最後通告


マコの具合が益々悪くなった。

昼間に病院に連れて行った母親の話はこうだ。

「いつ死んでもおかしくない、非常に危険な状態です。
今出来る最新の治療では大体の患者さんは良くなるのですが、
器官が広がってしまっているためこれ以上は手の施しようが無い。
自分の獣医として色々な患者さんを診てきたが、
これ程症状の悪い患者を診たことがない。
こんな状態なので、お預かりしているときに万が一のことがあったら責任は取れないけれど、1晩入院をさせて様子を見ることも一つの手段なので、院長に話はしてみます」

普段、お世話になっている病院では一番寡黙で、
どこか不器用だけど誠実な先生の言葉。


マコが発病してから、初めて泣いた。
目から溢れるくらい、沢山涙を流した。
目に涙を浮かべることはあったけど、涙を止めることはできた。

マコはそんなに苦しいのだろうか。
もう駄目な状態なのだろうか。


夜に迎えに行っても咳が止まらない。
酸素吸入をさせても、全身で激しく咳をする。

私がお風呂に入っている間に、マコは益々苦しくなっていて、母親が急遽病院に連れて行った。

肺に水が溜まっている状態だそう。
絶対安静だとか。

寂しいけど、家にいるよりも苦しくないよね。
早く良くなるといいね。

2004年02月04日(水)