世界お遍路 千夜一夜旅日記

2007年09月02日(日) 恐山雑考

「恐山は、カルデラ湖である宇曽利湖(うそりこ)を中心とした外輪山の総称である。外輪山は釜臥山、大尽山、小尽山、北国山、屏風山、剣の山、地蔵山、鶏頭山の八峰。「恐山」という名称の単独峰はない」(インターネット辞典:ウイキペディア)
ということで、恐山は火山なんです。
それも活動中の・・・確かにエネルギーは強いと思ったけど。
宇曽利湖では今でも溶岩が地底でわいてでていて酸性度が非常に強くてふつうの魚はすめない。しかし、一種、酸性に合うよう特化したウグイが生息しているとか。
宇曽利湖、ガスがぷすぷす出る火山性の不毛地、隣接して緑におおわれた山・・・そうして、恐山菩提寺はこの緑の地に、建立されている。
水と火と、不毛と、人を養う大地・・・これがみんなそろった地が恐山。
地球のミニチュア。
究極の霊地だねえ。
とわたしは思いましただ。
青森では「人は死んだら恐山へ行く」といわれている。
お寺を依り代として集まった霊魂たちは、この世(寺)から、火山ガスが吹き出ている不毛地(地獄)を通過して、宇曽利湖の浄土ヶ浜であの世に船出する。
こういうのが、この地で具体的にわかる。
江戸期に成立した地獄極楽テーマパーク。
死んだらどこに行くか、そうしてどうなるかわかっていた、見えたこの恐山はニンゲンどもにとっては精神安定の地であったろうよねえ、と思う。
わたしがあの山で感じた「平和」はそんな気配を感じてのことだったのかもしれない、と思う。
ということで
一昨日、ようやっと恐山や白神の写真をパソで見たら、1枚「あれ?」の写真が入っていた。
空だけが青くて、あとはまっ黒で・・みたいなヤツ。
風景が全てまっ黒で空だけ明るい。
びっくりした。だってこんなのを撮影した記憶はない。
いいお天気だったので、不毛大地も明るい「地獄」だったんだけど、1枚だけポジに対するネガがあって。
カメラの不具合とかで偶然にしても、なんで恐山だけ?
白神の写真とかはふつうだったのに、
できすぎだ。
何だか、神さんか仏さんが「な!」っていう感じで見せて下さったような、気がしたが。
名前は恐ろしげだけれど、また行きたい地である、恐山は。

朝晩涼しくなった。
夜は窓を閉める。







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