,いまの経済学にはあてはまらないところやあてはまるところが多くありますし,社会科学全般について考えるうえでもおもしろいと思います.勧めてくれた元上司に深い感謝をささげます. あんまりおもしろいうえに入手が困難らしいのでいくつか引用しておきましょか(いいのかな?著作権には触れないていどの引用だと思うんですが).たとえば社会科学における「客観性」について: どんな経験的現象であっても,その特質の総体というものは無限であるから,その経験的現象について記述しようとする人は誰でも,何を書いて何を書かずにおいたらいいのかということと,論述する各項目や側面にどれだけの着目とスペースをさくかを,(意識的にせよ無意識的にせよ)決めなければならない.……客観性の基準が分かりにくいことや,客観性に完全に到達するのは不可能であるという事情にもかかわらず,客観性(それは中立性とは区別される不偏不党性をも含んでいる)は,依然として,われわれの努力目標となる,不可欠の理想でなければならない.第8章:客観性を装った逃避,120〜124ページ 自然科学・精密科学の分野から「なにがなんでもデフレはいかん」と言っているひとに聞かせてやりたいですな. あるいは経済学について:経済理論が,統計的技法と数理モデルという非常に高度の手法を持っているにもかかわらず,インフレーションというような飛び切り経済的である現象を,いまだに予測できないでいる.これは,経済理論が,みずからの議論の世界から,測定は不可能であるが因果的には重要な要因を放逐してしまい,それらの要因を社会学や政治学のなげやりな取り扱いに任せてしまうか,「他の条件が等しければ」として扱われるカテゴリーにこれらの要因を閉じ込めてしまっているためである.……現実には,計測になじむものなら,それが重要性と一致するに違いないなどと考えるのは何の根拠もない.そんな誤った仮定のおかげで,経済学者は,これまでも頻繁に,一面的な統計を吹聴し,審美的な人道的な価値の擁護者を沈黙させることによって,精神を破壊し世界を汚染していく商業主義と官僚主義的拡張発展論という破壊行為の道を歩んできたのである.第10章:カムフラージュとしての数量化,146〜170ページ 最後のほうはちと言いすぎかもしれませんが,シカゴボーイズとかが念頭にあったんでしょうかね.しかしこんなこと言われると実証の解釈がしにくくてかないませんね. 研究資金について:研究助成金の馬鹿げた申請用紙に記入することに執着している人々は,通例,低い知性の人に違いない.なぜならば,もっと知性のあるひとならば,単調な繰り返しの仕事には耐えられなくなってしまうからである.…研究資金を有効に利用する力が一番ないような人々に研究資金を割り当てるのを一層助長しているのは,次のような事実である.すなわち……財団や研究団体の官僚たちは,科学者や学者として成功するだけの才能や意思の力に欠けていたかつての大学人がほとんどだ,ということである.第14章:学界で出世する法,241ページ
JEPのペーパーたちは最後は流し読み気味にしてしまいました.すいません.要するに,「もし制度がなかりせば」の貯蓄をいかに推定するか,言い換えると,制度を使えるかどうかだけが違って効用もマクロ条件も何も全部いっしょという2つの世帯をどう擬制するか,という点で対立があって,それで貯蓄促進税制が効果を持つかどうかに対立する結果が出ている,ということのようです.結局のところデータを取りようがないのだから,研究者の税制への考え方がでてしまうような気はするんですがね.どうなんでしょうね.とりあえずここらへんだけでもまとめなくてはならんのですが,せっかく読んだので盛り込もうとするとややこしくなる一方でなかなか進みません.むぅ. そぉろそぉろ修士論文の締め切りが気になる季節のようです.しかしM2の皆さんはみんなちゃんと指導教官に会ってもらっている(うちの先生除く)ようで羨ましい限りです.「それってなんか違う気もするけど」なんて言いませんよもちろん. 学校に来るときに社研のM先生に会ったので,英語チェックについていろいろ伺ってしまいました.
歯医者に行ってまたもや虫歯の治療を受けたあと,セミナーに出ました.対数線形モデルだか移動表だか,というはなしなのですが,多変量解析というのをまったく知らないのでよくわかりませんでした.マルコフ遷移行列を推定しているのだろうか?などとも思ったのですがどうにもこうにも.Journal of Economic Perspectivesの1996年秋号で,IRAや401(k)が貯蓄を増やしたかどうかについての論文がまとめて3本出ていてなかなかおもしろいのですが,なかなか読み進みません.式がないせいではないとおもうのですが.3本というのが「概略」「効果あり」「効果なし」という構成になっているので全部読まないとなあと考えているところです.ところで,日本の貯蓄と税制についての実証研究はあまり多くなさそうです.なんかすごいのを見落としているような気もしますが.京大系の. 道路の作り方(?)についてはいろいろ議論になっているようですが,「コンサルタントがついていながら需要予測を間違えるとは何事か」という批判はまったく的を射ていない,という話がありますが,たしかに僕が会社にいたころ上の階のひとたちはなんとはなしに怪しいなあというのを聞いた覚えがあります.まあそれだけなんですけどね.
