ふつうっぽい日記
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昨日、美術館へ行った。 大学時代の美術(図画工作)の先生の回顧展へ友人と。 去年先生は亡くなった。享年51歳。
「象」をテーマにした作品が多数あった。 先生は象が好きだったらしく、その象もまた年が50歳だとかで親近感が増したんだろうね、とそんなことを友人と後から話した。 身近な材料をキャンバスにして豪快に表現されていて、飽きない。 上手な見事な油絵の鑑賞とは違う。 ダンボールや麻袋のような生地、ロープなどが自然に貼り付けられていたりして。
帰り際、見たことがある男性がいた。 先生の助手だったのか、研究生だったのか、ちょっとおどおどしたような腰が低いような人ですっかりおじちゃんになっていた。 といって、話しかけることはしなかったが、友人が「たしか、学園祭の時にKAZUがピンクのお花の大きなお面をかぶってピンクのドレスをきて、クレープを売っていたときに、あの人が美術的に芸術的に感動したようなことを言っていたと思うよ」と言ってきて、思い出してみたらそういえば、そんな気もした。 そのときに、先生も近くにいたかどうかは覚えていない。 花のお面をかぶって売り子をしていたことは、しっかりと覚えている。 小学生だか中学生に「あんたアホやないと?!」とあきれられたり、「見て〜あれ〜」みたいに指を指されたり、「気付け薬いるっちゃないと?」なんてこともあった。それほど、自然にハイテンションだった。 写真好きな国語の先生(ご老体)から撮影されたような気もする。
若かったなぁ。あの時代。
でも、ある目的で行動したことから、いろいろ思い出すことの心地よさ、面白さは年を重ねることゆえ。早く忘れてしまいたい、こっ恥ずかしかったことも、何十年かたってふと思い出すことの新鮮さ。 そこに変わらない友情があるとさらに楽しい。
先生、ありがとう。
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