長いようで短かった様に感じたEUROでしたが,開幕戦と同じカードで決勝戦を迎えました。
ギリシャは一次リーグでポルトガルに勝ち,スペインに引き分け,何故かロシアに負けてグループ2位でトーナメントへ進出し,フランス,チェコと言った専門誌で優勝候補に挙げられた国を破って決勝までやってきました。
一方ポルトガルはギリシャに負け,ロシアに引き分け,崖っぷちでスペインに勝ってトーナメントに進出し,イングランドとオランダを倒して決勝に勝ち上がりました。
さて,この両者は前出ですが開幕戦で2−1とギリシャが勝ちました。 その当時はポルトガルがチームとして成熟していなかったため,仕掛けが単独でフォローが無いために,ボールを失った時点で数的不利の状況を作られて,そこから崩される展開が続いていました。 その結果,早いカウンターに付いて行かれずに破れたわけです。
決勝に至るまでにその点は改善されていましたね。
前半は様子見の状態からポルトガルは今大会絶好調のC・ロナウドを中心としたサイドアタックで活路を見いだせば,ギリシャはこちらも好調のハリステラスをトップに素早いカウンターでゲームを進めて行きました。
チャンス自体はポルトガルが多いが決めきれない状態で前半終了。
ノッてるヌノ・ゴメスを何時投入するのやら,と思いながら後半スタート。 まぁ,これだけ攻めていれば代える必要ないだろうと言わんばかりのポルトガルの猛攻は結果が出せず,逆にカウンターからコーナーキックを得られ,それを絶好調ハリステラスにどーんとヘッドで叩き込まれて1−0とギリシャリード
点を取られたところでルイ・コスタをコスティーニャに替えて反撃。 パスの出所が2つになってより一層攻め立てるポルトガル。 まさに鉄壁としか言いようのないギリシャディフェンス。 ニコポリディス,多分セーブ王でないかと。
デコからの素晴らしいスルーパスを右足でナイスコントロールしたC・ロナウドだったけど,シュートはバックスタンド中段へ(ぉ
残り15分でヌノ・ゴメス登場。でもパウレタと替えるのか?フェリペの采配にちょっと疑問。といっても,他に替えようもないんだけどねぇ。3バックやらない限り。
ギリシャは往年のドイツやイタリアの如く,徹底的に「殺す」ディフェンスを心がけていたようで,初戦のレポートにも書いたけれども,マンパワーをフル活用して,2対1の状況を作り続けてたよね。
最後まで攻め続けるポルトガル。パワープレーに走っても,ヌノ・ゴメスはそういう選手じゃないよー(´¬`)
そのまま試合終了して,ギリシャがEURO初優勝。
ギリシャにはおめでとう。と素直に言えないのは,サッカー自体が10年前のサッカーということに尽きます。
レーハーゲルは確かに今のギリシャの身の丈にあったサッカーを実践させた素晴らしい監督であるけれども,それを容認してしまうと,リアリズム(要は点を取られなければ負けないと言うちょっと前のイタリアサッカー)だけが生き続けるという,サッカーそのもののスペクタクルな部分が無くなってしまうと思う。
観る人にはそれは苦痛だったりするんだよね。
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