2007年10月23日(火) |
シッコ(Sicko) |
当地のショボイ映画館のレディスディーである。 見てきた、シッコ。 何かと話題の問題作をつくるマイケル・ムーアの最新作である。 テーマはアメリカの医療問題。 アメリカには、国民皆保険制度がない、とは知ってはいたが、さらに深刻な事情が見えた。 この作品は、マイケル・ムーアが医療制度の問題を自分のWEBサイトで募って実際に寄せられた話をもとにつくられた。 医療保険未加入者が約5,000万人という問題はあるが、それ以上に、、保険会社は、保険に加入していても、あらゆる手段を講じて保険金の支払拒否しようとする。 要するにですな、アメリカでは救急車を呼ぶ前に保険会社に電話して、「よろしいか」と伺いを立てて、OKをもらってから、でないとかかった医療費の支払いを拒否されるというわけ。 保険会社は、利益をおさえるために、OKを出さないわ、既往症を見つけて、支払い拒否するわ・・・映画に登場する「被害者」の話を聞いているとほとんど無法地帯だね。 こうして空前の利益を上げる医療保険会社や製薬会社。癒着、取り込まれた政治家の構図もあり。 かつてヒラリー・クリントンがファースト・レディとしての立場(当時)から公的医療皆保険制度の整備を求めたのだが、議会の反対により頓挫したことがあるんだとか。 ムーアは、こういうほとんど崩壊状態にあるアメリカの保険制度をイギリス、フランス、カナダ、キューバなどの医療制度と比べる。 ムーアはいう、 よその国では当たり前のことが「なぜアメリカで出来ないのか?」 見ながら、日本でも昨今問題になった膨大な顎の「未払い保険金・・・・これもまた、保険会社の支払い渋りの結果で生まれた問題ある。 さらには、英仏、カナダ、キュ−バでは無償の医療、日本では年々個人負担が上がっていく。さらに、自由診療という名の格差。お金があれば、最高の更に上の医療が享受できる・・・・けっこう未来に「小アメリカ」になりそうな日本の姿が見える気がした。
ちなみにこの映画、アメリカではドキュメンタリー史上第2位の観客動員数。同時期に公開された「ダイハード4」を上回る数字であったらしい。 「シッコ (sicko)」とは、「病人」「狂人」「変人」などを揶揄するスラングである。 ちなみに日本でのキャッチコピーは「テロより怖い、医療問題」だそうだ。 (参考:インターネット百科事典ウイキペディア) ・・・・・ 13時からの上映、観客は私一人でありました。 おお・・・ダイジョブか。
今日もいい天気。 天気がいいと元気なmohejiである。
夕方6時、中越地震3年の花火が揚がった。 何かと花火、の町なのだが、3年である。 きょうは月が美しい。
|