おひさまの日記
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2003年01月21日(火) いい買い物

今日、近所のタバコ屋の自販機でタバコを買った。
家に帰ってみるとタバコがない。
そう、釣り銭だけとってタバコを自販機に残してきてしまったのだ。
ソッコー、取りに行った。
が、なかった。
その間わずか10分程度、あーあ…。

結構、腹立たしかったし、ブルーだった。
自販機の前に立ち尽くす私のそばにはタバコ屋のおばちゃん。
「おばちゃーん、タバコ買って取り忘れて帰って、
 慌てて戻ってきたらもうなかったよぅ〜!」
そう、なんせ成田、田舎、近所の店のおばちゃんとも顔見知りでよくお話するのだ。
「あら、残念だったわね〜、みんな持ってっちゃうのよね〜」
「悔しいなぁ!ま、しょうがないですよね…」
そう言って私は、また新しいタバコを買った。
セーラムピアニッシモ返せよーっ!とイライラしてその場を去ろうとした時、
「これで気分直しなねっ!」おばちゃんは私に何かを差し出した。
それは、タバコのノベリティ用のライターだった。
勿論、使い捨てだけど、安っぽいそれとはそれとは違い、なんかカッコよかった。
「あ…ありがとう!」
とっても嬉しかった。
もちろん、ライターが、ではない(笑)
おばちゃんの気持ちが、だ。
私はすごくあったかーい気分になり、
立ち去りながらおばちゃんにぶんぶん手を振った。

私は280円を失った。
たかが280円だけど、主婦にはデカイのだ。
でも、私は、その280円以上のものを受け取った。
おばちゃんの気持ちだった。
タバコを持ち去られるという、ささいだけど不愉快なことがあったから、
私はその不愉快さを帳消しにするような温かい人の気持ちに出会った。
プラスマイナス・ゼロではなかった。
何事もなくタバコを買ったときよりも、もっと、いいものを受け取った。

私達は、そこに何らかの「価値」を見い出す時、
それ相応の「対価」を支払うことを自分に許す。
そして、その「価値」が高ければ、支払ってもよいと感じる「対価」の値も上がる。
私は失った280円を喜んでおばちゃんに支払おうと思った。
支払ったつもりになれた。
だから、苛立も不愉快さもふっ飛んだのだ。
損した気持ちにならなかった。

おばちゃんの気持ち、
そこに私が見い出したあったかさ、
それが私の今日買ったものだった。
お買得だよね。


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