けふの大福帳。


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2002年02月22日(金)    てんゆさんちの森のお話 2

おばあさんちの洗濯機は、ここのところ休みを知らずに働いています。
くるくると回る洗濯物を見ていると(ほんとうに便利になったものねぇ)なんて感心してしまいます。
だっておばあさんの若い頃は、ずっとタライと洗濯板でしたもの。

「あの子たちが大きくなる頃、洗濯機はもっと便利になっているかしら?」
割と新しいものが好きなおばあさんはそんなことを考えたりします。

洗濯機が ガタガタンっ、びーっ! と鳴ったら、洗濯槽から引き上げてちょっと絞って脱水機に入れます。
脱水機がガタガタ動き出すのを、踏み台に乗っかってネコの女の子が覗き込んでいます。
「おもしろい?」
「うんっ!」
「手を入れちゃダメだからね」

おばあさんは先に脱水が終わった洗濯物をカゴにいれて、物干し台の方へ行きました。
しわを伸ばして、ひとつずつ竿にかけて、風に揺れる洗濯物を見ると(うちも大家族になったものだわ)と、なんとなく笑顔になります。
赤ちゃんたちの着替えにおしめ、おばあさんの洋服、それからあの女の子の洋服が仲良く並びます。

女の子はあまり喋りませんでしたけれど、おばあさんもまたあまり聞きませんでした。
「お母さんが、おばあさんのお家に行きなさいって言ったの」
女の子が始めて来た日、喋ったのはそれだけでした。そして写真を差し出しました。
今よりちょっと小さな時の女の子と、お母さんが映っている写真でした。裏には走り書きで「この子をよろしくお願いします」と書かれています。

おばあさんはしばらく女の子を見つめ、「お入りなさい」と言いました。


それから赤ちゃん二人と、女の子と、おばあさんの生活が始まったのでした。

                             <つづく?>


   ==========================

というわけで、おばあさんのおうちに洗濯機が増えました。
二層式の洗濯機です。
てんゆのばーちゃんちにも、二層式の洗濯機がありました。そしてそれが動いているのを眺めているのが好きでした。

だけど最近の洗濯機、、フタを開けると動きが止まるのよね。。。つまらない。

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