雲が泣いているのを
見たことがある。
『雲』村上昭夫
愛されることと、 憎まれることは、 ほとんど差のないことだ。
『妖異記』宮城谷昌光
焼きもち焼きのコツは、 それがどこまでも大袈裟で、 陽気で、可愛いこと。
(宇野千代)
卯の花の匂う垣根に
時鳥 早も来鳴きて
忍び音もらす
夏は来ぬ
『夏は来ぬ』佐佐木信綱
結婚へは歩け。 離婚へは走れ。
(ユダヤの格言)
花がふってくると思う
花がふってくると思う
このてのひらに
うけとろうかとおもう
『花がふってくると思う』八木重吉
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ ワタシハナリタイ
『雨ニモ負ケズ』宮沢賢治
二十三のとき、エゴイストではない奴はばかだよ。
(遠藤周作)
子どもという名の新しい生命は、 生命体の必然として自ら“育つ”のであって、 けっして周囲の思わくや計算や努力で 育てられるたちのものではない。
(住井すゑ)
真に愛する心の中では、 嫉妬が愛情を殺すか、 愛情が嫉妬を殺すか、 いずれかである。
(ブールジェ)
私の言う結晶作用とは、次々に起こるあらゆる現象から、 愛する者の新しい美点を発見する精神作用のことである。
『恋愛論』スタンダール
よごれたる手を洗ひし時の かすかなる満足が今日の満足なりき
『悲しき玩具』石川啄木
疑いながら、ためしに右へ曲るのも、 信じて断乎として右へ曲るのも、 その運命は同じ事です。 どっちにしたって引き返すことは出来ないんだ。
『お伽草子』太宰治
世間の恋人達を見るがいい。 やっと告白が始まるときには、 もう欺いている。
(リルケ)
はかなさがなければ、美しいものはない。 美と死、歓喜と無常とは、 互いに求め合い、制約し合っている。
(ヘルマン・ヘッセ)
恋愛は恋愛によって始まる。 従って、いかに強い友情からも、 弱い恋にしか移行できない。
(ラ・ブリュイエール)
戦争とは、 たえまなく血が流れ出ることだ。 その流れた血が、むなしく 地にすひこまれてしまふことだ。 僕のしらないあひだに。 僕の血のつづきが。
『戦争』金子光晴
仕事を追え。 仕事に追われるな。
(フランクリン)
私は、その人に似せて肖像画を描くようなことはしない。 むしろ、本人がだんだん絵に似てくるのだ。
(サルヴァドール・ダリ)
急ぎの用事などありはしない。 急いでいる人々がいるだけだ。
『思想と年齢』アラン
不当な非難は、しばしば、 偽装された賛辞であることを忘れてはならない。 死んだ犬を蹴飛ばすものはいないことを思い出そう。
(D・カーネギー)
運命は、どこかよそからやってくるものではなく、 自分の心の中で成長するものである。
(ヘッセ)
他人が笑おうが笑うまいが、 自分の歌を歌えばいいんだよ。
(岡本太郎)
目の前の出来事に対して、 『悪い受けとめ方』をしてしまうか、『良い受けとめ方』をするかは、 あなた自身の『心の働かせ方』なのです。 物事の見方、受止め方、光の当て方を変えてみましょう。
(アラン)
いっしょになにかを「する」必要なんか少しも感じないで、 しかも、いっしょに「いる」ということ… これこそが結婚の本質である。
(シュワルツ)
山の中の洞穴だって
海のほとりのあばら家だって
ぼくには天国
君さえいてくれれば
『どこでも天国』ジョー・トーマス
人を説得する秘訣は、 教えないふりをして相手に教え、 相手が知らないことは、 忘れていたのだろうといってやることだ。
(チェスターフィールド)
Miraculous events have not always been a source of conversion.
奇跡的な出来事は、 必ずしも改心につながるわけではありません。
(ジェームズ・E・ファウスト)
心は我が物、身体は借り物。 身体はいずれ天に返さなくてはならない。
『伊達正宗』山岡荘八
生きるなり
今 春の日なり
春の日に 生きるなり
弱ってはゐられぬなり
(武者小路実篤)
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