水野の図書室
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2021年09月24日(金) |
行成 薫『おむすび狂詩曲(ラプソディー)』 |
短編集「本日のメニューは。」の2番目のお話『おむすび狂詩曲』。 今の時代を映していて、ドキッとする人もいるのではないでしょうか。
『おむすび狂詩曲』の舞台は、おむすびやさん『おむすび・結(ゆい)』。 出勤前のサラリーマンが寄るのはわかりますが、ここでおむすびを朝食として食べる女子高生、ひかり。 なぜ、家で食べないのかといえば、母親の料理が「マズメシ」だからで、お弁当がヒドイ! ひかりの母親はお弁当をSNS映えするためだけに作っているのです。 味より色、見た目ファースト。食べる人のことなんて考えていない。
そんな母親がある朝、自分の娘がおむすびやさんに入るのを見たら、 相当ショックですよ。まして店主と娘が母娘のように親しくなっていたら… 母親と娘の関係って、難しいのでしょうか。 店主にも娘がいますが、店が繁盛したことがあだになり今は疎遠に…。
ふたりの母親と娘たち。 ラストは温かい気持ちでいっぱいになりました。
ちなみに「本日のメニューは。」の本のカバーイラストがおにぎりです。
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