おひさまの日記
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2002年12月08日(日) 愛よ、届け

アンナを叱ってしまった。
出がけに片付けをせず、予定が大幅に遅れたのだ。
まあ、いつも通り、私のエゴで叱ったのだが。
いや、叱ったと言うより、怒鳴り散らし、叫んでいた。

「ママひとりだったら好きにでかけられるのに、
 あんたがいるから遅くなるんだよ。
 ママの楽しい時間を壊されたんだ!」

私は言ってはいけないことを口に出した。
アンナは泣きながら、

 「ママ、アンナがいない方がいいの?」

そう悲痛に叫んだ。
私は瞬時に答えた。

 「イヤだ!
  アンナがいなくちゃ、ママ、イヤだ!
  アンナが大切だ!一緒にいたい!」

そして、彼女を抱きしめた。

アンナ、あなたは私の宝物なの。
他の何を失っても、あなたを失うことはできない。
愛しているの。
こんな不器用な生き方をして、不器用な子育てをしているけれど、
あなたを愛しているの。
あなたが生まれたことが、私の人生の財産なの。
あなたがいなかったら、私はここまでこられなかった。
あなたは私の天使なの。
何にも代えられない私のすべてかもしれない。
あなたが生まれた時、私の世界は変わり始めた。
あなたは私なの。

アンナの悲痛な叫びは、私の幼い頃の言葉にならなかった叫びだった。
ねねのヴォイスヒーリングでスイッチが入った私に、
浮かんで来た言葉は「怒らないで」だった。
ライブの翌日、私はずっと「怒らないで」と繰り返し呟きながらむせび泣いた。
そして「生きていていいの?」と、自分に問い始めた。
私の中の子供が引き裂かれそうな痛みの中で問い続ける。
「生きていていいの?生きていていいの?」
私も口に出してそれを繰り返す。
「生きていていいの?私はここにいていいの?」と。
父の怒りにまみれ、罵倒されて過ごした幼い頃の私が、
今もその時にとどまり、悲痛に叫んでいる。

そして、私は今日、私であるアンナに、
「アンナがいなくちゃイヤだ!大切だ!一緒にいたい!」と答えた。

愛よ、届け。
時空を越えて届け。
幼い私に、そして、今ここに生きるアンナに。
愛が人の心を満たしていくように、私は祈る。

傷ついた人が人を傷つける。
傷をかばうように牙をむく。
傷を癒せと牙をむく。
愛をよこせと牙をむく。

その痛みに愛が降り注ぎますように。
私の心にも・・・


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