K先生たちとお昼を食べながらお話をした後,恵比寿の先輩のおうちに伺って,これまた私淑する先輩とともに飲み会をしました.パエリアがおいしかったですね.
2002年11月22日(金) |
なんてこった その2 |
自転車の空気抜かれる・タイヤ切られる事件ですが,続報です.
今朝方,後輪のタイヤのチューブが切り裂かれたままになっているところの自転車を見てみると,またもやバルブがなくなっておりました.意図がよくわからないのですが,ほんとうにバルブがなくて困っている人がいるんでしょうか?まったくもって謎ですが,精神的にけっこうつらいです.はあ.
英語での改定作業は一段落.誰か読んで英語直してください.マジで."Unemployment Risk and Buffer-stock Saving: An Empirical Investigation in Japan"でございます.
ええと.怒っております.というか,困っております.いやじっさい.
昨日の朝,さわやかに学校に行こうと思ってアパートの階段を降り,自転車に向かったところ,自転車の空気が抜けていることに気がつきました.前日までは至極順調に走行していることから,変だなと思ったのですが,少しく調べてみた結果,前輪後輪双方のタイヤのバルブが抜き去られていることが判明しました.自転車の構造にそう詳しくない人(というほどでもないですが)には分からないかもしれませんが,このバルブがないと空気を入れることすらできません.仕方ないので昨日は地下鉄で通学し,生協でバルブを購入し(270円と意外に格安),深夜にこそこそと修理しました.といっても,バルブを嵌めて空気を入れただけなのですが.
さて今日の朝,自転車を見てみると,前輪に変化はないのですが後輪の様子が明らかに変です.やや,と見てみると,後輪のタイヤのチューブが幾筋かにわたって切り裂かれており,チューブ自体はもはや使い物にならない状態でした.昨日のバルブを嵌める作業の失敗か,とも思いましたが,明らかにそのようなものではありません.
通りすがりの犯行にしても,意図的に狙ったものにしても,意図を測りかねるあたりに薄気味悪さを感じます.なにせ昨日のは270円もあれば修復できるものですし.今日のも,パンクをさせることが目的なら,タイヤの上から釘を打つなりなんなり方法が他にあるはずで,チューブをわざわざ引き出して切り裂くというかなり面倒な作業をしなくてもいいはずです(パンク修理の経験がある人は思い出しましょう).名前も書いていないので,僕が乗っているところを見ていないと持ち主は分かりませんし,回りには同じアパートの人たちの自転車も置いてあります.
いっそのこと盗まれたのなら諦めもついて,買い換えようかという気にもなるのですがそんなこともなく,えもいわれぬ居心地の悪さだけが残る状況です.もしかして,こういうことで精神的なダメージを狙っているのでしょうか.ぼくはこういうのにからっきし弱いので,ぜひともさっさと止めていただきたいところです.
こんなの,高校でいじめられて以来です.参っちゃいますねえ.
昨日の続きで論文英語化計画を進行させておりました.しんどいですなこりゃ.とかいってうかつにWebで遊んでいると,まじめな一橋の院生の日記とか見つけちゃうのでやらなきゃなあと思います.いや実際.昨日の山田先生の講義も惹かれるものがあったし.とはいえ,この作業を終わらせないと.ちょっと引きずりすぎ.
日本経済学会で発表した予備的貯蓄の論文の改訂をしていました.こちょこちょとデータをいじって結果をいくつかだし,論文を一つ眺め,ふぅむ.英語化計画を発進させましたが,タイトルを変えただけで頓挫しました.むむぅ.先は長そうです.
朝から御嶽山の神社におまいりし,のろのろと山を降り,しみじみと奥多摩の紅葉を満喫しました.渓流沿いの紅葉はちょうどシーズンで,あかね色ややまぶき色に緑をやや残した葉が混じり,行く秋を感じさせるものでした.しかし,川に手を突っ込んで我慢比べをするというのはいかにもわれわれっぽいですね(←っつ〜かね). まあそれよりも,駅前で売ってた胡桃大福はおいしうございました.昨日から食べてばっかりですが.
