世界お遍路 千夜一夜旅日記

2006年12月22日(金) 痛快な批評・・14歳の母

あまりテレビは見ないけど、新聞は読む。
で、何となくその肯定的評価だけを読んでいた「14歳の母」。
しかし、日本の女性平均寿命80歳、何で14歳で母になるのよ。
純愛を描いているっていうけど何だかね・・
平均寿命40歳前後のアフリカだったら、少し納得できるけどねえ。
と釈然としなかった。

しかし、今日、昼ご飯のあとに毎度読む日にち遅れの新聞(読みそこねて、でも読みたい記事の山積みでとってある)にあったテレビ批評がじつに痛快!!
「テレビの泉・・・高橋秀美(ノンフィクション作家)」より
「まず冒頭シーン、何でこんなことしたくなるのかな、と14歳の母になる子(志田未来)が誘惑した・・と。しかし、相手に決めさせて共犯関係のアリバイをつくる。無邪気を装った手練手管ではないか。」
ウーム(私のうなり)
「で、「14歳の母」の母(田中美佐子)も物わかりがよすぎる、とくる。
「あなたのことを何もわかっていなかった」と反省をしたりする。で、「14歳の母」はそれに付け入るように、私が大事?」と自分の母に尋ねて、自分への愛を切々と語らせる。で、それはお腹の中の私の子どもへの気持ちと同じと、出産を正当化してしまう。」
そうか(番組を見ていない私は、凄腕娘ジャンよ、14歳母って、と納得)
「産科の医師(高畑淳子)も「もう2度と泣きません、信じて」と納得させてしまう。」
へえ(やっぱり凄腕だ)
「無邪気だから純真、妊娠・出産するから純愛、という具合にドラマ自体がアリバイ工作の産物なのである。」
この文に激しく同意して「なあーるほど!!」と叫んだ私であった。
「このドラマで唯一まともなのは、息子を体を張って守ろうとする母(室井滋)だろう。しかし、バブリーな不動産業を営み、やがて落ちぶれていく。無邪気を信じないものは地獄に堕ちるといわんばかりに。」
(ここ、笑わせていただきました。)
「命は大切である。しかし「命の大切さ」を利用して、周囲を封じ込める手口はおごりだとわたしは思う。都合よすぎる「思いやり」物語は、裏を返せば狡猾なわがまま放題と何ら変わらない。」
わー!痛快なシメおとし文である!!

というわけで、私は視聴率抜群だというドラマに、見てもいないんだけど、何やら変じゃない?モヤモヤしていたんだけど、そうか、と納得した次第であった。
こういうふうに腑に落ちる文を読むのは快感だ。
要するにだ、時期的に発情期でぇさ、すきな男に手を出して、子どもができて、おろすのも何だから、産んじゃうだわさ・・・という、身も蓋もない物語にさまざまなデコレーションつけたということで、私はなんだかなあ・・と思っていたんだろうねえ。
いっそ、身も蓋もない物語ならいいのにさ・・とおもってしまうのはいけないか?

今日も朝は晴れた。午後は雨だったけど。
去年の今ごろは、北極にいるようだったのにねえ。
冬至。
みなさん、ゆず湯とカボチャですよ。
さあ、これからメルマガづくりしないとね。


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