水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
「短編工場」(集英社文庫)の掉尾を飾るのは、村山由佳『約束』。 12編の「短編工場」の中で、一番、心に残りました。
今も、まだ、心がざわざわしています。
昭和61年。 田舎町の小学校で仲良しだった、僕ら4人のお話し。 いつも一緒に遊んでいた4人なのに、ひとりが難しい病気で入院します。 何とか病気を治したいと考えた僕たちが考えたことは──。
あぁ、小学生だから、考えたことを実行に移せるんですね。 10歳の頃は、人生の中で特別な季節なのだとしみじみ。。
私も何か大切なことを忘れているような気がします。
2017年04月05日(水) |
熊谷達也『川崎船(ジャッペ)』 |
新年度を迎えました。 新社会人になられました皆さま、おめでとうございます。 無理のないよう、頑張り過ぎないよう、充実の毎日を過ごしてください。
『川崎船』は、漁師の若者 栄二郎が主人公です。 沿岸漁業の小さな村で漁師の跡継ぎとして育った栄二郎。 戦後、漁船が手漕ぎから機械船に移っていく時代、栄二郎も機械船が欲しいのに、耳を貸さない頑固な父親。 反発する気持ち、わかります。
方言満載なので、その時代のその村を訪ねたような読後感。 いつの時代も、親は子どものことを考えています。
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