2002年11月16日(土) |
2次会 at 御嶽山楽荘 |
憧れの,と書くと誤解を招きそうなのですが,先輩が結婚したというのでパーティが御嶽山であって,それに出かけてきました.パーティというか,山楽荘という宿坊でバーベキューをして泊まって宴会をする,という山大好き人間が発想したイベントでした.いやしかし.新郎はホスト役となってブラジル仕込のシュハスコをわっさわっさと焼き,新婦は甲斐甲斐しくドレッシングを作り,幹事はえっほえっほと火を熾し,参加者はどやどやと肉と野菜を食べまくる,という極めて正しいバーベキューで,山楽荘の野菜が無農薬有機野菜でそのまま食べても甘くて甘くておいしいったらありゃしないという特殊好条件にも恵まれ,ちと肌寒いなどなんのその,奥多摩の綺麗な紅葉と幸せそうな新郎新婦を目の前にいやいや満腹でござる,でございました.岩塩まで持ってきていた新郎はやっぱり正しくエライと思います.お風呂はやや狭いのですが,山楽荘の薬膳料理はこれでもかこれでもかとうまく,バーベキュー以来断続的にもぐもぐと口を動かし続けているにもかかわらず,ニジマスの笹蒸しなんてアタマからばくばくとしっぽまで骨も柔らかく食べることができてしまうという逸品で,このまま横になったらあざらしにでもなるんじゃないかというくらい食べました.いやおいしうございました.宿のご主人の懇切丁寧な解説と早とちりもあり,素敵な宿です.都会派には向かないでしょうけども. そのあとは部屋に戻って宴会をしておりました.記憶を消したいような消したくないような芸をして,新郎新婦を質問攻めしてその息の合い方に息を呑み,息を呑むだけでは飽き足らず酒を呑み,しみじみとカードゲームなどしつつ,山荘の夜は冷たく静かに正しく更けていくのでありました.
午後から,公的年金の論文の話を聞きに,先輩と一緒に西山さんを訪ねました.もうちょっと準備をしていけばよかったのですが,丁寧にいろいろ教えていただいてありがたいことでした.やはり日本でのこの種類の研究の蓄積が気になるご様子でした.日本で個別ショック入れた実証(理論なのか?)って確かにあんまり多くないですね.ひょ〜.
指導教官などの前で,最近取り組んでいたMCPFの論文(またもや共著)を発表しました.社会厚生関数の特定化というか,不平等回避度の特定化というか,要するにパラメタの特定化をどうするかが悩みの種で,そこらへんがうまくいっていないのですがな,という発表になりましたが,解釈できないこともないのでそれでいいんじゃないか,というコメントをいただいたほか,「まあもうちょっと考えてください」というありがたいお言葉を指導教官からはいただきました.どひゃ.発表しながら思いついたのですが,全員の厚生ウェイトが等しいと想定することは,現在の累進度が社会厚生関数を最大化する解であるとの想定の必要条件になりますな.っつうことは……どうなるんでしょ? どうでもいいけど,「累進度」と「アルシンド」は似ていますね.
開発マクロ(発表)→成長理論→論文書き. 多世代世代重複モデルに個別ショックと累進課税と上限のある社会保障税を入れて移行を扱う,という,いまの僕の水準から見れば「そんなのができてもいいのか」くらいな論文の紹介をうけました.うひゃ.
午前中に歯医者に行ったらふたたび虫歯を発見されてしまいました.いやいや.まいっちゃいますなあ.午後いっぱいは,補講ということで論文発表会みたいなものに参加しておりました.おもしろい論文もありました.さすが.いやまあ.論文の評価はヒトによってえらく異なるものですな
っつうことで体調が回復しないので,のろのろ登校してさっさと下校しました.「社会科学の神話」を読んでいるのですがすぐ寝ちゃいました.われながらがっかりな1にちでした.
ええと.すでにいろいろなひとが観に行ったようですが.ご多分に漏れず映画を見に行ってしまいました.「TRICK」です.小ネタがちりばめられていておもしろいですね.謎解きがTVのときより少なくなっている気がしましたが.まあいいでしょう.あとは池袋で花瓶をみたりくるみモチを買ったりして,夜は尊敬する諸先輩方と飲み会をしておりました.緊張のあまり食べ物を食べずに酒ばかり飲んでいたらしこたま酔ってしまいました.しまった〜.
