合格したー!! しかもゆーちゃんも一緒だ! やったー!!
明日は合格発表。
結果がわかったらまず、おじいちゃんとおばあちゃんに。 きっとお母さんは通知を見るとき一緒にいるはず。 それからお父さんにもメールをして。
ピアノの先生にも電話をしよう。 関東の歌の先生にも。
そして、電車にのって高校にいこう。 迷わず音楽室に走って、先生に報告するんだ。
それから、ゆーちゃんに電話するんだ。 二人で思い思いに話して、二人で涙をうかべながら話すんだ。 それは、きっと嬉し涙なんだ。
私は何をかくそう、涙もろい。 とにかく泣けてきてしまう。
先生にはずいぶんお世話になってるなぁと思う。 最近、レッスンのたびに涙がうかぶことが何回もあるから。 この前の金曜は、まれにみる号泣だった。 人前であんなに泣いたのは久しぶりだ。 泣いたとき特有のしゃっくりみたいなことになって、 楽譜が前にあっても歌い出せなかった。 やっとおさまっても、泣きすぎで声も音程もぐらぐらだった。
人前で泣いてしまって、情けない気持ちになる。 ・・・だけど、 どこかで、気持ちが晴れていく自分に不思議な気持ちを覚えた。
「泣き虫」って言われたら、どうなんだろう。そうなんだろうか。
泣くことで同情してもらいたいとか、 優しくしてもらいたいとかじゃない。 そんな理由で泣いてる私だったなら、 私はそんなの私のプライドが許せない。 本当は人前で泣くのだって許せない。 私はそんな涙は流さない、絶対に。 嘘の涙も流したくない。
泣いたといっても、注意されたからとか、叱られたからじゃないんです。 そりゃあレッスンが終った後に、相談していて、 悩みを言って泣くことはあるけども。 私がいきなり涙を浮かべはじめて、
先生は「何で泣くのーっ?」と驚く。
こんなこと先生には言えないけど、あれは喜びの涙なんだ。 「こんな私を見捨てずに歌を教えてくれてありがとうございます」 そんな気持ちになるんだ、毎回。 で、涙腺があつくなってきて。
「ぅうう、わ゛からないー、もろいだけないでずー、気にしないで下さいー」 「まぁ、もう気にしてないけどねー」
そう、気にしないでくれていい。 ただ涙腺が弱いだけなんです。本当に。 そのほうが私も泣いた後に罪悪感を感じないから、 それも先生のやさしさなのだろうかと思う。 ゆーちゃんと私もそうだよね、 お互いがーっと泣いて、次には元気!みたいな。
涙もろくて、本当に恥ずかしい。 だけど、涙もろいといっても、 私は、心を素にできる人の前でしか泣けない。 きっと、それは誰だってそうなんだろうけれど。 私は、「この人のまえでなら泣ける」、そう思える人がいて嬉しい。
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