おひさまの日記
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大人になった私達には、 やり残したことがあるのだと思う。 子供の頃、やらなかったこと、やれなかったこと、 それがとても心残りなこと、 そんなことがあるのだと思う。
私は、小さい頃、だだをこねなかった。 それが私のやり残したことだったみたい。 そして、だだをこねられなかったことさえ覚えていなかった。 だだのこね方もわからなかった。
中島先生のセッションを受けて、 そんなものがわぁーって出てきて。
けれど、無意識の奥の方では、 それが心残りで、満たされなくて、心が痛んで、 私は、それを、別の形に変換し、 大人になって表現していた。
それは、母に対しての怒りだった。 言い様のない怒り。 本当はどうでもいいことに難癖をつけて怒りたくなるのだ。 そして、母に向く怒りと同じ怒りを、 アンナにも投影して向けていたのだと思う。
私のやり残し。 だだこね。 暴力的な父と、その父に疲れ果てていた母との間で、 私は自分の声を届けることをするのをやめてしまっていた。 本当の気持ちを表現するということを知らずに育ってしまった。 いつも親から見たいい子だった。 だから、やってこられなかった。 だだこねを。
私はそのやり残しを、いつまでも、いつまでも、 それがなんだかよくわからないまま、 大人になってもやり続けてきた。 感情の暴走という形で、やり続けてきた。
だから、好きで大切なのに、時に、憎くて、腹が立って、 近づきたいのに、近づくと、なんだか不快になってみたり。 そんな感覚を持っていた。
本当は、だだをこねたかったんだ。 イヤだ、イヤだ、って、 お母さんなんか嫌い、って、 だだこねしたかったんだ。
うるさいだの、くそばばぁだの、バカ野郎だの、 頭おかしいだの、ダサイだの、トロいだの、 本当はどうでもいいことに、いちいち反応して腹を立てて、 悪態ついて、暴れて、すねて、ひねて、じたばたして… そういうことをしたかったんだ。 子供のひとつの表現方法として。
きっと、私だけじゃない。 みんなにあると思うんだ、やり残しが。 子供の頃したかったこと、言いたかったこと、 でも、できなかった、言えなかったこと、 だから満たされない心を埋めたくて、 きっと、私達は、大人になってもそれを繰り返すんだ。 大人になったなりの、色々な形にして。
みんなのやり残しは何? どんなことしたかったの? それができなくて満たされてこなかったそれを、 今、何をすることで、埋めようとしてるの?
今からでも、それを見つけてられるといいね。 それを見つけることが、自分自身のひとつの鍵でもある。 そして、辿り着ける。 その下にある、色々な感情のいちばん奥底にある、本当の気持ちに。
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