五行日記
ガム



 人生ゲーム。

あれやこれやとシミュレーションしてみては

自分のコマを進めてみたり、戻してみたり。

猫の目のように変わる采の目に振り回され、目が回りそうだ。

なかなか狙った目が出ない人生のゲーム。

ゲームのように楽しめる余裕なんか無いけど。

2004年10月31日(日)



 新たな挑戦へのきっかけ。

鶏団子を作るつもりが餃子の種になってしまった。

ご飯も失敗してゴーヤチャンプルもしょっぱくなった。

ちょっと準備に手間取って今日は凹み鍋。

それでもまぁ食べられなくはなかったし良しとするか。

次は餃子を作ってみよう。

2004年10月30日(土)



 スローライフに憧れて。

軒先に座って行き交う車を眺めるおじいちゃんや

手押し車を押しながら歩を進めるおばあちゃん。

そこに流れる時間のなんとゆっくりなことか。

僕と彼らの人生における体感速度の違い。

もしかしたら残された時間はそう変わらないのかもしれない。

2004年10月29日(金)



 さそり座の娘。

そういえば昨日は娘の誕生日だった。

2歳になったけど特別何もしてあげなかったな。

名前すら付けてないけど週末には洗ってあげよう。

ついでにオイルも交換してしまおう。

そしてドライブに行こう。

2004年10月28日(木)



 Trick Or Curry!

カレーを作ってみんなに振る舞った。

ハロウィンが近いということもありカボチャ入り。

併せて作ったスープ共々完売。概ね好評で一安心。

何より「ごちそうさま」のひと言が嬉しいね。

さて残ったカボチャで何しよう?

2004年10月27日(水)



 山の賑わい。

独り、出張の車の中、大声で唄った。

赤や黄色に色付く山道を走る車には、AMラジオしかない。

だから、頭に浮かんでくるフレーズを片っ端から唄ってみた。

僕の通った道は、きっと賑やかだったろう。

まるで枯葉。この歌が誰かに届けばいいのに。

2004年10月26日(火)



 生かされたことを活かせるか。

生きてるのか、生かされてるのか。

僕はあの時まだ子供だった。

学校帰りに見た国道のひび割れや、

ガラスが割れて空になった水槽、死んだ魚。

記憶だけは確かに残ってる。

2004年10月25日(月)



 最近のしんぱい事。

冷たい外気がのどを切りつけ肺に入っていく。

のどの奥で血の味がする。

肺が一回り小さくなったようだ。

唾液が粘ついて落ちていかない。

運動不足。心肺機能がだいぶ落ちてるな…。

2004年10月24日(日)



 天秤座最後の日に。

たったひとつの予定と12年分の重さとを天秤に掛ける。

量らずとも答えは出てるようなものだけど、一応念のために。

秤が止まるまでの間、シナリオを考える。

予想どおりの答えが出た。

あとはシナリオを合わせていくだけ。

2004年10月23日(土)



 1:1。

多少大袈裟に表現するなら、

『もう少し部屋が広かったら転げ回って喜んだだろう。』

それくらい嬉しい出来事だった。

期待と緊張のハーフロック。

心の氷が「カラン」と鳴った。

2004年10月22日(金)



 テイク2はないのだ。

何も考えず、勢いだけで出た言葉には、

どれだけの気持ちが込められているのだろう?

その言葉を振り返り、後悔するのは何故だろう?

込め忘れた気持ちを持て余したまま、

何事もなかったように僕は笑った。

2004年10月21日(木)



 伸びる環境。

何もなく平々坦々な日々よりは

今の僕ように適度な障害やストレスがあった方が

人は伸びるのかもしれない。

そういやホコリたてながら引っ越し作業してるとき

すごい早さで鼻毛が伸びたっけな。

2004年10月20日(水)



 実ったと言うことでしょうか?

時々、これまで出会った人たち全員に

頭を下げて回りたいと思うことがある。

果たせなかった約束、答えられなかった期待、

良かれと思ってしてきた自分本位の振る舞い。

本当にごめんなさい。

2004年10月19日(火)



 もやもやの向こうから。

待ち遠しいのは週末なのか、週明けなのか。

いずれにせよ、欲するものがそこにあれば僕は高揚できる。

様々な障害が霧を呼んでそれを隠そうとするけど、

その輝きは霧の向こうからでも僕に届く。

ずっと見ていたい笑顔がそこにはある。

2004年10月18日(月)



 両腕を上に伸ばして。

ここが僕の部屋、ここが僕の家。

ようやく脳が理解し始めた。

電気のスイッチや食器や衣類の収納場所、

ここで迷子になることはもうない。

安心したら大きなあくびが出た。

2004年10月17日(日)



 でも今日はこの余韻に浸ろう。

フジロック以来のライブ参戦。

予習もそこそこで挑んだモーサム。

予想してた以上に気持ちよく踊れた。

会場で配られたフライヤーにも魅力的なライブ情報。

これからも楽しみは目白押し。

2004年10月16日(土)



 鍋奉行始めました。

引っ越しも落ち着き我が家で鍋パーティ。

今シーズンの開幕戦もまぁ無難に成功。

副菜のカボチャの煮物を煮崩れさせたのは反省点。

酒の種類も増やしていこう。

次回の開催が待ち遠しい。

2004年10月15日(金)



 居酒屋シャンパンファイト。

先輩の誕生日と言うことでみんなで祝った。

彼は仕事の面で腹を割って話せる数少ない先輩の1人。

そう言ったこともあってか結構な人数が集まった。

これが人望ってやつかな?

