授業参観が終わりましたイエー。力が無いのは気のせいじゃありません。可愛いけれど疲れる。一年生とはそのような存在なのです。
例えば給食。放っておくとすぐに具のないラーメンスープやソースのかかっていないチキンカツが横行します。配った後も油断なりません。ラーメン(ソフト麺)のビニール袋が破れないといっては泣きべそをかく子、スープがこぼれて泣く子。「大丈夫だよ」と声をかけながら十人以上の袋を破り、こぼれたスープを始末した後に。やっと誰よりも給食を遅く食べ始めても油断なりません。
誰よりも早く給食を食べ終えたら、おかわりの受付をします。しかし事はそう簡単にすまず。「先生、ウェってなっちゃったー!」と来る子どもはしばしば子どもたち、の複数形。一人を落ち着かせてさてもう一人はいかに、と見たら「気持ち悪い時は絶対何にも食べたりしちゃ駄目!」と言ったお子さまが牛乳を飲んでいる。そりゃあ飲むなとは言わなかったかもなあ、と心中涙を流しながら牛乳も飲んじゃ駄目、と言い…。ああっ、もう!
お片づけの時も気を配らねばならない。ご飯一粒に八十八人の神様が宿っておられるのだからもっと綺麗にたべなさい!とアニマニズムに走った後に箸やスプーンの向きを確認する。何もかもが一から学校でのお作法を教えなければならず、二週間目にして一年担任全員声が危険。
それでも、それを補ってあまりあるやりがいや嬉しさや可愛さ。だからつい最近違うところへ行ってしまったあなたに言いたい。記事を見ればこのすばらしい職業に幼い頃から憧れ続けたそうではないか。私よりよっぽど強い思い入れがあったろうに。
「天国は楽しい思いができて、地獄は悪いことした人がいくところ!」
高らかに宣言する子どもたちに言った。天国や地獄の存在はわからないけどこれだけは言える。死んだら身体は燃やされてなくなる。給食食べることも、お友達と遊ぶことも、何にももう出来なくなるんだよ。そう、何にも。