水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2017年12月25日(月) |
三浦しをん『荒野の果てに』 |
タイムスリップするお話は面白いものが多い。 三浦しをん『荒野の果てに』も然り。 このお話は、タイムスリップするのがクリスマスという時期なのが、重要なポイントになっています。
卯之助と弥五郎が江戸時代からタイムスリップした先は、現代の東京。 地下鉄のホームで出会った里絵に連れられ、里絵のマンションへ。 そこで、里絵の恋人・徹も不思議な恰好をしたふたりから話を聞くことになります。
卯之助と弥五郎がタイムスリップする前にいたのは、嘉永6年の天草。 切支丹だと知られれば、殺し、殺される歴史がありました。
軽快なリズム感でスラスラ読める作品ですが、深いものがあります。 心にのこるお話で、読後感がとてもいい。
クリスマスは祈りの日。
「X'mas Stories 一年でいちばん奇跡が起きる日」(新潮文庫)の掉尾を飾るに相応しい作品。 みなさんも読んでみてください。
2017年12月24日(日) |
白河三兎『子の心、サンタ知らず』 |
気がつけば、クリスマスイブではありませんか…… 「X'mas Stories 一年でいちばん奇跡が起きる日」(新潮文庫)を読み始めてから随分月日が過ぎてしまいましたが、ようやく、終わりが見えてきました。
白河三兎『子の心、サンタ知らず』は、心温まる素敵な作品。
登場人物は、リサイクルショップを経営するシングルマザーの伊代子さんと、その息子・匡(たすく)、司法試験に二浪中の僕の三人です。 匡くんはまだ10歳にも満たないというのに、まぁ、口が達者! この子ほどでなくても、大人びたことを言う子は、実際いるものです。
そして、子どもであっても、まわりのことはよく見ていますし、ドキッとするようなことを言ったり、いろいろな思いを抱えています。
良い贈り物を貰ったような気持ちになりました。
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