なんでも旧経済学部棟の改築工事が本格化するらしく,土日は研究室の工事もするらしいので,家でぼけーっとしつつ,History and Expectationのレジュメを作っておりました.まあなにはともあれ完成してよかったよかった.DPで問題を解いているときに,Bellman方程式をちゃんと(?)書いてあることはほとんどないので,どういう最適化問題を解いているのか,ちゃんと書いてみよう,とおもったらえらい苦労しました.なんなんだKrugman.関係なさげな目的関数を書いておかないでほしいなあ.まあいいですけど.とかなんとかしていたら一日終わってしまいました. いやちがう.途中で用事があって明治学院大学に行ったりしました.南北線ができてからえらい便利になりました. で.懸案の.炭焼器がついに到着したので,夜はしいたけやししとうを焼きつつ,広島の学会で購入してきた富久長「美穂」を飲んでおりました.よいものですなあ.なかなかのものです.
つい安請け合い(?)をしてしまったので,Krugman, Paul. 1991. History versus expectation. Quarterly Journal of Economics 106(2), 651-667とFukao, Kyoji and Roland Benabou. 1993. History versus expectation: A comment. Quarterly Journal of Economics 108(2), 535-542 をしげしげと読んでおりました.M1のころ,基本的なマクロ経済学では過去のことは考えないで経路は将来へ向かってぴょんと飛ぶ,という想定をするのに対し,基本的なゲーム理論では戦略はhistoryに依存する(もちろん将来の手番にも依存しますが)という想定になっていたのは,いったいどういうことであろうか?と考え込んでしまった時期があったので選んでみました.Krugmanの問題意識はむしろ,このころ流行っていた(?)収穫逓増あるいは外部性を取り込んで複数均衡を出すモデルでの均衡選択の話だったようですが.むむむ.それはそれとして,途中の式の導出がわかんなくて,Fukao-Benabouに載っているかとおもったのですがそのようなこともなく,むむむむむ,とおもって格闘していたのですが,やっと解けました.よかったよかった.QJEですもんねえ.さっさと発表資料にしてしまわなくてはいけません. さてさて,きょうのお昼は御茶ノ水でカレーを食べていたのですが,そのときに,中央の院生にこのページがばれていることが発覚.かのT氏が広島大学での学会で遭遇したという人物でありますが.うぅむ.うかつでした.迂闊マンですね(←なんだそりゃ). しかししかしどうなるMCPF(マレーシア犯罪防止基金ではない).
先日,知覚過敏の診断を受けた,という話がありましたが,その後「え?そうなの?敏感なの?感じやすいってこと?」等とやや常軌と論旨を逸したコメントが寄せられました.……うそです.そんなことはありません.みんなワタクシのキャラクタを正確に把握しているということですね.よかったよかった.こんなことばかり書いていると研究していないのが明々白々になってしまうのですが,算数チャチャチャのページを見つけてしまいました.思えば高校のとき,代数(数学αだったかもしれない……って,普通の高校じゃないですな)のK先生に習って以来,一度は聞きたいと思っていたのですが,こんなところで聞けちゃうなんて.さらに「お化けなんてないさ」「コンピューターおばあちゃん」「五匹のこぶたとチャールストン」「まっくら森の歌」「メトロポリタン美術館」「ラジャマハラジャー」など名曲の数々が!すばらしい(←上述のK先生風に).いまでこそ「メトロポリタン美術館」といえば「ギャラリーフェイク」を連想しますが,同時にこの歌もアタマを流れるものです.「まっくら森の歌」は子供心にもちょっと不気味でしたね. ええとまあそれはそれとして,きょうはTAセッションをやりました.参加者が指数分布的に減少していきますね.おもしろいので統計をとってサバイバル分析にかけてやればよかったとおもいます(←ちょっと本気).きょうのおまけのコーナーはDPについての説明だったのですが,どうも混乱していると思われるM2の諸君も聞けばよかったでしょう(←えらそう).しかし,宿題を提出しなくていいことにすると,解いていないヒトも多いようです.手を動かしているうちに分かってくるものだ,というやや前時代的なことを主張するのですが,宿題は自分で解きましょう……って見てないだろうな.まあでも,宿題も出して解説セッションもやってるんですから,これでマクロをちゃんとやってくれなかったとは言わせません.あとはやんなかったアンタらが悪い,と思うことにします.へん(←すねてどうする). 夕方からESRIに出かけて,F. Breyer先生のセミナーを聞きにいきました.公的年金の話で,M2のときに彼のJ.Pub.Eの論文をもとにいろいろ考えていた(このころですな)ので,興味津々でした.論文のほうはちょっとよくわからなかったのですが.そのあと,Breyer氏と指導教官と主任研究官と研究官といっしょにごはんを食べに行きました.そこで論文についてのいくつかの質問をしたり,ドイツの育児支援政策について話したりしたのですが,「あなたのJ.Pub.Eの論文をもとに修士論文を書こうとしていたんだ」と言ってみたら「ありゃたいしたことない論文だったね」と言われてしまい,がっくりしちゃいました.はあ. しかし,うちの指導教官,いきなり「きみ,結婚したんだっけ」て.学生のプライベートを詮索しない方針はよいですが,しかし,そういう重要事項はちゃんと覚えておいてくださいよ.それはワタシではありません.別のヒトです.
