世界お遍路 千夜一夜旅日記

2002年03月05日(火) 第70夜 レイキャビク動物園には豚が檻の中に いた?!

 8/1<火  曇り>  サルベーションアーミー4泊め  
 予定
  レイキャビク24時間カードで市内めぐり

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 今日もぱっとしない天気だ。しかし明日はグリーンランドへ出発する。帰ってきても直行で、ケフラビク近くのYHに転げ込む予定だから<なんとこのYHの予約は自分で電話して取った。我ながら進化した!!>
もうレイキャビクに帰ってこない。つまり今日はこの国の首都に滞在する最後の日というわけ。そんなわけで、レイキャビク24時間カードで美術館や動物園を回る。

シティホールにあるツーリストインフォで24時間カードを買った。お金を小銭出払おうとしたら20クローネ足りない。
あらら・・とお札を出したら、「いいよ、私たちもコインを必要としているから」と、おまけしてもらってしまった。
24時間カードがいくつ売れて、お金はいくらなければならない、というチェックはないんだろうか。
心配になる。

まず1番は「ナショナルギャラリィ」だ。
アイスランドモダンアートと風景画が主な展示だった。
国立の美術館だが日本的にいえば地方都市の県立美術館というところ。
白い外観、採光、建物はおしゃれである。
でも考えてみれば28万に満たない国民人口で、リングロードがあり、美術館や博物館があり、福祉のシステムは充実して・・・というのはすごいことだと思う。

つぎは、代表的アーチストの美術館だ。一人はキャルファルスタジイル。
幻想的で色彩豊かな風景画家。

ところで、レイキャビクカードを提示すると必ずどこの国からかたずねられる。訊くとノートに書き留めている。
ハンドメイドな仕事ぶりを見ているとホントにPCの普及世界1位かいとききたくなる。

次は、アウムンドル・スヴェイソンの彫刻。
シンプルで暗示的、モダンな作品はよかった。この人の作品、すきだ。

近くの動物園に行ってびっくり。
なんと、豚が「展示」されていた。
トナカイや、アザラシもいたが、私にはなんといっても豚も動物園で檻にはいって子どもに見物されているということが衝撃?だった。
一国の首都は「動物園」の一つくらいははくてはならぬという義務感で作られたんじゃないかと思わせる素朴でかき集め的な施設だ。
でも羊や牛、馬が少し郊外に行けばごろごろいるこの国にはこんなモン、いらないのではないかと思う。
どこの国でも必ず動物園に行くのだが、とにかくこんな素朴なのは初めてだ。
 
最後はバイキングの歴史、キリスト教流入の過程を教えてくれるカルチャーハウス。
アヤシイ姿のクジラがたくさん描いてある中世頃のアイスランドの地図を発見した、収穫。 

時計を見たら5時過ぎ。
まだ行けるぞということで、おまけの最後はハーバーハウスを利用したというモダンアート美術館。
なかなかおもしろかったが、全体に素朴だ。
それにしてもどうしてこのごろのモダンアートは国籍不明なんだろう。どこの国で見ても印象が似ている。
これは問題だ。

美術館を出て、港で「クジラ捕りの船」を探した。
クジラ捕りの船は「探鯨台」が付いているからすぐにわかる。
確かアイスランドも「調査捕鯨」をしていたはずなので運がよければ停泊しているのが見られる。
レイキャビク港は広いが、すごく目立つところに「探鯨台」付きの船があった。
近くにいたつえをついたおじいさんに「ホエールボート?」と訊いてみた。「???」の顔。
「ハバル?」と訊いたら「ヤオ、ヤオ」と大きくうなずいて自分をさした。
表情がうれしそう。
このおじいさん、もしかしてクジラ捕りだったの?
ハバルはフェローや、ノルウェーのベルゲンでクジラの話をしたときに聞いた「クジラ」の意味の北欧語だ。
片言英語で話してみるが全然ダメ。
「ハバル」、一言しかいえんのが悔しい。

夕方、食事の支度をしてキッチンで食べていたら、同じテーブルにいた子が「日本人ですか」と日本語!で聞いてきた。
「はい、」といったら、「私は日本語を勉強しています」とこれは英語で答えが返った来た。
ふたりの女の子はスエーデンのスットクホルムから来た学生さんだった。
一人の子が大学で日本語の勉強を始めたばかりで、いずれ日本へも行きたいと話す。なんと文通相手が大阪や北九州にいるのだという。
「あなたが魚と米、サラダを食べていたから日本人かなと思った、」という。
文通の相手から、日本人が好きなものを聞いたんだとか。
そう、か。
確かにニシンの酢漬けとキュウリのサラダ、カレーピラフが私の今日の夕食でしたからな。
食事をしながら、日本のこと、この国の物価、スエーデンのことなど話が弾んだ。ノルウェーのアルタでもスエーデンの男の子にあったけどやっぱり気がよくて、いい感じだった。
ぜひ今度はスエーデンにも行ってみねば、だ。

明日はいよいよグリーンランドだ。
知らないところに行くのは不安もあるけど、なんかうれしい。


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薄曇りで外が何となく暗い。寝坊してしまった。
朝、Oさんから電話。
歌舞伎や本の話を小一時間もする。

終日、西国札所の本を読む。

メールで、M・Kさんのお義母さんが亡くなったことを知った。
今年になってから、知人・友人の「母死す」「父死す」は3件め。やっぱり、「お弔いモード」だよなあ。

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