五行日記
ガム



 多分きっと君も。

到着口から現れた人たちは皆、不安そうな顔。

ロビーで待つ家族や恋人や友人を見付けると

緊張の糸が切れたように安堵の表情を見せた。

どれだけ会いたかったのかは表情を見ればわかる。

きっと君もこんなふうにいい笑顔で彼に会うんだろう。

2004年04月30日(金)



 一生に一度くらいは。

久しぶりに髪の色を変えてみたが意外と好評。

「金髪にすれば良かったのに」なんて声が上がったくらい。

さすがに金じゃ仕事ができないでしょ。

でもこの色はGW限定。

本当はモヒカンにしたかったんだけどね。

2004年04月29日(木)



 それでも彼女は優しかった。

不用意なメールで僕のウソはばれた。

ウソを吐くなら最後まで吐きとおすべきだったのに。

恥ずかしさと情けなさと悔しさに苛まれて彼女の前で泣いた。

彼女の何を知っていた訳じゃない。

これからはウソなしで向き合いたいと思った。

2004年04月28日(水)



 やめられないとまらない。

イライラすると無性に耳掻きがしたくなる。

そしていつも血が出るまで掻いてしまうんだ。

真っ赤に染まった綿棒を見て今日も思う。

次のかさぶたがとれるまでに

このストレスがなくならないかなって。

2004年04月27日(火)



 曖昧な人間の苦悩。

ライン引きを持って、ただ、たたずむ。

石灰は満タン。押しても引いても線は引ける。

真っ白い線が、引ける。

でもどこに?どこに引けばいいんだ?

曖昧な、すごく曖昧な気持ちを区切る線引きが、できない。

2004年04月26日(月)



 だるまさんが転んだ。

このところ毎日、信じられないくらい寒い。

朝晩はストーブを焚く始末だ。

サヨナラしたはずの雪だるまが天気予報に帰ってきた。

僕のまわりには降らなかったけど。

どうやらここに来るまでに雪だるまさんは転んだらしい。

2004年04月25日(日)



 時速110キロに焦がされて。

開幕が近いので今季初のバッティングセンターへ。

久しぶりとはいえ110キロの速さにかするのが精一杯。

視力と握力と感覚の低下が著しいようだ。

ボールの焦げる匂いが心の焦りを誘った。

お金払って素振りしてる場合じゃないよ、全く。

2004年04月24日(土)



 Mr. モーニング現る。

ストレスが壊したブレーキはもう捨てた。

アルコールの燃料を積んでアクセルを踏んだ。

大声のクラクションで語り合った。

最後はトップスピードのままエアバッグに飛び込んで、寝た。

今日も午前様。でも今日は楽しかった。

2004年04月23日(金)



 精神麻酔。

まぶしい光を当てられ僕の一部は徐々に感覚を失う。

ドリルは歯を削り、その音は精神を削っていく。

心の痛みにも効く麻酔はないの?

もしあるなら分けてほしい。今すぐ射たなくていいから。

切れたあとの痛みにはきっと耐えてみせるから。

2004年04月22日(木)



 おかしな話。

仕事から逃げ出したいと思ってた自分が

いつのまにか仕事を逃げ場にしてる。

いろんなとこから逃げて辿り着いたのが仕事か。

おかしな話だ。笑えるよ。

笑えないけど笑ってみるよ。

2004年04月21日(水)



 優しさのはけ口。

ほんの少しだけど誰かのための優しさは持ち合わせてる。

でもそれを彼女のために使ったら僕の言葉がウソになるし、

他の誰かのために使ったらそれ自体がウソになる。

誰かに優しくしたいんだけど、はけ口が見つからない。

とりあえずそんな想いを献血にぶつけてみた。

2004年04月20日(火)



 コーヒーが雨のように冷たい一日。

今日のコーヒーはいつもより苦く感じた。

涙のような小雨が落ちた。

この雨と君の視線はどっちが冷たいんだろう?なんて

よくわかんないことを考えた。

そういや最近まともに目も合わせてないや。

2004年04月19日(月)



 米泥棒と親孝行。

農作業日和。実家で稲の種まきを手伝った。

もはや『収穫後には新米を』という下心はそれほどない。

むしろ年々小さくなる親父の背中を感じつつ

少しでも力になれたらという思いの方が強い。

まだまだ教えてもらうことはたくさんある。がんばれ親父。

2004年04月18日(日)



 ヒリヒリうれし。

ボールを追って何度も走った。

芝生の上に何度も倒れた。

太陽と土と芝生の匂いが懐かしかった。

ようやく僕の季節だ。

日焼けした顔と太ももが嬉しそうだ。

2004年04月17日(土)



 晴れのち曇りのみそロード。

歳を聞かれて答えるとかなり若く見られてることに気付く。

若く見られることに悪い気はしないけど、でもそれは

見た目が若いからじゃなく中身が薄っぺらいからなんだろう。

このくらいになればもっと大人になれると思ってたのにね。

なんだか曇ってきた。大丈夫か、僕は。

2004年04月16日(金)



