おひさまの日記
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2011年03月10日(木) ますますの愛よ、降り注げ

昔、自分にとって大切だったことや、
昔、自分が救われたり癒されたりしたことや、
昔、変化していくために必要だったことが、
最近、そんなに重要じゃないような気がしてきてしまった。

そして、それらとは違うものが、
今の自分にはしっくりきたり、
大切だったりするのだ。

これには戸惑った。
築き上げてきたやり方やスタイル、
これいいんだよ!と前面に押し出してきたものが、
なんだかふにゃっとしてきてしまって、
やろうとしても力が入らないのだ ( ̄Д ̄;)アウアウ



人はそれぞれのプロセスの中にいて、
その時その時必要な必要な学びをする。
それに必要なものも違う。

小学1年生の教科書と、
中学生の教科書が、
当然ながらまったく違うのと同じで、
人生勉強の学習内容が違うのだ。

かと言って、
じゃあ小学1年生はレベルが低いのかと言うと、
そうではなく、小学1年生の学びが基礎にあるから、
中学生のさらに高度な学びにつながる。

人生もそれと同じで、
魂が成長していく過程で、
その時その時必要な学びをする。
それに必要なものも違う。



ふっ…と、頭にそんなことが落ちてきた。

そして、
そっかぁ、私、前に進んだのかもなぁ、
そう思った。
生きるというプロセスの中で。



変化というのは、
フェードイン、フェードアウトだと思っている。

ある瞬間を境に、
あっちとこっち、って、
パキッと違う場所に行くんじゃなく、
あっち(古)がフェードアウトしながら、
こっち(新)がフェードインしてくる、
そんな感じなんだと思う。

だから、古い場所を抜けようとしている時、
新しい場所の兆しのようなものを感じる。
何かが差し込んでくるのがわかる。
それがなんだかわからなくても。

そして、ある時、
あ、私、ステージが変わったんだ、と気づく。

新しい場所に行くと、
まだフェードアウトし切っていない
古い場所の名残がどこかに残っていて、
新しい生き方をしようとする傍らで、
古い生き方の習慣みたいなものが
足元に絡まっていて戸惑う。

今自分はそんな状態なのかも…
って思った。



変化とは凪いだ海のように静かだ。
そして、かすかに波が揺れて命が息づくように、
そこに確かなものがある。

すべてがこのままでよかったのだ、
すべてはただそこにあったのだ、
そして、これからもそれでよいのだ、
そう知ることが私にとっての変化だった。

だからこそ、始まるものを、
私は体験しようとしているに違いない。



父の怒りと暴力、
屈折して過ごした幼い日々、
大人になっても渦巻く重苦しい感情、
それを引き寄せる出来事、
ひたすら人を傷つけた日々、
そして、自分を傷つけた日々、
2度の離婚、
仕事の行き詰まり、
絶頂期からどん底への転落、
金銭的困窮からの精神的ねじれ、
成功哲学に振り回されて見失う自分、
ありとあらゆること…

けれど、それはみんなあってよかったのだ。
わかっていたことではあったけれど、
とことんわかった気がした。
私のすべてはそれでよかったのだ。
私に関わったすべての人のものも。
そして、これからも。

私の中に去来したのは、
父の怒りと暴力、
そんな親になるものかと唇を噛み締めながら、
同じく子供に与えた仕打ち、
存在を消してしまいたくなるほどの自己嫌悪、
満たされない心が愛をむしり取ろうと、
あちこちに向けた怒り。

でも、いいんじゃん。
それで。
よかったんじゃん、すべてが。
それがいいとか悪いとかじゃなくて、
そこを通って来たんじゃん。
だから、今ここにいるんじゃん。

私は初めてとことん自分を許した気がした。
いいじゃないか、私、これで、って。
指の間からさらさらと砂が落ちてゆくように、
私の中から何かが流れ出ていった。

すべてはただここにあり、
そして、本当は何も起こっていない。
自分の内側で世界を体験して、
必要なかけらを集めていたのだ。



窓を開けると外は静かだ。
私は心の窓を閉めたまま、
空気が淀んで息苦しいと感じていた。
窓があることさえ知らなかった。
いや、外があるなんて知らなかった。
自分の世界がすべてだった。

窓があると感じ始めた頃は、
窓の方を見ないようにしていた。
自分の世界以外のものを信じたくなかった。
けれど、確かにそこにある窓からは、
やさしい光が差し込んで来た。
けれど、私は、その光を見ないようにと、
今度はぶ厚いカーテンを閉めた。

窓の外は宇宙だ。
宇宙の愛だ。

私は、今、ぶ厚いカーテンを開けて、
窓のそばに立った。

よちよちと頼りなく歩こうとする私に、
ますますの愛よ、降り注げ。
私は大きく手を伸ばすよ。



わけもなく涙が流れる夜。


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