2003年03月20日(木) |
腐らず伸び続ける命の芽。 |
ここにある全ては。 多くの時代の愚かを乗り越えて来た、命の芽の。 その大きく成長した木の。 先端の葉先。
終わる終わると言われながら。 ここまで来た世界の。
今ここに居る全ては。 先端の葉先だよ。
諦めず飯を炊き続けた母たちの赤い血と。 シメイカンたらいうものでてめえをだまして奮い立った父たちの。 白い血が。
ここに居る全ての人間どもの。 大いなる過去の、材料だった。
関係無ェかな。 関係無くはない。
どこの国にもそうした連鎖と。 大きな木の群れと。 先端の葉先とがある。
腐らず伸び続け。
ろくでもないことになったと嘆いても。 自明なことを呪ってもしゃあない。
ただ信じる。
ただこのてめえ一代でも振り返りゃ。 親の代よかマシになったことのヒトツくらいは。
あるはずと信じる。
どこのどいつが腐ってく?
どこのどいつの芽が一番。
信じる気持ちで満ちている?
全ての水が止まり、命が枯れそうになる瞬間まで。 無理なく、俺は信じる。
腐らず伸び続けて来たてめえの中の芽の力を。
信じる。
笑え。
泣けて来る気分も全て引き受けて笑え。
やりきれぬ思いをして死んでった人らは。 異国だけでなくて。
俺たちの血のはしばしにも居た。
俺たちの血のはしばしも。
かつて腐肉となったが。
だからなんだという。
今、ここに居る全ての俺たちは。
腐らず伸び続ける命の芽だ。
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