おひさまの日記
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2011年02月03日(木) |
おっかないおねーさんが笑った |
よく行く近所のディスカウントショップ。 店員さんが素敵にこわい(笑)
その中でも特にこわいおねーさんがいる。
細身で今風でショートカットが似合ってて、 お肌つるつるでとってもキレイなの。
でも、店の通路で品出ししていて通路をふさいでて、 脇を通ろうと、
「すみません」
と、声をかけても、 一瞬ギロッとこっちを向いて、 黙って下を向いたままよける感じ。
レジ打ってても、 絶対に目を合わせないし、 絶対に笑わない。 お、怒ってる!? って思うほど(爆)
今日もレジがそのおねーさんだった。
私は、買い物の時は、いつもお会計が済むと、
「お世話様でした。 ありがとうございます」
と言って、 にっこりして立ち去るようにしてる。
今日もそうやって立ち去ろうとした時、 おねーさんが顔を上げ、目が合うと、 一瞬戸惑ったような顔をしたんだけど、 次の瞬間、突然、笑ったの。 すっごく素敵な笑顔で。
「ありがとうございました」
って。
私はカゴを抱えて、 袋詰めするテーブルまで歩きながら、 ぷるぷる震えるくらい感動していた。
おねーさんが笑った。 おねーさんが笑った。 あんな素敵な笑顔で。 初めてあんな顔を見た。
目の奥がじわぁんとした。 (すぐ泣く・笑)
うれしかった。
なんてキレイな笑顔なんだろう。 なんてキラキラしてるんだろう。 いつも無愛想でおっかなかったけれど、 あんなに素敵なものを持ってたんだ。
それに出会えたのが、うれしくて、うれしくて、 帰り道、スキップして帰りたい気分だった。
お店の人に、笑顔でありがとうを伝えることが、 私はすごく好きなんだ。 どんなすっげー極悪な態度でも、
「この人は一流の店員なんだ」
と考えて接するようにしている。
相手は、自分がそう判断して、そう見た通りの人になる。 この人は素晴らしいんだと思って接すると、 そういう人になる。
それをこれまでの体験で強く感じているので、 どうせ色々な人と接するなら、 楽しく気持ちよく接したいと思って、 そういうふうにしている。
お店の人に関わらず、どんな人とでも。
ああ、もちろん、私の個人的反応をあおる人に会うと、 プチンとキレたり、いやぁな気持になったりするよ(爆) それはそれで、反応した自分を認めて、 それを味わいつつ、その後の身の振り方を考えつつ(笑)
それを続けていくと、 私がこうしてるんだからあなたも笑顔で反応しなさいよ、 ありがとうと言いなさいよ、 みたいなヘンな期待がなくなってくる。
私はこういうスタンスで人と接するんだ、 という自分のスタイルがそれであって、 人はどうでもいいって感じになる。
楽しいから、気持ちイイから、 自分はこうしてます、自己満足ですって、それだけの気持ちで。
だから、今日もおねーさんのナイスな反応なんぞ、 期待してなかった。
だからこそ、すっごくうれしかった。
人の美しさに触れると、心が震える。 それは、その人の本質に触れた瞬間なのだと思う。
色々あって、みんな、曲がったり、歪んだり。 ああ、俺もね ( ̄▽ ̄)
けれど、本当は、生まれたての赤ちゃんみたいに、 みんなピュアで美しい心を持ってるんだよね。 色々あって、それが隠れてしまっているだけで、 誰もが持っている美しさ。
笑顔もその美しさを表すもののひとつだと思うの。
そんな美しさに触れると、 きっと、ママの笑顔を見た 子供みたいな気持ちになるんだと思う。
うわぁ、うれしい、大好き! って。
おっかないおねーさんが笑った。 なんだよ、その素敵な笑顔(笑)
お世辞にもいい態度とは言えない、 むしろ、クレーム来るだろ、その態度、って感じの彼女。 けれど、そんな彼女の本質に触れた。
人の本質に触れる瞬間、魂が歓喜に震える。 私はその瞬間が本当に好きだ。
生きててよかったと思う。 おおげさ?(笑) いや、マジ思うんだよ ( ̄▽ ̄)
帰り道、なぜか急に父に会いたくなって、 お墓に寄って帰った。
父が死んでから、初めてたくさん泣いた。 墓石をさすりながら泣いた。 声をあげて泣いた。
私は、父の本質にも触れたのだと思う。 この世界ではいびつに見えたけれど、 間違いなくそこにあった愛に。
それに触れるために、 それを与えるために、 私達人間は生きてるんじゃないだろうか。
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