またまた無知というか理解の浅さを露呈してしまって恐縮なのですが,所得の一部がすでに財として与えられている場合,通常のスルツキー方程式が成り立たず(成り立たないわけじゃないですが),ちょいと違った形になります.余暇と財の関係を考えるときには,時間を与えられたものとして,そこから余暇を売って(労働して)財を買うわけなので,こういうことを考えなくてはなりません.いやただそれだけのことなんですけどね.これで1週間近く(は言い過ぎ)悩んでいたのですよ.参っちゃいますよねえ.ミクロの基礎ですよこんなの.コースワークからやり直せって感じですか?というわけで明日はマクロのコースワークでTAセッションやります.自信喪失気味なんですけどどうしましょう.DPなんてえらそうに説明できませんよ.縮小写像の定理とか.Blackwellの条件とか. ええと,そういうわけなんで,ぼくもC言語習ったほうがいいですかね.行列計算してくれないのは困りますけどね.Matlabもそんなに速いわけじゃないようですし.
上の前の歯がしみじみと痛いので歯医者に行きました.2ヶ月ほど前に,欠けてしまったところを治療したところだったので,それが原因ではないかと思っていました.しみじみと痛い,というか,水も冷たい今日この頃ではうがいもちゃんとできません.こまります.歯医者に行ったところ,「あれからお変わりありませんか?」とニコヤカに聞かれたので「いやお変わりがあるから来てるんです」といってやろうかとおもいましたが,半分くらいにしておきました.さて,先生はごぞごぞと見たあとで「虫歯はないようですが」と診断を下し,さらにレントゲンまで撮って確認し,結局のところ「知覚過敏じゃないでしょうか」との診断になりました. 知覚過敏?そんなの,歯磨き粉のCFのなかの話かと思っておりました.ハグキが腫れているらしいこともあるようなので,薬を塗ってとりあえず解放されました.しかし,状況に劇的な変化は見られないようです.いいんでしょうか. 大学に来て,同期の人と話をしていたら「オヤジな病気ですね」といわれてしまいました.とほほ.さらに「結婚か留学か,どっちかしたらどうですか?」とまで言われてしまいました.とほほほほ.
誰が見ているのかよくわからないところもあるのですが,「エンピツ」に移ってから10000hitを達成した模様です.ううむ.誰なんでしょう.まあいいですけど.えと.ばたばたした週末が続いたのと,あれやこれやだったので土曜日はとりあえず休養して,紅葉見物に出かけました.検討の結果,女夫渕温泉に行こうかと思ったのですが,いざ出発してみると意外に遠いことが分かったので,途中の龍王峡と川治温泉に行ってきました.しかしなんですね,女夫渕温泉というのは鬼怒川温泉駅からバスで100分かかるらしいのですが,ガイドブックには東京から3時間と書いてありました.信じるもんじゃないですね.しかしよさそうなところなので次回はぜひ行ってみたいところです.さて.龍王峡は思ったより混んでいて,思ったより紅葉が進んでいませんでした.なんで,さっさと切り上げて,柏屋の露天風呂に入ってきました.1200円とやや高めですが,広い上に人が少ないので非常によろしかったです.川を挟んで向かいに薬師の湯という300円で入れる温泉があるとは知りませんでした.ちなみに薬師の湯は「混浴露天風呂」と「女性専用露天風呂」の2部構成になっているのですが,実際にはそうでもないようです.むむ.残念.でも,柏屋から丸見えです.どうでもいいことですが. 帰りに真岡を通ったので,関口酒店に寄って,鳳凰美田を買って帰りました.都内で飲むとけっこうな値段なのですが,ここで買うとやっぱり安くて大変よろしいです.通信販売もしているようですな.辻善兵衛はまたこんどということで.そういえば,鬼怒川から帰る途中の塩谷町で松井酒造が「男の友情」なる日本酒を作っていることがわかったのですがどのようなものなんでしょうか.目の前を通過したのですがいまおもえば惜しいことしました.これもネットで買うことができるようではありますが.
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