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2007年06月12日(火) トコリの橋
トコリの橋

ジェームズ・ミッチェナー(James Albert Michener)著 トコリの橋(The Bridges at Toko-Ri)を読み終える。 朝鮮戦争が舞台。 主人公の海軍パイロット、 ハリーが撃墜されてから最後までは集中して読んでしまった。 この作品が出版された1953年はまだ日本が敗戦から復興し終えていない時なのに、 作者はこの国にとても良い印象を持っていたことを感じた。 温泉のシーンが最も典型的だろう。 この意味でこの作品をもっと早く読んでいたら、 アメリカやアメリカ人に対する私の印象はかなり違っていただろう。 「ビア樽」甲板員の信頼できる航空機の誘導を パイロット達が詩篇のパロディーで讃えるシーンは いかにもアメリカ人の精神を表していて好きだった。 戦争が人の心や振舞いを如何に変えて行くかは 読んでいて本当に考えさせられた。 共産主義の関った戦争がどんなものかも垣間見ることができた。 この本が、私が生まれて初めて原語で読んだ、 記念すべき英語の文学作品となった。


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