また熱く語っちゃったよ。

2004年10月14日(木)



 さわられたくない、さわりたくない。

そいつの一挙一動が目障り耳障りで気に障る。

そいつは対岸の火事のはずなのに、

火の粉はもう目の前をチラついてるんだ。

下手に消火しようなんて思わない方がいいかな。

触らぬ神に祟りなし、なんて触りたくもない。

2004年10月13日(水)



 360°前。

そう言えば前向きな時期もあったななんて、

後ろを振り返りながら思った。

あの時は自分が向いてる方向は全て前だと思ってたっけ。

よし、今振り返ってる過去も前。留まるよりは進め。

見渡す限りの前。進めばそれは前進ってこと。

2004年10月12日(火)



 負け惜しみじゃないよ。

負けたけどナイスゲームだった。

弱いときからファンやってるとたとい負けても

良い試合だったら納得できたりするもんで。

今年のパリーグは色んな事があって熱かった。

来シーズンも頼むよ、ホークス。

2004年10月11日(月)



 白いバロメーター。

伸びるからイライラするのか、

イライラのバロメーターになってるのか、

気付いたら伸びてるこの白い部分がどうしても許せない。

白の隙間に入り込んでくるヤツらも嫌いだ。

これでもかってくらい、深く爪を切った。

2004年10月10日(日)



 破かなかった、破けなかった。

御多分に漏れず僕もそのひとりだった。

引っ越しの途中で昔もらった手紙を読みふけった。

全て過去の恋人や友達からのもの。

どんなに逃げても過去は追ってくるってホントだね。

もう持っててもしょうがないと僕はそれらを丸めて捨てた。

2004年10月09日(土)



 石と壁。

どういう訳か近道をしても遠回りをしても

石や壁に吸い寄せられるように躓いたりぶち当たったり。

決して望んでそうしている訳じゃないから

できれば何もない平坦な道を歩きたいんだけど

他人から見たらそうは見えないんだろうね。

2004年10月08日(金)



 グーサイン。

どんなに充たされたつもりでも

そう思えるのは束の間で

またすぐにエンプティのサイン。

とどまることを知らない欲求が

腹の虫に鳴けと促す。

2004年10月07日(木)



 自己完結意識改革。

たった数日間会わなかっただけなのに

ずいぶん大人らしくなったなと感じた。

これじゃわざわざ目線を下げて話す必要はないし

そのうち僕が見上げることになるかもしれない。

追い越されないように頑張んなきゃね。

2004年10月06日(水)



 1枚の書類がくれたヒント。

抜け出せない迷路に入り込んでしまったようなここ数日。

集中力が途切れ、注意力も散漫。指先で書類を滑らせた。

時間差でにじみ出る痛痒を感じて指先を見ると、

指紋の迷路を破って赤い溝が走ってる。

「壁なら壊してしまえ」と、そう言われてるみたいだ。

2004年10月05日(火)



 肉と黴。

考えることを放棄した一日。

生温い肉の塊になって、

ただそこに「ある」だけ。

先週末から伸びてる無精髭が、

黴が生えたように塊を包んでる。

2004年10月04日(月)



 光届かぬ水底で。

僕の吐いた息が泡となり、水面に向かって上っていく。

さっきまで僕の一部だったその泡は、揺らぎながら、

どんどん遠くなって、小さくなって、見えなくなってしまう。

大切なものを失うって、こんなイメージ。

見えなくなってからのことは、気にはなるけど分からないよ。

2004年10月03日(日)



 言刃(言葉の刃)。

僕は言刃(ことば)を手にした。

例えようのないこの寂しさを何かに例えようとして。

張り裂けそうな胸を切り裂いても何も出てこない。

躰のどこを斬りつけても同じ。

残ったのは空っぽ。ただ空っぽの僕。

2004年10月02日(土)



 旅人への贈り物。

ときどき思うことがある。

その革袋に葡萄酒を入れてるのは僕だけなんじゃないかと。

彼が革袋に水を入れ、それを目撃したのが良くなかった。

するべき事をして損した気分になるなんて馬鹿げてる。

そして実際に損してるなんて悲しいよ。

2004年10月01日(金)
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