サミー前田 ●心の窓に灯火を●

2007年05月12日(土) 休みなき黄金週間

 4月後半からいろんなことが集中してきて、ずーっと休みがなかったです。
 
 しかし黒沢先生が亡くなったショックはまだまだひきずっていて、憔悴してしまったままだ。
 6/10にはロフトプラスワンで午前11時から追悼のイベントが行われ、その前にも東京の友人知人でお別れ会を催すことになっている。
 あ、よく訊かれるんで言っておきますが、黒沢さんはコレクターではないので、貴重なレコードなどは持っていないんですよ。勘違いした人が、遺産はどこに行くの?とか訪ねたり、遺族のところに電話までかけた失礼な奴がいるらしいけど、黒沢さんは研究家であったわけで、GSのメンバーと仲良くなりたいとか、オリジナル盤を収集するとかいう欲求はなかった人なんです。
 
 亡くなる直前、黒沢さんの代わりに俺にまわって来た「GSの名盤ガイド」の原稿執筆、気合いをいれて書く予定だったのだけど、なかなか手がつけられなくて、、ギリギリまで何も書けなかった。本日土曜日の朝10時までに入稿しないと本がでないと言われたにもかかわらず、徹夜作業で最後の原稿が入ったのは11時近かった・・・。 

 5/4のクラブチッタのオールナイトは、連休中なのに満員のお客様にご来場感謝。
 オリオンズはやはりC級感がすごい!オリジナルをはじめ「サティスファクション」もよかった。黒沢さん観ていただけたでしょうか? 田渕くんの司会は酷かったね・・・

 それから、田渕純のデビュー・ミニ・アルバム『夜をまきもどせ』、難産の末、やっとマスタリングが終了し、一安心。いろいろあって、録音するまでの長い道のり、そしてミックスやマスタリングのやりなおしなど、経費と時間が嵩んでいるぶん(笑)、クオリティはそうとう高いと自負している。いやほんと。
 新ムード歌謡、モンド・ミュージック、アシッド・サイケ歌謡などのお言葉をいただきましたが、ジャンルのない未曾有のポップというか「未来の軽音楽」と呼ぶ事にした(笑)。一応キャッチコピーは「アーバン・ムード歌謡の貴公子登場!」といううさんくさいもの。
 そういや、田渕君も、もともとは中学校時代からの黒沢チルドレンで、マヒナに加入した時、俺に紹介してくれたのも黒沢さんなんだよなあ。黒沢さんがいなかったらこのCDはなかったんだと思う。
 CDは6/3のレッドクロスでの<田渕純リサイタル新宿>にて発売予定。よろしく。

 サロメの唇のデビュー・アルバムも出ます。これもマスタリング終了。まさしく「ムードロックの夜明け」ってかんじなエレガンスな世界。かずみちゃんのフルートはすばらしい腕前で、プログレ&ラウンジなインスト・アルバムを作りたい思ってしまった。
 
 サロメのジャケットは売れっ子デザイナーのサリー久保田くんにお願いした。久保田君は元ファントムギフト、レ・ファイヴのベーシスト兼リーダーで、クラウス・ヴアマンの再来と言われている。デビュー20年を記念してだした新作CD『サリーソウルシチュー』も良かった、だってファントムの「ハートにOK」を平山みきが歌っているなんて最高すぎるではないか!
 5/5にはチェルシーホテルで『サリーソウルシチュー』リリース記念ライブ、盛り上がったなあ。ネオGS同窓会の趣もあったし。黒沢さんのおかげで、ネオGSムーブメントが存在したということで、アンコールの「トンネル天国」では久保田君が「黒沢さんに捧げます」と言ってイントロのドラムがはじまりおもわず涙が出てしまった・・・。
 

 そして『ウィードウォー』に続き、フールズの『憎まれっ子世に憚る』という90年のアルバムのリミックス&リマスターを二日間かけてやった。
 当時出たCDは、サイズ時代からの曲から新しめの曲まで、いい曲ばっかり入っているのに、かなりミックスがひどいので本当にがっかりしたものだ。しかしマルチのマスターが発見され、メンバー立ち会いのもとミックスをやりなおし、リアリティのあるロックのサウンドに生まれ変わった。まったく別物といってもいい。ゲストの冨士夫さんと故・篠田昌己さんもいいプレイを聴かせてくれる。
 けっこう長めのDVDがオマケについて廉価でウルトラヴァイヴより6月末にリリース予定。


 


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