水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
「自薦 THE どんでん返し」(双葉文庫)を読み始めました。 綾辻行人、有栖川有栖、西澤保彦、貫井徳郎、法月綸太郎、東川篤哉、の6名による、どんでん返し自薦短編集です。
最初は、綾辻行人の『再生』。 この世界は、ホラー! 爽やかな読後感とは真逆ですので、眠る前には読まない方がいいかも。
妻の身体にある再生が起きるのを待つ男のお話し。 ラストのどんでん返しは、鮮やか! やられたっ!という感じ。
無意識のうちに、思い込みに囚われていたことに 気づきます。
「Story Seller annex」(新潮文庫)最後の作品、湊かなえ『約束』。 これが一番良かった。
国際ボランティア隊のメンバーとして、トンガの女子校で家庭科を教える理恵子のもとに、日本から婚約者 柏木宗一がやってきます。
婚約中の不安、迷い、忘れられない出来事……
理恵子の気持ち、宗一の気持ち。 ふたりの気持ちがよくわかるのは、物語の世界に入っているから。
人生は死と隣り合わせだということにも改めて気づかされます。
2016年07月10日(日) |
恩田陸『ジョン・ファウルズを探して』 |
恩田陸がジョン・ファウルズを語っています。
ファウルズの『コレクター』や『フランス軍中尉の女』は、 タイトルは知っていたけれど、読んだことはありませんでした。 恩田陸が好きな作家、と知ると興味が湧いてきます。
好きな人の好きなものを知りたい心理でしょうか。
ただ、『Story Seller annex』は6名の人気作家の競演です。 恩田陸が紡ぎだす物語を読みたかった。 というのが、素直な感想。
2016年07月09日(土) |
米澤穂信『万灯(まんどう)』 |
仕事のため、という理由で人を殺した商社マンのお話し。
主人公が自分の犯行を正当化しようと、綿々と語るのが、 哀れでならない。
犯行は誰にも気づかれないはずだった。 しかし、主人公を追い詰めるのは、人とは限らない。
悪いことはできないのですよ。
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