世界お遍路 千夜一夜旅日記

2003年05月17日(土) 速玉から青岸渡寺へ・・大峰奥駆け行前夜

速玉大社12時の約束だった老行者師がついに現れず。
電話も通じず。携帯、切っているようだ。
前途多難ある。
「多分、自分の時間で生きておられるんよ、で、今日が何日か忘れられたんとちがうの?私も歳とったらそうなりそうやな」
とは同行のKさんの弁。
あり得る。
いつか、私がうかがったときも、明日や、おもとった、といわれたしな。
ご自宅の方になんとか連絡がとれたので、今日の約束の旨を話して伝言をお願いした。
その後、同行のKさんと1時半まで待ったが、あきらめて出発。聞いていたとおりに山道を通って神倉神社へ向かう。
歩きながら、今後のことを話す。
「二人でも、予定通りにいこう」ということになった。
神倉への道は、速玉社横手の山道を通った。
きつい山道である。
境内にすとんと出たので、なにげに下っていたら、ちょうど登ってきた人に、「こっちやない、あっちよ」と教えられて登りへ向かう。
小雨が降り出してきたが、神倉・・・ことびき岩周辺はすごいエネルギーだ。
老行者師が「ことびき岩で力をもろて、それで奥駆け道、行くんや」
といわれたのがよく分かる。

私たちに道を教えて下さった人はとても信心深い人で、座って五体倒地のように拝しておられた。
「すごいエネルギーの所ですね」
と話したら、毎日お参りされているとか。
「私は、水商売やっているんやけど、今晩どこ行くの。よかったら、女一人やし、うちに泊らへん?夜は店で遊んでもろて、な」
と、お誘いを受けてしまった。
今晩は、尊勝院なので、とお断りしたが。
ことびき岩という巨石信仰、そこで2月にあるお燈祭りの採火場。
沖縄のセーファーウタキ(斎藤御獄)を思い出した。
とても古い、ほとんど原始に近い信仰の形を感じた。

宿に着いたら、老行者師から伝言が入っていた。明日追いつくとのこと。

夜、観音さんの日なので本堂で勤行と西国のご詠歌の会があった。
参加した。ご詠歌を詠いながら、昨年徒歩巡礼した西国の寺を思い出していた。
NHKラジオの人が音取りをしていた。
終わった後、お菓子やらミカンをいただいた。
こういうのも、昔っぽくていい。
で、この青岸渡寺から、順峰の峰入りを毎年行じておられる高木副住職さんに奥駆け道のことをお聞きした。
「気をつけんと死ぬで、くれぐれも無理せんようにな。この前も、ハッセンで一人疲労で動けんようになって死んだ」
ハッセンとはどこですか、とお聞きしたら、「北(奥駆け道)やけど」とのことだったが、ひゃー、だった。
老行者師のことは、高木福住職さんもご存じで「あの人と一緒やったら安心や、道、よう分かっているし」とのこと。よかった。


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