おひさまの日記
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2005年01月09日(日) 形から入ってなりたい自分になる

今年の私の抱負は、自分をランクアップさせるということだ。
あらゆる面でもっと成長し、豊かになろうと決めた。

そんなことを考えていたら、ふと昔を思い出した。



私はロレックスの時計を使っている。
23歳で車の営業を始めたけれど、お客様から度々キツいことを言われた。
「若いから信頼できない」「女はダメだな」って。
それは避けられない事実でもあったし、時にナメられてもいたと思う。
悔しくて、悔しくて、自分をランクアップさせるために、
30回払いでムリムリ買ったのがそのロレックスだった。

不思議なもので、高価なものを頑張って買って身につけると、
背筋が伸びて、すごく気分がシャンとした感じになる。
そして、もっと不思議なのは、
ロレックスをするようになって、ナメられることがほとんどなくなった。
お客様が自分に一目置くのを感じることが増えた。
それまで横柄にしていた人が、
私の時計を見て「いいのしてるね」と言って、
急に態度を変えたことが、営業時代に何度かあった。

嘘臭いけど、これ、事実。
そして、人は見かけで人を判断することを否めないのも事実だった。

私は自分に足りないものを「価値ある物」の力を借りて補った。
同じ私なのに、ロレックスをしているのといないのとでは、
お客様の反応は明らかに違った。

持ち物で判断するなんて!という気持にもなったけれど、
今自分に足りないものを「価値ある物」で補って、
形だけでもナンチャッテな自分を作ることで、
その「価値ある物」を含めた、相手にとっての自分の価値が上がったし、
価値ある自分として扱われることにより、
私は多くを体験し、多くを学び、多くを得た。

人は「そういう人間」として扱われた人間になってゆく。

また、「持ち物で判断するなんて!人間中身よ!」と吠えていた私自身が、
まだまだその中身(体験を通した成長)のないおこちゃま人間だったから、
ロレックスの力を借りて、形からセルフイメージを形成したと言える。
そして、そのセルフイメージのような人になろうと努力できたことを、
今でもしっかりと覚えている。

相手からのプラスのストロークと、自分の意識の高まりが、
それまでになかった自己像を形成していく。
なりたい自分、よりよい自分への道のりだ。

私の体験の場合で言えば、
その発端は、私の中身ではなくフェイクな自分を作るための「飾り物」、
いわゆる形だった。



そんなことがあった。
そして、それは確実に私の糧になった。

今の自分を振り返った。

いかに安物ばかり買っているかというネタを、
ママ達の会話の中でやたら連発している自分がいる。
お金ないしぃ〜、とか。

それはママ達の横のつながり中での、
「みんな大変よねぇ」みたいなシンパシーでもあるし、
必要なコミュニケーションの一環でもあるけれど、
そこにずっぽりハマっている自分に気付いた。

グチをシェアして人とつながることも時には必要だけど、
そこにずっぽりハマっていると、そこだけの人になってしまう。
そして、言霊通りになってしまう。
「大変よねぇ、お金ないしぃ〜」
苦労だらけの人生、うまくいかない人生、グチだらけの人生。
そこそこ、まあなんとかやってるような人生。

そういう場所にいることはあってもいいけど、
そこだけになってしまうのはイヤだ。

私はなりたい自分になるのだ。

暮れに読んだ本に書いてあった。

リッチになりたかったらリッチに振る舞うこと。
クレジットカードをゴールドにする、
財布に万単位のお金を入れて持ち歩く、
例えば、そんな形から入ることがとても大切で、
その形が未来のリッチな自分につながっていく、って。
まずなりたい自分に形から先になってしまうこと、って。

なくてもあるように振る舞う、まさにこれだ。
私が若い頃ロレックスの力を借りて虚勢を張ってたように。
そして、それが、いつしか私をちゃんとランクアップさせてくれたように。

その本にもとても共感したし、ロレックスのことも思い出したし、
自分をランクアップさせるという目標のために、
私は、頑張って貯めたへそくりに手をつけ、
ずっと欲しかったヴィトンのバッグをキャッシュで買った。
気持よかったでぇ。

メチャクチャ安いのしか使ってなかったもんなぁ〜。
ま、安いからいいか、ってノリだったもんなぁ〜。
それでいいんだと思い込んでいた。
こんな高揚感なかった。
忘れてたな、この感覚。
私は安い物が好きで、安い物が似合って、
安い物でいいものを見つけることこそ真実よ、
高いブランド品なんて興味ない!くだらない!みたいなことを、
半ば信じ切ってしまうところだった。

ロレックスを買ったときの気持がまた思い出された。
ああ、そうそう、こんな感覚だった、って。
私はバッグがない時と何も変わらない。
でも、いい物を手にした時のこの気持の高まりが、
私を前向きな場所に連れて行ってくれそうだ。

キレイな下着を着けると、外からは見えないけれど、
なんだか気分が良くなって、嬉しくなるのに似てる。
そういう時ってなんだか背筋が伸びて、歩き方まで変わる。
そういうことだと思う。

少し前に調子が悪くなって、
お金がもったいないからと修理しないで放置していたロレックスも、
ちゃんと直してまた身につけようと思った。

もちろん、今まで通り、安くていい物も物色するよ。
それも好きだから。
そして、それをしながら、
安い物を持ったり着たりしているのに、なんか素敵だねって、
そういうふうな人になりたいな。
両方を楽しみたい。

人は「そういう人間」として扱われた人間になってゆく。
それならどう見られるか、どう扱われるかを自分で決めて、
そう扱われるようになってみるのも、
なりたい自分になるひとつのステップじゃないかと改めて思うこの頃。



あ、誤解を招く表現も含まれているので補足を。

高価なブランド品を買った方がいいとか、
それを持つことが一番素晴らしいとか、
そういう意味ではない。

形から入るという今日の内容の中で、
私の体験談はたまたまそうであっただけで、
その人なりの「形」を見つければいいのだということだ。


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