 緑から青にハシゴをかけて。

また独りいつものルートだ。

独りはとても淋しくて、だけどとても楽だ。

彼らのことを「わかんない」と思うのは

わかろうとしてないからなのか。

辿り着いた青でグチがこぼれた。

2004年04月15日(木)



 怒る門には鬼来たる。

まともでいたらちっとも笑えない。

つまんないことにいちいち腹を立ててたら

次々につまんないことが舞い込んできた。

絵に描いたような悪循環。

一丁狂ってみるかな。笑うために。

2004年04月14日(水)



 癒しの頭も信心。

癒しを求めて女の子の友達と2人っきりの食事。

2人で会うのが初めてで、お酒も飲まなかったこともあり、

癒されるどころか、ただ緊張して逆に疲れてしまった。

それでも彼女のことを考えない時間が持てたことは

紛れもなくその子のおかげだと思えれば、ね。

2004年04月13日(火)



 ありがとう、いい薬です。

数年ぶりに高校時代の友人から電話をもらった。

どうやら地元の近くに転勤したとのこと。

電話越しに聞こえてくる子供の声が幸せを物語ってた。

積もる話は色々とあるけどそれはまたの機会に。

僕は君に覚えてもらっていたことで元気になれたよ。

2004年04月12日(月)



 悲しきポジション。

もっと君とじゃれあっていたいけどそんなわけにもいかず、

もっと優しくしてほしいけど僕に来る君はいつも厳しくて、

触れたいのに触れられなかったりするとすごく悔しいし、

だから君を思いきり蹴飛ばしたりしてしまうんだ。

愛情の裏返し。ゴールキーパー。悲しきポジション。

2004年04月11日(日)



 正解Uターン。

もしかしたら会えるかななんて思って

彼女がいるはずの街へ向かったけど、

もし会っちゃったらどうしようなんて思って

途中で引き返した。

会いたいから会っちゃいけないんだ。

2004年04月10日(土)



 木と金の落とし穴に足を取られ。

なんかやっぱどっか狂ってる。

夕方までずっと今日が木曜日だと思ってた。

明日もあるからなんてちょっと余裕見せてしまった。

ホントにホントに時間と足が足りない。

2本しかない足なんだ。そんなに引っ張りなさんな。

2004年04月09日(金)



 どうしてもどうしても。

カレーライスが食べたくてお昼の注文をしたのに

「今日、カレーライスはできません」だと…。

「ない」と言われたら余計に食べたくなる悲しき性。

結局外にカレーライスを食べに行った。

障害があるほど燃えるってこういうことなのか?

2004年04月08日(木)



 らしくないですか?

いつもなら迷うこともなく、もう一軒行ってたはず。

特に疲れてた訳でも眠かった訳でも酔ってた訳でもなく

まっすぐ家の方へ足が向かったのは

星も見えない曇り空だったからだろうか?

それとも年取ったのかな、俺。らしくない。

2004年04月07日(水)



 ここにあるはずの探し物。

僕の胸の一番切なさを感じる部分に

見えないトゲが刺さってるような感じ。

抜こうとして手探りで探してみるんだけど、ただ、

切なさだけが刺激されてトゲには触れることもできない。

ほっといたら消えてなくなるかな?この気持ちと一緒に。

2004年04月06日(火)



 サボテンな目。

座席の位置が変わって落ち着かない毎日。

視界に入る全てのものに邪魔されてるような気がして。

新年度、そして一週間は始まったばかりなのに

目つきはすっかり意地悪ガムに。

態度に出さないように気をつけないと…。

2004年04月05日(月)



 いい大人の現実逃避。

結婚します。

そうしなきゃ前には進めないんだし。

すごく悩んだけど決めました。

幼なじみを選んだこと、後悔しません。

いやしかしおもしれなぁ、ドラクエV。

2004年04月04日(日)



 手探りの日。

ここ最近、慣れないことしすぎたせいか

ぐったりしたまま終わってしまった休日。

変わらなきゃと思ってしていることがとても辛い。

何もしなくても辛いんだと自分に言い聞かせてみる。

変われることは嬉しいんだけど、なんかこうないかな?

2004年04月03日(土)



 せっせっせーのよいよいよい♪

僕の中の天使と悪魔が歌ってる。

『摂生せー♪』と天使のガム。

『酔い良い良い♪』と悪魔のガム。

『せっせっせー♪』と『よいよいよい♪』…。

今日も悪魔の歌に従って、ほろ酔い気分のガムでした。

2004年04月02日(金)



 ウソと強がりの仮面。

僕はウソをついてる。

どんなに言い訳を並べても目は彼女の姿を追ってしまうし

耳は彼女の声や足音を選んでしまう。

それでも僕は彼女の笑顔のためにウソを続ける。

ピエロの仮面の下の僕の顔なんてどうでもいい。

2004年04月01日(木)
初日 最新 目次 MAIL HOME


My追加