|
|
■■■
■■
■ 軌跡。
歓声がピッチを包む。 統率されたディフェンス。 当たりが激しいながらも、競り勝ち、前線にボールを配給する中盤。 奇跡を起こす、フォワード。
白と黒のボ−ルがネットを揺らす度に、 体温が高くなる。 熱狂する。 その雰囲気に酔いしれる。
みんなで手を繋いで、円陣を組んで。 あたし達もその中に入れることが何より嬉しかった。 土を一歩一歩踏みしめる背中を、ベンチで見送った。 響き渡る咆哮。 耳を劈くホイッスル。 蹴り出されるボール。 今までのどの試合よりも緊張しながら、目でボールを追う。
美しい弧を描き、ボールはゴール右上隅に吸い込まれる。 ドリブルでキーパーをも抜き、無人のゴールへシュートする。 幾つものシーンが駆け巡る。 振り抜かれた右足が、左足が、 綺羅綺羅と輝く。
こんなに充実した日々があっただろうか。 カレンダーの日付が、金色に光っているようで、眩しい。
2004年05月05日(水)
|
|
|